金融業界の営業職とは?年収・やりがい・資格・キャリアパスを徹底解説
金融業界の営業職は、個人や法人に対して多様な金融商品やサービスを提案し、顧客の課題解決や資産形成をサポートする重要な仕事です。
一口に金融業界の営業といっても、銀行・証券・保険などの業態によって役割や求められるスキルは大きく異なります。また、高い専門知識や資格が必要とされる一方で、成果が目に見えやすく、やりがいも大きいのが特徴です。
本記事では、金融営業のスタイル・仕事内容から年収、キャリア、転職のヒントまで、業界の全体像をわかりやすく解説します。
目次[非表示]
- 1.金融業界の営業スタイルとは?
- 2.金融業界の営業職の仕事内容とは?
- 3.金融業界の営業職の年収とは?
- 4.金融業界の営業職のやりがいとは?
- 4.1.法人営業の場合:企業の発展に貢献できる
- 4.2.個人営業の場合:顧客の人生に寄り添うことができる
- 4.3.金融知識が身につき自己成長につながる
- 4.4.成果が数字に表れやすく、やりがいを感じやすい
- 5.金融業界の営業職の大変なところとは?
- 6.金融業界の営業職が取っておきたい資格
- 7.金融業界の営業職のキャリアパスとは?
- 7.1.銀行営業職のキャリアパス
- 7.2.証券営業職のキャリアパス
- 7.3.保険営業職のキャリアパス
- 8.未経験から金融業界の営業職に転職するには?
- 8.1.採用が活発な業界・企業をリサーチする
- 8.2.未経験から挑戦しやすい金融営業の分野とは?
- 8.3.未経験歓迎の求人情報を探す
- 8.4.基本的な金融知識・資格を取得する
- 8.5.自己分析を深めて、アピールポイントを明確にする
- 8.6.転職エージェントなど第三者の支援を活用する
- 9.まとめ
金融業界の営業スタイルとは?
金融業界の営業職は大きく分けて「法人営業」と「個人営業」の2種類です。
それぞれのスタイルによって提案内容や顧客対応の方法、求められるスキルが異なり、働き方にも違いが生まれます。
法人営業は企業を相手にした提案型営業であり、経営課題や資金ニーズを把握し、最適な金融商品を提供する役割を担います。一方、個人営業は、ライフプランや資産運用、保険の見直しといった個人のニーズに寄り添った提案が求められます。
それぞれの営業スタイルの特徴と魅力について見ていきましょう。
法人営業
法人営業は、主に企業の経営者や財務担当者を相手に、融資や資金調達、事業承継、M&A、為替リスク対策など幅広い金融ソリューションを提供する営業スタイルです。
単なる商品販売ではなく、顧客企業のビジネスモデルや課題を深く理解し、最適な提案をするコンサルティング的な要素が強いのが特徴です。中小企業から大企業まで対応先の規模もさまざまで、信頼関係の構築が長期的な取引のカギとなります。
経営に関する幅広い知識と提案力、調整力が求められ、高い専門性を身につけることができる分、やりがいも大きい営業スタイルです。
個人営業
個人営業は、一般の個人顧客を対象に、住宅ローン、資産運用、保険、相続対策などの金融商品やサービスを提案する営業スタイルです。
顧客一人ひとりのライフステージや価値観に寄り添った提案が求められるため、信頼関係の構築力やヒアリング力が重要になります。なお、訪問営業や店舗対応、セミナー開催など、アプローチ手法は多岐にわたります。
成果が数字に直結しやすい一方で、丁寧なフォローアップや顧客管理も欠かせません。人生に深く関わる提案ができることから、感謝される機会も多く、人とのつながりを大切にしたい人に向いている営業スタイルです。
💡個人営業と法人営業の違いについてはもっと詳しく知りたい方はこちら
法人営業と個人営業の違い11選!転職するならどっちがおすすめ?見極め方まで徹底解説
金融業界の営業職の仕事内容とは?
