自己PRに悩む人に送る!自分の強みを見つける3つのポイント
「面接で強みを聞かれてもうまく答えられない・・」
「自分の強みを活かせる仕事選びってどうしたらいいのだろう・・」
転職活動をしていると「自分の強みとは何か」と悩んでしまいがちですよね。
それもそのはず、日常生活では自分の強みを見つける機会はなかなか無いもの。
しかし、後悔の無い転職活動を進めるためには、自分の強みを理解し、面接官に表現する必要があります。
本記事では、キャリアアドバイザーの視点から、強みを見つけ転職活動に活かすコツをお伝えします。
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なぜ自分の強みを理解する必要があるのか
転職活動でのアピール材料になる
転職活動の面接の際、面接官は「この人はどのように成果を上げられる人材なのか?」という点に注目します。自身の強みを整理できていなければ、「自分が選考を通過する理由」を面接官に伝えられません。
強みを理解し、効果的にアピールすることは、転職活動をうまく進めるための重要な要素の1つといえます。
自分に自信を持ち、キャリア選択に役立てられる
強みを考える上で「自分には強みなんて無い」と感じる方が多くいらっしゃいます。
しかし、誰しもがその人なりの強みを持っています。
多くの場合、強みが無いのではなく、
強みを見つけられていないだけか、強みに自信を持てていないだけです。
強みを見つけられず自信が無い状態では、前向きなイメージを持てず、
転職先を選ぶ上でも「どうせ自分なんて…」という気持ちが先行してしまいます。
自信が無いせいで、キャリアの選択肢が狭まってしまうのは非常にもったいない状況です。
自分はこれが強みなんだ!を明確にすることで、自信がつきます。
その自信を持つことで、「じゃあどういう環境なら強みを発揮できるんだろう?」と、
ポジティブかつ、広い視野を持って転職先を選べるようになります。
面接に通過するだけでなく、自分が納得感のあるキャリアを歩むためにも、強み理解は欠かせないステップなのです。
強みを見つける上での注意点
強みを見つける上で、多くの人が陥りがちな注意点についてお伝えします。
強み=スキル・知識とは限らない
自分には特筆する強みが無いと感じる人は、
「資格取得してスキルを身につけよう!」と考えてしまいがちです。
しかし強みとは、先天的に持っている資質や能力も含んでおり、スキルや知識とは異なる概念です。
例:
- 初対面の人と打ち解けるのが得意
- 物事の隠れた問題に気づくのが得意
- 環境の変化に適応するのが得意
- 決まった目標に突き進むのが得意
※強みはどんな仕事にも通用し、やや抽象的な形で表現されることが多いです。
対してスキルというのは、後天的に学習、経験できるものです。
例:
- プログラミングができる
- 看護師免許をもっている
- 経理として決算業務ができる
- 広告業界に精通している
※具体性があって外部から評価がしやすい一方、時代と共に陳腐化しやすい特徴があります。
このように、強みというのは、積み上げてきた経験やスキルだけでなく、
- 幼少期など若い時期に形成された性格
- 自分にとって自然にできること
- 異なる環境、業務でも応用できること
という特徴があり、キャリア形成の強い土台となります。
自分が本来持つ強みを無視し、うわべのスキルだけを積み上げても、納得感のあるキャリアを歩むことは困難です。
自分本来の強みを見つけるためには、
「どんなスキルをつけようか?」と、外側に求める前に、
「自分の得意って何だろう?」と、内側に問いかけることを大切にしましょう。
「自分より優れている人」と比べても意味がない
強みを言語化する上で、よくある誤解のもう1つが
「自分は輝かしい実績なんてない…」
「私よりあの人の方がうまくできるし…」というもの。
しかし、「世界中のどこの誰が見ても、私はこれが強み!」と言い切れる人間はどこにもいません。
(世界一、他人と打ち解けるのが上手な人はどこかにいらっしゃるかと思いますが…)
多くの人にとって、自分の強みには、
当然上には上がいて、比べてしまえばキリがありません。
強みというのは絶対的なものではなく、周りの環境と比較した相対的なものです。
例えば、他人への寄り添いが上手な人がカウンセラー職についても、
目立った活躍はできないかもしれません(周囲もみんな寄り添い力に優れているため)。
一方で、自己主張の強い人ばかりのギラギラした営業組織においては、
周囲と違った、「顧客に寄り添う営業スタイル」を確立し、突出した強みを発揮できる可能性があります。
このように、自分の強みを活きるかどうかは環境次第ですので、
「自分より優れている人が他にいるから強みではない」と結論づけてしまうのは大変もったいない行為なのです。
自分の強みを見つける3つのポイント
では、強みを見つけるにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
第三者から褒められたことや、フィードバックから考える
多くの人にとって、自分を客観的に理解することは難しいもの。
ましてや、強みは無意識に発揮される力なので、自分一人で紐解くのは至難の業でしょう。
そのため、強みを見つけるには、第三者との関わりが大きな手助けとなります。
皆さんには、
「自分は大したことしてないのに、こんなことで褒められていいの?」
という疑問を感じたり、
「あなたって●●な人だよね」と言われ、
「そうなのかなあ?自分としては普通のつもりなんだけど」と、
違和感を抱いた経験は無いでしょうか?
