金融から人材へ。伴走支援と対話の積み重ねで掴んだ”営業企画”という新しいキャリア

SQiL Career Agentに相談し、政府系金融機関からシェアフルへの転職を実現した和井内さん。初めての転職は手探り状態からのスタートでしたが、キャリアアドバイザーの岸本と対話を重ねるなかで、自身の軸を整理していきました。そのプロセスで「人を支援したい」という想いを再確認し、最終的にシェアフルと出会います。
転職活動を進める過程で「営業企画」という新たな選択肢が開け、自らそのポジションをつかみ取った和井内さん。その背景には、岸本が伴走し、キャリアの方向性や積み上げ方を共に考え続けた時間がありました。今回は、転職者の和井内さんと、転職支援を担当した岸本に当時を振り返ってもらいました。
★Point
キャリアの軸を整理し、自ら営業企画という新たな選択肢をつかみ取った転職活動
岸本との伴走・対話を通じて、志望業界の広げ方からキャリアの積み上げ方まで納得感を持って決定
転職後も支援者として寄り添うエージェントとの関係性が、長期的なキャリア形成を後押し
与信管理を通じて芽生えた人材支援への想い

━━ これまでのご経歴をお聞かせください。
和井内さん:大学卒業後、政府系金融機関に入社しました。最初は佐賀県の支店に配属され、1年目は後方業務を担当し、2年目以降は法人融資を通じて多様な業種のお客様を担当しました。その後、希望していた部署に異動となり、半年間ほど東京で与信管理を任せていただきました。
━━ 転職を考えたきっかけは何ですか?
和井内さん:理由は大きく2つあります。1つ目は、与信管理部門での経験からです。そこでは全国の支店から寄せられる申請に対して、「この会社に融資してよいか」を専門的に審査していました。もちろん返済可能性を見極めるのは重要ですが、同時に「この会社が今後も事業を継続できるか」という観点も欠かせませんでした。製造業なら工場へ、飲食業なら店舗へ足を運び、時には実際に食事をするなど、五感で企業を捉える姿勢を大切にしていました。 そうした経験を重ねる場面で、企業の源泉はやはり「人」であり、働く人を支援する仕事に携わりたいという想いが芽生えたのです。
もう1つは、自分が営業として成果を出すこと以上に、事業の再生や成長を目指す企業を支援したいという気持ちが強くなったことです。より直接的に人や組織を支援できる環境を求めて、転職を考えるようになりました。
壁打ちから生まれた新しいキャリアの可能性

━━ どんなきっかけでSQiL Career Agentを知りましたか?
和井内さん:きっかけは知人からの紹介でした。東京勤務の頃に初めてSQiL Career Agentへ連絡を取りました。 今では転職活動についてスムーズに話せますが、当時は何から始めればいいのかさえ分からず、志望業界も決まっていませんでした。そこでキャリアアドバイザーの岸本さんと面談し、転職活動の進め方や志望業界の考え方を丁寧に教えていただきました。あの面談は今でも印象に残っています。
岸本:私も、和井内さんとの面談はよく覚えています。人によって転職活動の進め方はさまざまですが、和井内さんの場合は「そもそもなぜ転職を考えているのか」という根本から話し始めました。業界や職種の説明を交えながら、じっくりと対話を重ねた記憶があります。
━━ キャリアの壁打ちから始まったのですね。
和井内さん:私は金融機関出身という背景もあり、最初は関連業種を中心に考えていました。 ですから、岸本さんとの面談は自分の視野を広げる意味でとてもインパクトがありました。興味を持った企業には関連業種以外でもエントリーしましたが、ちょうどシェアフルの一次面接を終えた頃に大阪転勤の話が決まり、引っ越すことになったのです。
━━ 転勤が決まった後、転職活動はどのようにされたのですか?
和井内さん:エントリーしていた企業には面接日程の調整をお願いし、まずは大阪での新しい業務に専念しました。
岸本:転勤直後は面談を控え、まずは新しい環境で全力を尽くしていただくことを優先しました。そのうえで「少し違う」と感じたら改めて転職活動を再開しましょうと話していました。実際には、異動から数か月経った頃に再び状況を伺う予定でした。
和井内さん:大阪での仕事に取り組むなかでも、「人を支援したい」「より直接企業を支援したい」という想いは変わらず、転職活動を再開する決意をしました。そこで、改めて岸本さんに連絡をしました。
営業企画への道筋が見えた転職活動