金融業界の営業職と一口にいっても、業態によって仕事内容や求められる知識、スキルには大きな違いがあります。
例えば、銀行営業では企業や個人の資金ニーズに対応し、証券営業では資産運用のサポート、保険営業では人生設計やリスク管理に関する提案が中心です。また、クレジットカードやリース、カードローンなど、その他の金融分野でも営業職は活躍しています。
それぞれの分野での仕事内容や特徴を把握することで、自分に合ったキャリア選択のヒントが見えてくるでしょう。
銀行営業
銀行営業は、法人・個人の双方に対して預金、融資、為替、資産運用などの金融サービスを提供するのが主な業務です。
法人向けであれば、企業の資金繰りや事業拡大に必要な融資の提案を行い、個人向けでは住宅ローンや資産形成のサポートを行います。地域密着型の営業スタイルが多く、顧客との長期的な関係構築が重要です。
金融知識があることは大前提であり、その上で信用を武器にした提案営業が基本です。 顧客の信頼を得ることで取引の幅が広がり、継続的な取引や新たな提案機会につながります。金融知識だけでなく、丁寧な対応力や信頼構築力が求められるポジションだといえるでしょう。
証券営業
証券営業の主な仕事は、株式・投資信託・債券などの金融商品を通じて、顧客の資産形成をサポートすることです。
相手は個人投資家から法人の資産担当者まで多岐にわたり、市場動向の分析やタイムリーな情報提供が重要となります。特に個人向けでは、新規顧客の開拓から既存顧客のポートフォリオ管理まで幅広い業務を担当します。
営業成績が明確に数値化されるため、成果主義の色が濃く、プレッシャーもありますが、その分成果が報酬や評価に直結しやすいのも特徴です。
マーケットの動きを予測する力や、各市場におけるビジネスモデルへの理解が求められ、高いコミュニケーション力も問われるでしょう。
保険営業
保険営業は、生命保険・医療保険・損害保険などの商品を通じて、顧客の人生やビジネスにおけるリスク管理を支援する役割を担います。
顧客一人ひとりの状況や将来設計に応じた最適な保険プランを提案することが求められ、相談業務やライフプランの設計スキルが必要です。
特に個人営業では、家庭訪問やセミナーなどを通じて信頼を築きながら契約に結びつけていくスタイルが一般的です。また、法人向けには、従業員向けの団体保険や福利厚生プランの提案を行うこともあります。
コンサルティングの要素が強く、人との関わりが中心の仕事だといえるでしょう。
その他の金融営業
例えば、銀行・証券・保険以外にも、金融業界にはさまざまな営業職があります。
クレジットカード会社の営業では加盟店開拓やキャンペーン提案、リース会社では設備投資に関する契約提案、消費者金融やカードローン業者では個人の資金ニーズへの対応などが主な業務です。
これらの分野ではスピード感ある対応と柔軟な提案力が求められることが多く、法人・個人を問わず多様なニーズに応える力が重要です。
専門知識は必要ですが、未経験者の受け入れも比較的多く、営業スキルを活かして活躍の場を広げたい人には魅力的な選択肢です。
金融業界の営業職の年収とは?
金融業界の営業職は、全体の平均年収と比べて高い傾向があります。
国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」では、給与所得者全体の平均年収が460万円だったのに対し、金融業・保険業に分類される業種の平均年収は652万円と、大きな差が見られます。
高年収の背景には、専門性の高い知識や資格が求められることに加え、高額な取引を扱うことによるインセンティブの大きさや、成果が報酬に直結しやすい評価制度、責任範囲の広さなども影響しています。
また、特に大手金融機関では、勤続年数や役職に応じて基本給や役職手当が上がる仕組みもあり、それが高収入につながるケースも見られます。
ただし、金融業界といっても業種や企業によって年収水準には大きな差があります。
例えば、生命保険は国内大手よりも外資系のほうが高水準で、歩合制による成果報酬が大きな割合を占めます。保険代理店やクレジットカード、損害保険分野は利益率の関係で年収が伸びにくい傾向があります。リース会社では、財閥系などバックグラウンドの強い企業は比較的高収入のケースが多いです。銀行はリテール・法人問わず会社の規模感が収入に大きく影響し、証券会社やM&A関連ではインセンティブの比重が高く、成果が報酬に直結する仕組みが特徴です。
年収は企業・地域・ポジション・個人の実績などによって差が出る点には注意が必要です。
💡営業職全体の年収について知りたい方はこちらから
営業職の平均年収は?世代や業界ごとの営業職の年収についても解説
金融業界の営業職のやりがいとは?
