コンサルティング営業とは?営業職との違いや仕事内容、未経験でも挑戦できるのかをご紹介!
コンサルティング営業はただ商品やサービスを売るだけではなく、顧客のニーズや問題を深く理解し、解決策を提案する役割を担う営業職です。
コンサルティング営業に興味があるものの、他との営業の違いや自分が向いているかどうかなどに疑問を感じている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、一般的な営業職と何が違うのか、具体的な仕事内容、コンサルティング営業に向いている人の特徴などについて解説します。
コンサルティング営業に興味がある人や、キャリアチェンジを考えている人はぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.コンサルティング営業とは
- 2.コンサルティング営業と他の営業の違い
- 3.コンサルティング営業の仕事内容
- 3.1.アポイントの獲得
- 3.2.顧客へのヒアリング
- 3.3.解決策の立案と提案
- 3.4.プロジェクトマネジメントの役割
- 3.5.アフターフォロー
- 4.コンサルティング営業を行うメリット
- 5.コンサルティング営業を行うデメリット
- 6.コンサルティング営業のやりがい
- 6.1.顧客の課題を解決できた時の達成感
- 6.2.さまざまな領域の知見を深められる
- 6.3.企業や組織の根本的な問題解決に携わることができる
- 7.コンサルティング営業に必要なスキル
- 7.1.適切なヒアリング技術
- 7.2.信頼関係を構築するためのコミュニケーション力
- 7.3.柔軟な問題解決能力
- 7.4.効果的な提案力・プレゼンテーション力
- 7.5.事業や営業戦略の理解力・分析力
- 8.コンサルティング営業に向いている人
- 8.1.人の気持ちや悩みに寄り添える人
- 8.2.好奇心や探求心がある人
- 9.コンサルティング営業は未経験でもなれる?
- 10.まとめ
コンサルティング営業とは
コンサルティング営業とは、単に商品やサービスを販売するだけでなく、顧客が抱える課題やニーズを理解し、それに対する解決策を提案、最終的に顧客が商品やサービス導入した後に課題が解決している状態を目指す営業スタイルです。
顧客の業務プロセスやビジネス環境を深く分析し、最適なソリューションを提案するため、戦略的な思考や高い提案力が求められます。一般的な営業以上に、単発の取引ではなく、長期的な信頼関係を構築することが重要な仕事です。
顧客の課題に応じてカスタマイズされた提案を行うため、業界知識や専門性が必要ですが、未経験者でも学びながら挑戦できる分野ともいえます。
コンサルティング営業と他の営業の違い
コンサルティング営業の定義を解説しましたが、具体的に他の営業との違いがピンと来ない人もいるでしょう。
コンサルティング営業と他の営業の違いを解説します。
コンサルティング営業と営業の違い
コンサルティング営業と一般的な営業との違いとしては、コンサルティング営業は「問題解決型」であり、一般的な営業は「商品販売型」といえます。
コンサルティング営業は、顧客の課題やビジネス環境を深く理解し、個別に最適な解決策を提案する方式です。製品やサービスを売ることが最終目的ではなく、顧客の問題を解決することに重きが置かれます。そのため、自社の商品を提案しない場合も少なくありません。
一方、一般的な営業は、主に自社の製品やサービスを顧客に販売することが目的です。製品の特徴や利便性を説明し、顧客のニーズに合った商品を提供します。
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コンサルティング営業と営業コンサルティングの違い
語順を逆にした、コンサルティング営業と営業コンサルティングは似ているようで全く異なる仕事です。
そもそも、コンサルティング営業は営業の一種ですが、営業コンサルティングの目的は営業力の改善です。
営業コンサルティングは、企業が効果的な営業活動を行えるように、外部の専門家(コンサルタント)が営業手法や戦略を指導・改善するサービスです。営業部門の組織力向上や営業プロセスの最適化、営業成果を向上させるためのアドバイスを提供します。
コンサルティング営業の仕事内容
コンサルティング営業は、顧客のニーズを理解し、最適なソリューションを提案する仕事ですが、その内容は多岐に渡ります。
ここでは主な業務として、アポイントの獲得、顧客へのヒアリングなど、仕事の流れに沿って解説します。
アポイントの獲得
