本質的な課題を見極める。 壁打ちで深めた「コトに向き合う」転職軸の言語化と営業としてのあり方
SQiL Career Agentに相談し、Leaner Technologiesへの転職を実現した齊藤さん。最初は漠然とした辛さを抱えていたものの、武との面談で「コトに向き合って働きたい」という想いに気づき、転職を決意。今は営業職として、お客様に胸を張って提案できるよう日々奮闘中です。転職後も「寄り添いつつも客観的である」武の支援に学びながら、自身のキャリアを描いています。今回は、転職者の齊藤さんと、転職支援を担当した武に当時を振り返ってもらいました。
★Point
- 「コトに向き合う」覚悟と挑戦
- 壁打ちで深まった転職軸の言語化と納得の決断
- 変わらないビジョンとキャリアの一貫性
ビジョンとのギャップから転職を決意
━━ これまでのキャリアをお聞かせください。
齊藤さん:大学卒業後は、大手電機メーカーに入社し、ルートセールスを担当しました。扱っていた商材は発電機やモーターなどで、お客様は電力会社や鉄鋼会社、製紙会社など、主に大手企業を顧客として営業活動を行っていました。
その後、建設業向けのSaaSを扱うスタートアップ企業に転職。ここでは引き続き営業を担当し、SMB(中小企業向け)のフィールドセールスに従事していました。やがてフィールドセールスマネージャーを任され、10名ほどの部下をまとめる役割も担うようになりました。
━━ 転職を考えたきっかけは何ですか?
齊藤さん:自分自身のキャリアや価値観を改めて見つめ直したことがきっかけです。建設業を魅力ある業界にしたいというビジョンに共感し、日々やりがいを感じながら仕事に取り組んでいました。
その中で、自分が大切にしたいことは何かを改めて模索し、自分の価値観や働き方を見つめ直したいという想いが強くなり、次のステージでその想いをさらに深めていきたいと考えるようになりました。
想いが言語化された初回面談
━━ 転職活動は、どのように始めましたか?
齊藤さん:当初は、以前お世話になったエージェントに相談を持ちかけました。ただ、その際に「現職に残るほうがいい」と提案を受け、私の考えとズレを感じました。当時、私はマネージャー職に就いていたので、確かに会社に残って努力を重ねていれば部長や役員といったポジションを目指す道もあったと思います。ただ、私にはすでに「残る」という選択肢はありませんでした。
「転職したい」と意思を伝えると、いくつかの求人を紹介してくれたのですが、私が望む方向性とは異なっていました。私は自分のキャリアを築くことよりも、業界や社会にとってプラスとなるような、「コトに向かって働きたい」と考えていました。でも、その想いをうまく伝えられず、結果として紹介内容にもズレが生まれたのかもしれません。うまくいかないコミュニケーションの中で、次第に不信感が募っていきました。
━━ そうした状況でSQiL Career Agentにご連絡をいただきましたが、SQiL Career Agentを知ったきっかけを教えてください。
齊藤さん:SQiL Career Agentを立ち上げた梅田さんと会食する機会があり、そこで話を聞いたのがきっかけです。また、SNSでもSQiL Career Agentの情報を見て、営業に特化したエージェントだと知り、話を聞いてみたいと思いました。
━━ 初回面談では、どんなお話をしましたか?
齊藤さん:当時の自分が抱えていた辛い気持ちの原因を、キャリアアドバイザーの武さんが丁寧に深掘りしてくれました。その頃は前職で働きながらも、気持ちがどんどん追いつかなくなっていく自分に悩んでいました。
ほかのエージェントと話していた時には、その原因がなかなかわからなかったんです。初回面談で、武さんから「自分が何を考えているのか」「将来どうなりたいのか」「なぜそう思うのか」といった質問を受けました。 それによって、少しずつ自分の中にあった本音が明らかになっていった気がします。
武:初めてお会いした時の齊藤さんは、正直なところ元気がなくて。当時の会社のミッション・ビジョン・バリューに共感できなくなっていることが原因だと気づきました。
齊藤さん:仕事は忙しく、自分の気持ちがついていかない日々で。でも、武さんが私の想いを言語化してくれたことで、本当に助けられました。武さんとの面談を通じて、「ここなら、私の想いを理解してもらえる」と、いい意味で決心がついたのを覚えています。
面談で見えた軸とキャリアの輪郭
━━ 初回以降の面談は、どのように進めましたか?