金融業界の営業職は、専門性が求められる分野でありながら、やりがいを実感しやすい仕事でもあります。顧客の経済活動やライフプランに深く関わるため、単なるモノの売買とは異なる充実感があります。
また、日々の業務を通じて金融知識が身につき、自らの成長にもつながりやすいのも特徴の1つです。
ここでは、金融業界の営業職のやりがいについて見ていきましょう。
法人営業の場合:企業の発展に貢献できる
法人営業では、企業の資金調達や事業展開を金融面から支援することにより、顧客企業の発展に直接貢献できる点が大きなやりがいです。
例えば、融資を通じて新規設備の導入をサポートしたり、M&Aや事業承継を提案したりと、経営に深く関わる場面も多くあります。企業ごとに抱える課題は異なるため、状況に応じた柔軟な対応力と提案力が求められますが、それだけに成果が出たときの充実感はひとしおです。
自分の仕事が地域経済や産業の成長に寄与しているという実感が得られることも、法人営業ならではの魅力といえるでしょう。
個人営業の場合:顧客の人生に寄り添うことができる
個人営業では、顧客のライフプランや将来の目標に寄り添いながら、資産運用や保険、住宅ローンなどの提案を行います。
顧客との関係は一時的なものではなく、長期にわたる信頼関係の構築が前提となるため、人とのつながりを大切にしたい人には非常に向いています。
結婚や出産、退職といった人生の節目に関わる場面も多く、真剣に向き合った提案が感謝につながることも少なくありません。
金融商品を通じて人の生活を支えられるという実感が、大きなやりがいにつながるでしょう。
金融知識が身につき自己成長につながる
金融業界では、日々変化する経済や制度に対応するため、常に新しい知識を取り入れる姿勢が求められます。金融商品、税制、法律など幅広い分野に精通する必要があり、実務を通じて自然と知識が深まっていきます。
資格取得が奨励されることも多く、自らの成長がキャリアアップにつながりやすい点も魅力です。
こうした継続的な学びが自己成長の実感につながり、営業成績だけでなく人間的な成長を感じられる点に、やりがいを見出す人も少なくありません。
成果が数字に表れやすく、やりがいを感じやすい
金融業界の営業職は、成果が売上や契約件数といった明確な数字として表れやすいという特徴があります。さらに、取り扱う取引額が大きいことも多く、1件の成果が大きなインパクトにつながるのも金融営業ならではの魅力です。
そのため、自分の努力がどれだけ結果につながったかを実感しやすく、達成感や充実感を得やすい仕事です。特にインセンティブ制度が導入されている企業では、成果が収入や評価に直結するため、モチベーションの向上にもつながります。
数字が求められるプレッシャーはありますが、それを乗り越えたときの喜びは大きく、自分の成長を実感できる場面も多いのが金融営業の魅力です。
金融業界の営業職の大変なところとは?