コンサルティング営業における「アポイントの獲得」は、顧客との初期接触を確立するステップです。この業務では、顧客候補に対して電話、メール、オンラインチャットなどを使ってコンタクトを取り、興味を引く提案を行い、面会や商談の約束を取り付けます。
具体的には、ターゲット市場や顧客ニーズを分析し、個々の顧客に合わせてカスタマイズされたメッセージを用いてアプローチします。
単なる商品説明に留まらず、顧客が抱える課題を事前に把握し、解決策のヒントを示し興味を引くことができれば、次のステップへつなげやすいでしょう。
顧客へのヒアリング
コンサルティング営業における「顧客へのヒアリング」は、顧客が抱える課題やニーズを正確に把握し、最適な解決策を提案するためのプロセスです。
具体的には、まずは顧客の現状やビジネス環境を詳しく聞き出し、何が問題となっているのか、またどの部分で改善が必要かを把握します。そして、顧客がどのようなビジネス目標を持っているのかや、目標達成に向けた優先事項を理解するための質問を行い、目標設定を確認します。
さらに、顧客が保有するリソースや求める成果などを詳細にヒアリングすることで、効果的な提案をしやすくなるでしょう。
解決策の立案と提案
コンサルティング営業における「解決策の立案と提案」は、顧客の課題を解決するために、具体的なアプローチを設計し、それをプレゼンテーションや資料を通じて顧客に伝えるプロセスです。
まず、顧客へのヒアリングを基に、課題の本質を分析します。次に、その課題に対してどのようなソリューションが効果的かを検討し、顧客のビジネス環境やリソースに合わせてカスタマイズされた解決策を立案します。これには、自社の製品やサービスだけでなく、外部リソースの活用やプロセス改善なども含まれることも少なくありません。
提案段階では、解決策のメリットを明確に伝え、導入後の成果や期待される結果を具体的に示します。また、顧客にとってのコストや導入期間、リスクなどについても丁寧に説明し、実行可能なプランとして提示することが重要といえるでしょう。
プロジェクトマネジメントの役割
コンサルティング営業における「プロジェクトマネジメントの役割」は、提案した解決策を実際に実行するために、進行管理やリソースの調整を行う業務です。
具体的には、プロジェクトの開始から終了までの各ステップを計画し、進捗を管理します。各フェーズでの目標達成や納期を守るため、チームや顧客との連携を密に行い、計画通りにフォローしていくのが仕事です。
また、プロジェクトに必要な人材や予算、技術的リソースを適切に割り当て、全体の効率を高めるよう調整するリソース配分やリスクの予測や対応策を行うリスク管理なども行います。
顧客や社内の関係者と情報共有を円滑に行い、プロジェクトが計画通り進むように上手にコミュニケーションを取ることが重要です。
アフターフォロー
コンサルティング営業における「アフターフォロー」は、提案した解決策が顧客のビジネスに効果的に機能しているかを確認し、長期的な信頼関係を築くための活動です。
まずは提案したソリューションが実際に導入された後、その成果や進捗を定期的に確認し、必要に応じて調整や改善策を提案します。これにより、導入の成功を確実にします。
そして、顧客が導入後に直面する問題や課題に対して迅速に対応し、スムーズな運用が継続できるようサポートします。最終的に、商品やサービスを導入したことで顧客の課題が解決されている状態がコンサルティング営業の目指すゴールです。
フォローアップのために定期的に顧客と連絡を取り、追加のニーズや新たな課題が発生していないかを確認することで、新たなビジネスチャンスが生まれることもあるでしょう。
コンサルティング営業を行うメリット
コンサルティング営業を行うメリットは、特に「競合優位性を確立できる」ことと「顧客からの信頼を得られる」ことに大きく関わっています。
まず競合優位性ですが、コンサルティング営業は、顧客の課題を深く理解し、カスタマイズされた解決策を提案するため、単なる製品の売り込みではなく、顧客にとっての「真の価値」を提供します。これにより、価格競争に巻き込まれにくくなり、他社との差別化を図ることが可能です。顧客のニーズにしっかり対応することで、競合他社が提供できない独自のソリューションを打ち出し、優位性を確立できるでしょう。
また、コンサルティング営業は、顧客との密接なコミュニケーションを通じて、長期的な課題解決に向けた提案を行います。距離感も近いため、単なる売り手としてではなく、ビジネスパートナーとしての立場を確立できます。顧客の成功に寄与する提案を続けることで、信頼が深まり、リピートビジネスや新たな紹介を得る機会も増加するでしょう。