武:齊藤さんは、すでにご自身の中にやりたいことがしっかりとありました。ただ、当初はその輪郭がまだはっきりとは見えていなかったように感じたので、面談では過去の経験などを丁寧に深掘りし、軸を一緒に整理していきました。
齊藤さん:新卒で入社した時から、何となく抱えている想いはあり、それを踏まえて2社目を選んだんです。でも、実際にはうまく言語化ができていなかったので、面談では言語化するために、2社目の入社理由や仕事についてかなり話をしましたよね。
武:入社理由を深く伺っていくと、齊藤さんが企業のビジョンに強く魅かれたことが見えてきました。ただ、そのビジョンが実現できない状況に、齊藤さんが苦しさを感じていたのだとわかりました。だからこそ、次は「コトに向き合える会社」に注目して転職活動を進めましょうと話しました。
齊藤さん:武さんとの面談を通じて、私が「SMB(中小企業向け) だけをやっていても業界全体を変えられない」と感じていたことも気づくことができました。
━━ 面談を通じて、齊藤さんの軸が見つかったのですね。
武:ビジョンに共感できる企業でキャリアを築いていこう、と方向性がカチッと決まりました。そこからの齊藤さんの行動はとても早かったですね。
「Leaner Technologiesに興味がある」とお聞きしたので、すぐに「紹介できます」とお伝えしました。すでにSQiL Career Agentから何名も紹介していたので、Leaner Technologiesの事業内容や社風も理解していました。
そこで、「コトに向き合える会社」であることや、齊藤さんが1社目で培われた製造業のドメイン知識を活かせることをお伝えしました。
齊藤さん:もともとLeaner TechnologiesのことはSNSを通じて知っていて、ずっと一番入社したいと考えていた企業でした。武さんから詳しく話を聞くと、事業やミッションに大きな共感を覚えました。
製造業のドメインや調達に注力している点、そして「コトに向かう」組織風土。すべてが私の転職の軸としっかり合っていると改めて感じました。
選考過程で感じたLeaner Technologiesの一貫性
━━ Leaner Technologiesの選考過程についてお聞かせください。
齊藤さん:初回面談では、セールスを担当する織茂さんとお話しする機会がありました。そのときに強く感じたのは、「この方がマネージャーをしている会社なら間違いない」ということです。
前職でマネージャーをしていたからこそ、織茂さんのような方と一緒に働ける環境を、うらやましく思いました。織茂さんから「全員野球の組織です」と話を聞き、この会社ならミッションである「調達のスタンダードを刷新し続ける」を共に実現できると強く感じました。
武:齊藤さんは、当初フィールドセールスでエントリーされましたが、織茂さんからはカスタマーサクセスへの変更を提案されましたよね。
齊藤さん:はい。「なぜカスタマーサクセスを勧めたいのか、しっかり説明したいから、少し時間をください」と連絡をもらい、面談で丁寧に説明してくれました。応募者の適性や希望にここまで寄り添ってくれるのか、ととても驚きましたね。
━━ 面接を重ねるなかで、入社への想いに変化はありませんでしたか?
齊藤さん:事業ドメインの面白さを感じるだけでなく、面接を通じて入社後の働くイメージもできました。
最終面談では代表の大平さんとも話しましたが、それまでの面談での話と一貫していて、安心感を覚えました。ミッションや社員の言動にブレがなく、「この会社なら大丈夫だ」と入社への想いがより強まりました。
客観的な視点の伴走で深める転職軸
━━ 転職活動では、Leaner Technologies以外にもエントリーをされたのでしょうか?