金融業界の営業職は、やりがいや高年収が魅力である一方、仕事の難しさやプレッシャーも伴います。
専門知識が求められるため日々のインプットは欠かせず、資格取得が求められるケースも少なくありません。また、営業職である以上、厳しい数値目標やノルマに直面することもあります。
さらに、顧客との信頼関係は一朝一夕には築けず、粘り強く対応し続けることが求められます。
金融業界の営業職で実際に多くの人が感じている「大変な部分」について見ていきましょう。
インプットが多く、資格取得が必須なケースが多い
金融業界では取り扱う商品が多岐にわたるうえ、税制や法改正などの変化にも対応する必要があるため、継続的な学習が不可欠です。
例えば、証券外務員やFP(ファイナンシャル・プランナー)、保険募集人など、業務に必要な資格を取得しないと営業活動ができないこともあります。さらに、取得後も定期的な研修や更新が求められる場合もあり、業務と並行して勉強時間を確保するのは一苦労です。
常に知識のアップデートが求められる環境に身を置くため、向上心や自己管理能力が欠かせません。
厳しい目標・ノルマがある場合も
金融業界の営業職では、個人やチームに対して数値目標やノルマが課されるケースが一般的です。
例えば、融資件数、投資信託の販売額、保険契約数など、具体的な数字が設定され、それを達成することが評価や報酬に大きく関わります。特に新規開拓が求められる営業では、成果が出るまでの時間や労力が大きく、精神的なプレッシャーを感じることもあります。
努力が結果に結びつけばやりがいにつながりますが、常に数字を意識する環境はストレスになる場合も少なくありません。
顧客との信頼関係を築くまでに時間がかかる
金融商品は高額かつ長期的な契約が多いため、顧客に安心して任せてもらうには強い信頼関係が必要です。
とはいえ、初対面の段階で信頼を得ることは難しく、提案だけでなく丁寧なフォローや継続的なやり取りを重ねることが求められます。特に個人営業では、顧客の家族構成や人生設計にまで踏み込むため、信頼がなければ本音を引き出すことはできません。
信頼関係を築くには時間がかかり、その間は成果に結びつきにくい場面もありますが、地道な努力が実を結ぶ瞬間に大きな達成感を得ることもできるでしょう。
金融業界の営業職が取っておきたい資格
金融業界で営業職として活躍するには、専門知識と提案力を裏付ける資格の取得が重要です。
例えば、証券営業には「外務員資格」が必須で、有価証券の販売や勧誘を行うために欠かせません。さらに、資産運用や市場分析に強くなりたい人には「証券アナリスト」資格が有効です。経済や企業分析を深めることで、より専門性の高い投資アドバイスが可能になります。
「FP(ファイナンシャル・プランナー)」は、顧客のライフプランや資産設計をサポートする際に力を発揮し、個人営業全般で高く評価されます。税理士や社会保険労務士といった独立も目指せる職業の場合でも、関連として取得しておきたい資格の1つです。
他にも、保険営業に欠かせない資格として「保険募集人資格」が挙げられます。この資格がなければ、生命保険・損害保険の提案や契約は行えません。
これらの資格を持っていることで、顧客からの信頼を得やすくなり、営業の説得力や提案の幅が大きく広がります。資格取得を通じてスキルアップすることで、キャリアの可能性も広がるでしょう。
💡資格を取ることのメリットについてはこちらの記事で解説
営業職におすすめの資格まとめ22選|業界別・汎用資格も紹介
金融業界の営業職のキャリアパスとは?