こうした、自己認識と周囲の反応とのズレには、
「自分では気づいていない、自分と他人との違い」が隠されています。
そしてその違いこそが強みなのです。
そのため、褒められたことや他人からのフィードバックを改めて思い出すことで、
自分の知らなかった自分を見つけられるようになります。
上司や同僚、キャリアアドバイザー、コーチなど、第三者との対話を通して自分を棚卸するのも大変おすすめです。
過去の経験などの話をしていく中で、
「あなたは●●っていう強みがありそうですね」
「こういうスタイルで成果を出してこられたんですね」
と、言語化してもらうことで新たな発見があるはずです。
是非、1人で考え続けるのではなく、周囲の協力を得つつ、偏りのない自己理解ができるよう気をつけましょう。
他の人より「やってて苦にならない仕事」を思い出す
「他の人と比べてラクにできること」というのも、自分の強みと言えます。
あなたは周囲の人を見て、
「どうしてこの仕事にこんなに苦戦してるんだろう?」
「自分だったらこうするのに、なんでやらないんだろう?」
と思ったことはないでしょうか。
例:
- どうして、お客様への電話が億劫そうなんだろう?
- どうして、もっと深くお客様のニーズを聴いてあげないんだろう?
- どうして、逆算して数字管理ができないんだろう?
- どうして、この先に起こりうるリスクを想像できないんだろう?
他者に対する疑問や違和感は、自分の強みの裏返しです。
他の人が苦労しているのに対して、自分は難なく取り組める仕事というのは、
周囲からの需要が大きく、自分が生産性高く貢献できている業務です。
この小さなサインを見逃さず、
「なんで他人にイライラしてしまうんだろう?」
「もしかしたらこれって自分の強みかも?」
と立ち止まって考えることで、自分への理解が深まりますし、なにより他人に優しくなれるのです。
できるだけ細分化し、事実ベースで考える
強みを考える時に陥りがちなのが、やや抽象的な表現に留まってしまうこと。
悪い例として、下記のような自己PRが挙げられます。
「私はコミュニケーション能力を活かして、営業として高い数字を出してきました。」
この「コミュニケーション能力」という言葉は、たしかに強みではあるのですが、やや解像度が低い状態です。
コミュニケーション能力と言っても、
- 相手(1対1/対多数)
- 方向性(聞く/話す/見せる/場を回す)
- 内容や目的(雑談/議論/交渉)
- 手段(テキスト/口頭/資料)
などと、様々な観点で考えることができます。
細かく分けた中で、どれが得意なのか?を考えることで、
自分の強みをより鮮明に理解、説明できるようになります。
先の自己PRの例を、少し細分化し改良してみました。
「私は営業活動において、自作の資料を使いつつ、短い時間で提案を理解いただけることが強みです。
具体的には、役職者という相手の忙しい立場を理解し、商談時は提案概要をA4一枚に図解してまとめることで、できるだけストレスの無い端的な提案をするスタイルを磨いていました。これは貴社のクライアント層にも合致しており、貢献できるのではないかと思います。」
いかがでしょうか。
エピソードベースで事実として表現することで、他人にも説得力を持って伝えられるようになります。
コミュニケーション能力、自走力、主体性など、世の中には強みを表す便利な言葉で溢れています。そういった便利な言葉に依存せず、できるだけ、映像としてイメージできる表現を意識しましょう。
自分の強みを仕事選びに活かすコツ
自分の強みを理解したあとは、それをどう仕事選びに活かすのか?を考えていきましょう。
自分の強みと親和性の高い経験を積む
自分の強みを伸ばせる環境を選ぶことで、より尖ったキャリア選びができるようになります。
まずは、自分の強みをより強化していくためには、今後どんな経験が必要か?を書き出してみましょう。
例えば、
「数値目標達成のため、緻密な計画を立てられること」が強みの営業職の人であれば、
- より金額が大きく、契約までの期間が長い商材のセールスをすること
- 関係者が多く、プロジェクトマネジメントが必要な業務に携わること
- KPIなどの営業計画を見直す役割を担うこと
- 予算計画、事業計画の設計に携わること
といった経験を積むことで、
計画力を更に磨き上げ、キャリアの土台の1つを固めることが可能となります。
逆にいうと、弱みを克服するために人生の時間を使い過ぎないことが大切です。
単に職種や業界だけを考えて仕事を選んでしまうと、自分の強みを潰してしまいかねません。
あくまでも転職は強みを伸ばすための手段だと捉え、「このポジションなら強みとの親和性が高そう!」と思える転職先を選んでいきましょう。
自分の強みを持った人がいない環境を選ぶ
もう一つの観点として、「自分と似た属性の人がいない環境を選ぶ」という考え方があります。
例えば「ハイパフォーマーの営業ノウハウを言語化する仕組みづくりが強み」という人は、「既にナレッジマネジメントが確立している組織」よりも、「セールス担当の属人化が進んでおり、問題として顕在化している組織」の方が強みを発揮しやすいと言えます。
繰り返しますが、あくまでも強みは「相対的」なものです。
自分に似た人がいる環境では強みは弱まりますが、自分に似た人がいない組織に身を置くことで、輝く可能性は一気に高まります。
上記を意識しながら、自分の強みを転職活動に活かし、後悔の無いキャリア選択をしていただけたらと思います。
本記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!
本記事が、あなたの転職活動や今後のキャリアに少しでも役立てましたら幸いです。