武:齊藤さんの転職の軸に沿って、いくつかの求人をご紹介しました。
齊藤さん:実際に、複数の会社にエントリーしていたので、転職活動中は気持ちが揺れることもありました。でも、武さんが面談の度に壁打ちをしてくれたので、本当に心強かったです。
武:いろいろな企業の面接を受けると、やはり当事者として迷いやすくなるものです。面接官から「来てほしい」と言われると、「この会社で頑張ってみようかな」と思ってしまうのは自然なことです。だからこそ、面接のフィードバックを盛り込んだスライドの資料を作成し、軸を確認しながら壁打ちを行いました。
齊藤さん:面接を受けると、「この会社もいいな」「あの会社も魅力的だな」と気持ちが動くことが多かったです。
ただ、武さんとの面談で、それぞれの会社の特徴や、自分に合うポイント・合わないポイントを言語化できました。いろいろな会社を受け、自分の過去の経験をもとに考えたうえで、最終的にLeaner Technologiesへの意思決定ができたので、大きな納得感があります。
武:齊藤さんご自身が大事にしていることが明確になり、私との間でもその認識をすり合わせることができていたので、判断基準がはっきりしていました。もし軸に合わない会社であれば、自然と違和感が生まれるでしょうし、企業側もそれを感じ取ると思っていました。
最終的にLeaner Technologiesからご縁をいただけたのは、齊藤さんが大切にされている価値観やビジョンと、企業側の目指す方向性がしっかりと重なっていたからだと感じています。
齊藤さん:そうですね。面談を重ねて、会社と自分の軸が合っていれば自然と結果はついてくる、という自信も持てました。
━━ 選考中にも軸を改めて整理し、再確認したのですね。
齊藤さん:はい。自分の軸が定まったからこそ、織茂さんがその軸に対して私以上に熱量を持っていると気づき、「この人と同じ部署で働きたい」と思えました。
武:面接が終わった後、齊藤さんがとてもテンション高く話してくれたのが印象的でした。思わず「どうしたの?」と聞いてしまったくらいです(笑)
齊藤さん:Leaner Technologiesの選考が進むにつれて、面接での発言が受け入れられ、「自分の方向性は間違っていない」と自信を持てるようになりました。
そのため、ほかの会社の面接のフィードバックでは、「最初の面接とその後の面接では印象が全く違う」と言われることもありました。今思うと、最初はかなり自分に自信がなかったのかもしれません。
武:齊藤さんの想いをしっかり受け止めてくれる会社と出会えたことで、自信がついていったのだと思います。選考を進める中で、言葉にも力強さが出て、表現も変わっていった印象です。
きちんと自分の軸を持ちながら、各社の特徴を冷静に見極めて判断されていたからこそですよね。
━━ 武との面談で印象に残ったことはありますか?
齊藤さん:武さんはいつも客観的で中立的でした。無理に私の考えに入り込むことはせず、でもきちんと寄り添ってくれました。今、私自身営業として働いているので、「売り込むのではなく、相手を見て進める」武さんの姿勢はすごく学びになりました。
武:ありがとうございます。ビジョンや「コトに向き合う姿勢」は、私自身も齊藤さんに共感していたので熱が入る瞬間もありました。でも、私が齊藤さんの立場に入り込みすぎると、判断軸がぶれてしまいます。だからこそ、あくまで客観的な立場でいることを意識しました。
齊藤さん:そこは本当にありがたかったです。
武:最終的に意思決定をするのは、求職者である齊藤さんご自身です。私の意見はあくまでサポートであり、求職者の軸やこれまでの経験に合うかどうかを見て指摘するのが、キャリアアドバイザーとして伴走する私の役割だと思っています。
齊藤さん:営業の立場から見ても、武さんはすごいと思います。私はお客様に寄り添いたいあまり、ときに本来の課題解決から少しずれた提案をしてしまうこともありますし、「違う」と指摘するのは勇気がいります。でも武さんは、きちんと指摘すべきところは指摘しながらも、相手の想いや背景しっかりを受け止める姿勢を持っていて、本当にすごいなと感じました。
キャリアの壁打ちで見えてくる本質的な課題
━━ 齊藤さんからは、SQiL Career Agentをお知り合いの方々にご紹介いただいているとお聞きしています。ご紹介いただいている理由を教えてください。
齊藤さん:武さんなら、必ず転職の軸や自分の悩みを深掘りして言語化してくれると感じています。だからこそ「いいエージェントがいるから、まずは壁打ちのつもりで話してみたらどうかな」と自然に紹介しています。
武:キャリアについて壁打ちをできる機会は、実はなかなか少ないですよね。どうしても求人の話ばかりになりがちですから。
━━ 武さんとしては、「壁打ちをしてほしい」という希望についてはどう受け止めていますか?