━━ 和井内さんは、志望業界を決めずに転職活動を始めましたが、どのようにして絞っていったのですか?
岸本:当初は非常に幅広く、コンサルティングファーム、広告代理店、IT企業などを見ながら、実際に選考を受ける過程で方向性を整理していきました。
和井内さん:転職活動を始めた当初は、「ここで働きたい」という明確な意思で進めていたわけではありません。東京にいた頃は複数の企業に応募しましたが、異動で転職活動が中断しました。その際、「この会社にもう一度応募したいかどうか」という視点で見直し、改めて応募先を選びました。
━━ 再エントリーを検討する折に、人材業界に進まれたのですね。
和井内さん:最終的に人材業界を選んだ理由はいくつかありますが、成長産業である点が大きかったです。前職で与信管理などを経験していたため、無形商材の方が適性があるのではないかと岸本さんから提案をいただき、納得感を持って業界を絞り込みました。
━━ シェアフルにも再エントリーをされたのですか?
和井内さん:はい。もう一度挑戦したいと思い、再びエントリーしました。
━━ シェアフルに入社したいと思い始めたタイミングについて、お聞かせください。
和井内さん:一次面接は営業職として受けましたが、その際に「営業職としてキャリアを積んだうえで、営業企画に異動できる可能性がある」とオファーをいただき、大きな転機になりました。
岸本:和井内さんの原体験から、チームで取り組むことや、自分のアイデアを形にしていくことが好きだという話を伺っていました。営業でも数字だけでなく、プロセスを大切にしたいと話されていたので、営業企画はまさに志向性に合っていると感じました。 だからこそ、シェアフルから営業企画のオファーをいただいた際は、自信を持っておすすめできました。
和井内さん:営業企画の話を聞けば聞くほど、自分のやりたいことに近いと実感しました。営業企画へのキャリアの道筋が見えたことで、「ぜひシェアフルで頑張りたい」という気持ちが強くなりました。
エージェントとの対話が支えた転職の意思決定

━━ 転職活動中、岸本とは何度も面談をしたと思います。面談中に印象に残った話はありましたか?
和井内さん:印象に残っているのは「キャリアの積み上げ方」についての話です。キャリアは、自分で強い意思を持って築いていく人もいれば、大まかな方向性だけを決め、組織での出会いや経験をつなげて積み重ねていく人もいます。たとえ後者を選んだとしても、自分で方向性を見極める必要がある――この点は今でも考え続けています。
岸本:世の中でキャリアに明確なビジョンを持っている人は決して多くありません。だからこそ「漂流してもいい」と私は伝えました。流れ着いた場所が納得できる方向であれば、そのプロセスもまた正解になると考えたからです。
和井内さんには、世の中の動向や需要を踏まえつつ「人材業界に進む選択は戦略的に間違っていない」とお伝えしました。ただし、環境に振り回されるのではなく、自分の価値観を軸に持つことを大切にしてほしいとも話しました。
━━ 最終的に、シェアフルを選んだ理由をお聞かせください。
和井内さん:営業企画のポジションへの打診が大きな要因でしたが、特に印象に残っているのは二次面接で副社長の大城さんと対話したときです。「シェアフルを今後どう広げていくのか」と質問したところ、スキマバイトサービスだけでなく、キャリアエージェントやシフト管理など、働く人を支える幅広い展開を考えていると聞きました。その視点が自分の考えと重なり、共感を覚えました。
また、転職活動中に「どんな人間になりたいか」と岸本さんに問われたことも大きな転機でした。シェアフルから内定をいただき、前職に残るか転職するか迷いましたが、その問いを思い出し、自分が直接的に関わりたい相手を改めて考え、シェアフルに進むことを決めました。
━━ 内定を承諾する前には、岸本にも相談されたのですか?
和井内さん:はい。岸本さんに相談した際には、私がどうしたいのかを第一に考えてくれたのが印象的でした。エージェントはビジネスモデル上、求職者が入社することで成果になる仕事だと思いますが、岸本さんから無理に入社を後押しされることは一切ありませんでした。
岸本:そこは私のエージェントとしての譲れない部分ですね。これまで和井内さんと重ねてきた対話を踏まえ、ご本人の価値観や想いを改めて整理したうえで「最後は自分の人生だから自分が納得して決めることが大切です」とお伝えしました。
営業現場の学びを活かし営業企画で躍進