金融業界の営業職は、専門性と実績を活かして、社内外で多様なキャリアを築けるのが大きな特徴です。
銀行、証券、保険それぞれの業態で異なる道が用意されており、営業成績やスキル次第では、早期の昇進や本部への異動、さらには海外勤務のチャンスもあります。
また、社外でも他の金融機関や一般企業への転職、独立といった選択肢も広がっており、自分の適性や将来設計に応じた道を描けるのが魅力です。
それでは、業種別に具体的なキャリアパスを見ていきましょう。
銀行営業職のキャリアパス
銀行営業職は、比較的明確な社内キャリアパスが整備されているのが特徴です。
一般的には、営業担当からスタートし、チームリーダーや主任、さらに課長・支店長といった管理職へと昇進していきます。
法人営業や個人営業のスペシャリストとして専門性を磨く道もあり、本部の企画部門や審査、融資管理部門などへの異動も可能です。語学力や実績次第では、海外支店やグループ企業への出向といったグローバルなキャリアも目指せます。
また、社外への転職としては、他行(地銀からメガバンクなど)へのキャリアアップや、企業の財務・経理部門、金融系コンサルティングへの転職のほか、不動産・保険業界への転身も選択肢の1つです。近年では、金融知識や営業経験を活かして、フィンテック(IT×金融)分野やIT企業で新たなキャリアに挑戦する人も増えています。
💡実際に銀行からSaaSスタートアップ企業に転職した人の声はこちら
転職経験者が徹底解説 - 金融機関からスタートアップに転職する際のポイント
証券営業職のキャリアパス
証券営業職は、数字で成果が評価される分、実力主義のキャリア形成が可能です。
まずは営業担当としてスタートし、チームリーダーや主任、やがて支店長といった管理職へと昇進するルートがあります。
また、資産の多い富裕層に特化したプライベートバンキング業務に進む人も多く、信頼関係と提案力が武器になります。本部では商品企画や市場分析、投資戦略など専門職への異動も可能です。さらに、海外の投資部門や法人営業部門で専門性を深めるキャリアもあります。
社外では、銀行や保険業界、上場企業の財務・IR(投資家向け広報)部門への転職、投資信託や資産運用会社、証券アナリストとしての転身、あるいは独立系FPや金融アドバイザーとして起業する道も開いています。
保険営業職のキャリアパス
保険営業職は、個人の営業力と人間関係構築力をベースに、さまざまなキャリア形成が可能です。
まずは営業担当として実績を積み、リーダーや主任を経て、営業所長や支店長などのマネジメント職へと昇格していくのが一般的です。
また、個人向け・法人向けなど得意な分野を選んで営業スキルを伸ばすこともできます。本部へのキャリアとしては、商品企画やリスクマネジメント部門への異動、あるいは新人育成や社内研修の講師として活躍する道もあります。
社外への転職としては、銀行・証券など他の金融業界や、保険代理店・保険ショップ、さらにFP事務所への転職・独立も視野に入ります。また、人との関わりや無形商材の提案力を活かし、人材業界でのキャリアアドバイザーや、IT業界での営業職に挑戦する道を選ぶ人もいます。介護・医療・不動産など、保険との親和性の高い業界への転職も現実的な選択肢です。
未経験から金融業界の営業職に転職するには?
金融業界は専門性の高い業界ですが、営業職については未経験からチャレンジできる求人も少なくありません。
実際に異業種から転職して活躍している人も多く、コミュニケーション力や提案力があれば十分に通用します。ただし、事前準備や戦略が重要です。
どの業種・企業に注目すべきか、どんなスキルや知識を身につけるべきかなどを把握しておくことで、転職成功の確率が高まります。
ここでは、未経験から金融業界の営業職を目指すための具体的なステップを紹介します。
採用が活発な業界・企業をリサーチする
未経験で金融業界を目指す場合、まずは採用活動が活発な業種や企業を調べることが重要です。
例えば、生命保険営業、M&A関連の企業・部門、クレジットカード会社、リース会社、銀行のリテール営業では未経験者を積極的に受け入れているケースが多く、研修制度が整っている企業もあります。特にM&A仲介業界では、社長クラスの経営者とやり取りを行う機会が多いものの、専門知識だけではなくコール数などの行動量や提案力が重視される傾向もあります。
一方、銀行の法人営業や証券会社の営業職は、経営者層との取引が多いため、高度な専門知識や提案力が必要とされ、経験者採用が中心です。
業種によって求められるスキルや社風が異なるため、自分に合った環境を見極めるためにも、複数の業界・企業を比較しながらリサーチを進めましょう。
未経験から挑戦しやすい金融営業の分野とは?