コンサルティング営業を行うデメリット
コンサルティング営業にはいくつかのデメリットがあります。
まず、契約までに時間がかかることが挙げられます。顧客の課題を深く理解し、その上で最適な提案を行うため、通常の営業と比べて意思決定に至るまでのプロセスが長期化します。そのため他の営業よりも長期的に顧客と良好な関係を保つ必要があります。
また、顧客に合わせた提案を行う必要があるため、営業担当者には高度なスキルが求められます。問題解決力やヒアリング力、さらにサービスや業界知識の理解が不足していると、効果的な提案が難しくなる点も、デメリットとして挙げられます。
コンサルティング営業のやりがい
メリット・デメリットがあるコンサルティング営業ですが、他の営業職とは一味違ったやりがいを感じられることも少なくありません。
コンサルティング営業のやりがいについて主なものを見ていきましょう。
顧客の課題を解決できた時の達成感
コンサルティング営業のやりがいの一つとして、「顧客の課題を解決できた時に感じる達成感」が挙げられます。
顧客のニーズや問題点を丁寧にヒアリングし、最適な解決策を提案して実行に移すプロセスは、非常にやりがいのあるものです。特に、顧客が抱えていた課題が解決し、業績向上や業務効率の改善につながった瞬間は、自分の提案が相手にとって価値あるものだったと実感できるでしょう。
この結果、顧客からの信頼も深まり、リピート契約や長期的な関係構築につながることが多い点も、コンサルティング営業ならではの魅力です。
さまざまな領域の知見を深められる
コンサルティング営業のやりがいには、「さまざまな領域の知見を深められる」という点もあります。
顧客ごとに異なる課題やニーズに対応するため、幅広い業界や分野の知識が必要です。そのため、業務を通じてさまざまな業界のビジネスモデルや課題、最新の市場動向に触れる機会が多く、自然と知見が広がります。
また、顧客に適切な提案をするために、サービスの深い理解も必要となり、プロフェッショナルとしての成長が促されます。こうした多角的な知識は、他の案件や業界で応用できるため、営業としてのスキルアップにもつながるでしょう。
企業や組織の根本的な問題解決に携わることができる
「企業や組織の根本的な問題解決に携わることができる」点もコンサルティング営業のやりがいの一つです。
通常の営業では商品やサービスの提供に留まってしまいがちですが、コンサルティング営業では顧客の深刻な課題や長年の悩みに対して、根本的な解決策を提案し、実行支援を行います。
経営戦略や業務プロセスの改善、新規事業の立ち上げなど、企業の成長や組織の変革に直接貢献できることも少なくありません。その結果、顧客のビジネスが改善されたり大きな成果が出たりした時には、自分の仕事が企業の本質的な成長に寄与したと実感でき、非常に大きな達成感を得られます。
コンサルティング営業に必要なスキル
コンサルティング営業は単に商品やサービスを提供するだけではないため、さまざまなスキルが求められます。
コンサルティング営業に必要なスキルを見ていきましょう。
適切なヒアリング技術
コンサルティング営業では顧客の言葉やニーズを表面的に聞き取るだけでなく、潜在的な課題や本質的な問題を引き出すヒアリング技術が大切です。
顧客が自身で明確に認識していない課題や、解決策を見つけるための糸口を掴むためには、深い質問を投げかけ、相手の考えや状況を引き出すことが不可欠です。適切なヒアリングができれば、顧客の本当のニーズを把握でき、より的確で効果的な提案が可能となります。
結果として、顧客の信頼を獲得し、長期的な関係構築に繋がるため、適切なヒアリング技術は必須スキルと言えるでしょう。
信頼関係を構築するためのコミュニケーション力
コンサルティング営業では単に情報を伝えるだけでなく、相手の立場に立って共感し、誠実な態度で接しながら、相互理解を深めるコミュニケーション力が求められます。
顧客との信頼関係は、長期的なビジネス成功の鍵となるため、しっかりとしたコミュニケーションが欠かせません。適切なコミュニケーションにより、顧客のニーズや課題を理解し、最適な提案を行うことができます。
また、顧客は安心して相談できるパートナーとして営業担当者に依存するため、継続的な関係を築くためにもコミュニケーション力は不可欠です。信頼関係が深まれば、リピート契約や紹介につながる可能性が高まるでしょう。
柔軟な問題解決能力
コンサルティング営業は顧客ごとに異なる課題や状況に対し、画一的なアプローチではなく、臨機応変に対応しながら最適な解決策を導き出さなければなりません。