━━ 入社後のお仕事内容をお聞かせください。
和井内さん:最初は営業部に配属され、新規営業を担当しました。その後、飲食業界を対象として6~8社を受け持ち、既存の顧客の人事担当者やスーパーバイザー、部長職や店長の方々にサービスをご提案していました。
━━ 転職時に大切にしていた軸は、入社後どのように感じましたか?
和井内さん:お客様と直接会って支援できる点は大きなやりがいでした。ただ、入社直後は知識不足もありまずは組織や店舗の概要、メニュー構成まで一から理解することを徹底しました。その結果、課題が見えるようになり、自社サービスがどう役立つかを具体的に伝えられるようになっていき、徐々に信頼を得られるようになりました。
━━ 営業活動で意識していたことは?
和井内さん:できる限り直接会ってお話しすることです。オンライン対応が中心の企業もありますが、私が担当していた企業は「直接会いたい」と言ってくださることが多かったので、首都圏に限らず東海地方にも足を運びました。
岸本:まさに「人が介在する営業」を体現されていますね。エージェントとしても、こうして活躍の話を聞けるのはとても嬉しいです。和井内さんのスタンスや価値観が発揮される環境だったからこそ、営業職としても活躍されたのだと思います。
━━ 上司やチームメンバーとは、どのようなコミュニケーションをとっていましたか?
和井内さん:上司とは常に「何ができるか」「何がやりたいか」「今何が課題なのか」を話し合っていました。前職は業界の特性上、規定やルールが多く、自分の判断で動くことが難しい環境だったので、入社後はまずその価値観を変えていくことから始めました。
チームメンバーはバックグラウンドも強みも多様でした。互いの得意・不得意を共有し、チームで課題を乗り越えていく文化が根付いていました。
━━ 素敵な関係性ですね。入社して感じたシェアフルの良さについてお聞かせください。
和井内さん:一言で表すのは難しいのですが、「お客様にどう価値を届けられるか」を真剣に考え、工夫を重ねている人ばかりの会社です。常にお客様のために最適な方法を模索し、価値を生み出そうとする前向きな姿勢にあふれています。
━━ 実際に営業職として成果を出された後、営業職から営業企画に異動された現在の仕事はいかがですか?
和井内さん:まさにやりたかった仕事に携われています。環境は大きく変わりましたが、仕事へのスタンスは変わりません。今は年間売上予算の策定やKPI分析、リカバリープランの立案などを担当。営業部での経験を活かし、実行可能性を意識した提案ができています。
岸本:転職活動中に「現場を理解したうえで営業企画をやりたい」とおっしゃっていて、シェアフルとしてもその考えから「営業から営業企画」のキャリアステップを打診されていました。その想いがしっかり形になってうれしいですね。
営業職のキャリアパスとしても、現場やドメイン知識をキャッチアップしてから営業企画などの他職種に異動された方は、現場感を知っているので、より活躍されている印象ですね。
━━ 今、振り返って転職活動をしてよかったですか?
和井内さん:動いてよかったと思います。もしあのとき転職に踏み出していなければ、営業企画というキャリアには5年、10年先でやっと出会えていたかもしれません。
岸本:組織が拡大していくフェーズにあったシェアフルだったからこそ得られた機会ですね。
和井内さん:そうだと思います。営業企画への異動は、他の環境では5年経っても実現できなかったかもしれません。
営業企画のキャリア模索に伴走する支援

━━ 今後のキャリアについて、展望を教えてください。
和井内さん:まずは、今担当している営業部の成果をさらに高めたいです。特定の部署に限らず、どの部署に対しても貢献できる人材になりたいと思っています。
そのうえで悩んでいるのは「どのくらいのスパンでキャリアを考えるか」という点です。前職では一人前と認められるまでに10年以上かかると言われていました。営業企画として何年経験を積めば「やり切った」と言えるのか──その点については今後も悩み続けるかもしれません。
岸本:確かに難しいテーマですね。特にシェアフルのように事業が変化し続ける環境では、事業の進展がキャリア形成に直結します。
ただ、あまり焦らず長期的な視点を持つことが大切だと思います。営業企画の成果を「自分の関わりで事業をドライブできた」と言えるには、短期ではなく時間をかけて形にしていく必要があります。だからこそ、腰を据えて取り組むことがモチベーションの維持にもつながるはずです。
和井内さん:たしかにそうですね。焦らず、もがきながら挑戦を続けていきたいです。
━━ 困ったときはぜひいつでも岸本にご相談ください。
和井内さん:ありがとうございます。とても心強いです。
岸本:キャリアは正解がないからこそ、一人で悩みを抱えるのは大変だと思います。特に営業企画は正解が見えにくく、社内にロールモデルが少ないポジションです。営業企画に限らず、転職後もご連絡をいただき、自分の現在地を確かめるために壁打ちを続ける方も多いです。
和井内さんが今もキャリアについて悩み、模索していること自体が成長意欲の表れだと思います。私としても引き続き伴走させていただきたいです。
和井内さん:岸本さんには、転職活動時から転職という枠を超えて、「自分はどんな存在になりたいのか」を一緒に考えてもらえました。岸本さんに伴走していただいて本当に良かったと思います。
岸本:そう言っていただけてうれしいです。和井内さんとは長く対話を重ねてきましたが、今まさに「なりたい姿」を体現されています。その姿を見ると、私自身もエージェントとしての信念を大事にし続けたいと改めて感じますし、これからの励みにもなります。これからも一緒に考えていきましょう。