未経験での採用が活発な金融営業職には次のようなものがあります。
- 生命保険営業:個人向け中心、未経験者研修が充実
- M&A仲介:経営層と接する機会が多く、専門知識を求められることはありますが、仲介という立場であるため、いかに商談機会を作れるかという行動量が重視される傾向が強いのが特徴
- クレジットカード営業・リース営業:提案力と営業力重視、未経験者採用も多い
- 銀行のリテール営業:個人顧客向けの金融商品販売・相談業務で未経験採用が一定数ある
逆に、銀行の法人営業や証券会社の営業職は、専門性の高い提案力が強く求められ、経験者採用が中心です。
未経験歓迎の求人情報を探す
「未経験歓迎」や「研修制度あり」と明記されている求人は、初めて金融業界にチャレンジする人にとって貴重な情報源です。
転職サイトや求人媒体では、検索フィルターを活用して、未経験可の求人に絞って探すことが可能です。特に営業職では、異業種での接客・販売経験が評価されることも多く、経験よりも意欲や人柄が重視される傾向があります。
また、契約社員から正社員登用を目指せる制度がある企業もあるため、キャリア形成の入口として検討してみるのもひとつの手段です。
💡未経験から営業職を目指す方向け
未経験から営業職への転職活動で、「アピールすべきポイント」はコレだ!
基本的な金融知識・資格を取得する
未経験であっても、基本的な金融知識や関連資格を持っていると、選考での評価が高まりやすくなります。
例えば、ファイナンシャル・プランナー(FP)や証券外務員資格などは、独学でも取得可能で、金融業界での信頼性を高める武器になります。
資格そのものが業務の必須条件となる場合もあるため、事前に対象業種の要件を確認しておくと安心です。ただし、資格によっては取得に条件や受験資格が定められているものもあるため、取得の流れを事前に理解して準備しましょう。
また、金融ニュースや経済の基本知識を日常的にインプットする習慣をつけておくと、面接時の会話でも説得力が増していくでしょう。
自己分析を深めて、アピールポイントを明確にする
金融業界は専門性が求められる一方で、「人と接する力」や「課題解決力」も重要視されます。
そのため、未経験からの転職では、自己分析を通じてこれまでの経験をどのように金融営業に活かせるかを整理しておくことが大切です。
例えば、接客経験があるなら「顧客対応力」、営業経験があるなら「目標達成への粘り強さ」といった具体的なエピソードを用意しておくと効果的です。
また、金融業界に限らず営業職は一定の成果を求められるため、異業種からの転職でも、成果に対してどのような工夫やプロセスを意識し、実践してきたのかまで解像度高く伝えることで、その成果の再現性をアピールできます。
企業ごとに求める人物像を把握したうえで、自分の強みがどのように貢献できるかを明確に伝える準備をしましょう。
💡自己PRや強みの見つけ方はこちら
自己PRに悩む人に送る!自分の強みを見つける3つのポイント
転職エージェントなど第三者の支援を活用する
未経験での転職活動には、不安や情報不足がつきものです。そんなときは、転職エージェントのような第三者のサポートを活用するのがおすすめです。
エージェントは業界に精通しており、未経験者向けの求人や、企業ごとの選考傾向なども把握しています。また、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策など、実践的なアドバイスも受けられます。
特に金融業界に特化したエージェントを活用すれば、より精度の高いマッチングが期待できます。一人で悩まず、外部の力を借りて効率的に進めましょう。
まとめ
金融業界の営業職は、顧客のニーズに応じた提案を通じて企業の経済的成長や顧客の人生設計に深く関わるやりがいのある仕事です。
業種や営業スタイルによって仕事内容やキャリアパスも異なるため、自分の適性を見極めながら、必要な資格や知識を身につけることが成功への近道です。また、未経験からでも挑戦できる環境は整っており、意欲と準備次第でチャンスを広げることが可能です。
金融業界の営業職に興味がある人は、キャリアを十分にリサーチしたうえで、自分に合う場合は前向きに検討しても良いでしょう。
SQiL Career Agentでは、金融業界の営業職に関する知見や求人も多数を持っています。金融業界の営業職 について知りたい方は、まずはこちらからSQiL Career Agentにご相談ください。