問題は多様であり、事前の計画通りに進むことばかりでなく、状況に応じて戦略や対応を変えられる柔軟性が求められます。
顧客の課題が複雑であることも多く、業界や市場環境の変化に即応しなければ、的確な提案ができないため、柔軟な問題解決能力はぜひ身につけておきたいスキルです。
効果的な提案力・プレゼンテーション力
コンサルティング営業では顧客の課題に応じた解決策をわかりやすく、説得力を持って伝える必要があります。
単に情報を提供するのではなく、顧客にとってメリットが明確に伝わる形で提案を構築し、プレゼンテーションを通じて納得させる力が求められます。
優れた解決策を持っていても、顧客に理解されなければ契約には結びつきません。効果的な提案やプレゼンテーションにより、顧客に信頼感や安心感を与えられ、意思決定をスムーズに促すことができます。
事業や営業戦略の理解力・分析力
コンサルティング営業では単なる商品やサービスの提案ではなく、顧客のビジネス全体を見渡し、最適なソリューションを提供します。
その過程においては、顧客のビジネスモデルや市場環境、競合状況などを深く理解し、的確に分析する能力が必須です。
そして、顧客の課題を解決するためには、まずその企業の戦略や事業の現状を正確に把握し、どのような施策が効果的かを見極めることが必要です。
顧客の状況を理解し、正確な分析に基づいた提案は、顧客の信頼を得やすく、ビジネスの成長にも大きく貢献できるでしょう。
コンサルティング営業に向いている人
コンサルティング営業は簡単な仕事ではないため、必要なスキルは多岐に渡ります。とはいえ、どのようなスキルを持っていても、性格的に向いていない人はいます。
反対に、コンサルティング営業に向いている資質を持つ人であれば、スキルは働きながらでも身につけられる場合も少なくありません。
コンサルティング営業に向いている人の特徴を見ていきましょう。
人の気持ちや悩みに寄り添える人
人の気持ちや悩みに寄り添える人はコンサルティング営業に向いています。
顧客が抱える課題や悩みは多岐にわたり、時には複雑で深刻なものです。顧客はその課題に対して不安や不満を抱えていることが多く、表面的な提案では解決が難しい場合があります。
こうした状況で、顧客の気持ちに寄り添い、悩みを共感的に受け止める姿勢を持つことで、相手は「自分のことを理解してくれている」と感じ、信頼関係が生まれやすくなります。
信頼が築かれることで、顧客はより率直に課題を相談し、深いコミュニケーションが可能となり、結果的に顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
好奇心や探求心がある人
コンサルティング営業は業務の中でこれまで関わってこなかった業界やビジネスモデル、顧客の課題に直面するため、「好奇心や探求心がある人」にも向いています。
好奇心や探求心が強い人は、新しい情報や知識を積極的に吸収し、深く掘り下げて理解することを楽しむため、顧客の課題に対しても広範な視点から解決策を見つけることが可能です。
さらに、コンサルティング営業では変化の激しい市場や顧客のニーズに対応するため、常に最新の知識やトレンドを追いかけ、適応する姿勢が求められます。
好奇心旺盛な人は新しいことに挑戦する意欲が高く、それが業務の中で自分のスキルや知見を広げ、顧客により深い洞察を提供する力につながるでしょう。
コンサルティング営業は未経験でもなれる?
コンサルティング営業が未経験でも、コンサルティング営業になることは可能です。
コンサルティング営業では顧客の課題を正確に把握し、最適な解決策を提案する力が求められます。これまでの仕事で培ったヒアリング力や提案力、顧客との信頼関係の構築スキルは、コンサルティング営業でも重要です。そのため、これらのスキルを活かせば、未経験であっても成果を上げられる可能性が高いといえます。
ただし、営業としての経験が一定あった方が有利です。特に、顧客の問題点をヒアリングし、それに基づいてサービスや商材を提案していた経験がある場合、そのスキルは大きなアピールポイントになります。
まとめ
コンサルティング営業とは、単に商品やサービスを販売するだけでなく、顧客が抱える課題やニーズを理解し、それに対する解決策を提案する営業スタイルです。
仕事内容は多岐に渡りますが達成感も高く、顧客とも良好な関係を長期間に渡って築ける可能性もあります。
未経験でもコンサルティング営業の仕事に就くことは不可能ではありませんので、まずは本記事を参考にコンサルティング営業の理解を深めましょう。
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