武:大歓迎です!壁打ちこそ自分の仕事だと考えているので。実際に話していく中で、最初に感じている違和感が本当に大切な課題なのか、あるいは別の課題が隠れているのかが見えてきます。
もし本当に解決するべき課題がはっきりしていれば、それに合う求人を探してエントリーすればいい。ただ、多くの場合、表面的に出ている課題のほかに、漠然とした不安や迷いが隠れているからこそ、思い切って一歩踏み出すことができないのだと感じます。
壁打ちをしなければ、見えないこともありますし、実際に話す中で「今の会社で続ける方がいい」と気づけることもあります。それなら転職しなくてもいい。もし営業職以外の仕事を希望されるなら、そちらに向けての支援も可能です。SQiL Career Agentは営業に特化していますが、転職支援自体は営業職以外の分野にも広く対応できます。
「寄り添う」と一言でいうと陳腐に聞こえてしまうかもしれませんが、実際にはそれが一番大切だと考えています。求職者の皆さんと一緒に、表面的な悩みを深掘りしていく中で、「話してよかった」と思っていただけるなら、それが私の一番の喜びです。
━━ 深掘りしなければ見えてこない課題を解決しなければ、意味がないということですね。
齊藤さん:そうなんです。営業の仕事でも、お客様の本当の課題を深掘りするのはとても難しいと感じています。顔が見える状況なら少しはわかるかもしれませんが、見えない状況でお話を聞くのは本当に難しくて。
武さんはエージェントでありながら、「転職しなくてもいい」という選択肢を言葉にできる自信があるのがすごいと思っています。
武:採用する企業側の立場で考えても、入社してから活躍してもらうことも大切です。入社後すぐに辞めてしまうのは、求職者にとっても企業にとっても、そして私にとっても望ましいことではありません。
だからこそ、求職者と企業、双方の視点を大事にしながら、より良いマッチングを実現していきたいと思っています。
「コトに向き合う」挑戦、入社後に深まる覚悟
━━ 入社後のお仕事内容を教えてください。
齊藤さん:今はアカウント・エグゼクティブの業務がメインで、カスタマーサクセスの業務も一部担当しています。 主に、従業員数が1,000名前後の製造業のお客様を対象に、調達の改革を支援しています。
入社前からエンタープライズセールスは難しいと聞いていましたが、実際にやってみてその難しさを実感しています。面接時に「良いチャレンジになる」と言われたとおり、常にやったことがないことに対して挑戦しているので面白い反面、大変さも感じています。
━━ カルチャー面でのギャップはありましたか?
齊藤さん:選考の時に聞いた話そのままでした。むしろ入社後により一層Leaner Technologiesらしいカルチャーを感じています。周りを見ていると、「そこまでやらなくてもいいのでは?」と思うほど、お客様の困りごとを深く掘り下げ、ひたむきに提案するメンバーばかりです。
Leaner Technologiesには、「矜持・不撓・青春」というバリューがあり、矜持はお客様に胸を張って提案する姿勢を指しています。私自身は、まだそこまでできていないと感じています。
━━ 「コトに向き合える会社で働きたい」と転職をされましたが、希望は叶いましたか?
齊藤さん:会社全体として、「コトに向き合う」姿勢を強く感じています。メンバーと話すとき、主語は必ずお客様。数字や売上を先に語ることはありません。お客様に向き合い続けることで、最終的には売上や企業の価値につながる。だからこそ、お客様に向き合い続けることが何よりも大切だと考えて仕事をしています。
武:エージェントの立場でも同じだと思います。売上や求人紹介数を主語にするのではなく、常に主語は求職者。求職者を中心に考え、行動することが、信頼されるエージェントの在り方だと私は信じていますし、その姿勢を大切にすることで、エージェントの価値を証明したいと思っています。 そういう意味でもLeaner Technologiesは応援したいし、一緒に頑張っていきたいですね。
━━ 今後のキャリアをお聞かせください。
齊藤さん:実は、ちょうど武さんに壁打ちをお願いしたいと思っていました。Leaner Technologiesは、全員でミッションを達成するために、今やるべきことに全力で取り組むカルチャーがあります。私自身も、目の前の仕事に集中する中で、さらにミッションの実現を推進できるようになるために、中長期のキャリアについても整理し、考えを深めていきたいと思っています。 Leaner Technologiesで長く働きたいという想いは強く、これからのキャリアを武さんに相談しながら言語化していけたらと考えています。
武:今の齊藤さんは、ビジョンが変わらない限りは、Leaner Technologiesでキャリアを築いていきたいとお考えなのですね。 例えるなら、Leaner Technologiesという電車の進む方向が変わらない限り、一緒に乗り続けたいという感覚でしょうか。
齊藤さん:まさにそうです。転職を考えた時から、次の会社では腰を据えて働きたいと思っていましたし、その気持ちは今も変わっていません。
武:それは本当に理想的なキャリアの進め方だと思います。目の前の仕事に全力で向き合っているからこそ、少し先を見ていく時間も作っていけるといいと思います。 一緒に壁打ちをしましょう!
齊藤さん:ぜひ、お願いします!