人材紹介において人が介在する意味とは?「営業職」特化だから実現できる求職者の可能性を広げたいという想い
SQiL Career AgentのGM代理として現在キャリアアドバイザー(以下CA)兼リクルーティングアドバイザー(以下RA)のマネジメントを行っている武。人材紹介に携わって8年目を迎える今、どのような想いをもって求職者・企業の支援を行っているのか、またどのような想いからSQiL Career Agentへのジョインを決意したのか、その背景や想いをインタビュー形式でご紹介します。
★Point
1.『Be The HOPE』の体現によって、営業がキャリアの可能性を広げられると証明したい
2.人材紹介の在り方を変えたいという想い
3.RA/CAとしての企業や求職者との向き合い方
SQiL Career Agentへジョインした理由とは?『Be The HOPE』への共感と成長のための転職
━━ 経歴を簡単に教えてください。
新卒で商社に入社し、法人営業として5年間勤めました。
その後、学生時代に体育会に所属していたことをきっかけに、体育会系出身者に特化した人材紹介会社に入社し6年半勤務。CAとして求職者の方々と面談をし、キャリアについての悩みや相談を受け、適切な求人をご案内していました。また、企業の採用課題を解決する提案を行うRAも担当。入社してから2年半ほどでマネジメントも任され、プレーヤー兼マネージャーとして業務を行っていました。
その後、2023年10月に株式会社セレブリックスに入社をして現在に至ります。
━━ SQiLCareerAgentへジョインを考えたきっかけは何でしたか?
きっかけはSQiL Career Agentの事業責任者である梅田翔五ですね。梅田と話をして、人材紹介を変えたいという想いや、「人材紹介はこうあるべきだ」という点に共感したことがきっかけです。梅田も人材紹介の仕事がとても好きなので、闇雲に求人を紹介するのではなく、求職者の経験や価値観を言語化し、丁寧かつ誠実にマッチングを創出することを重視していました。それを一緒に実現できたらいいなと思いました。
━━梅田がきっかけだと思いますが、SQiL Career Agentにジョインしたいと思った理由は何でしょうか?
理由は2点あります。まず1点目は、セレブリックスの『Be The HOPE』に共感したこと。2点目は、人材紹介事業の立ち上げフェーズにジョインできる点です。
『Be The HOPE』に共感した理由については、私自身が前職で営業を通じて変わることができた経験が大きいです。前職では、頑張って成果を上げて昇進し、「武がいないと困る」と言われるようになりました。営業として成果を上げたことで、自信がつき、話し方も変わりました。営業はキャリアを切り開き、可能性を広げることができる仕事だと思っています。
ただ同時に、営業に対して負の感情を持つ人がいることも知りました。だからこそ、「営業の負のイメージを変えたい」という想いがあります。人材紹介・SQiL Career Agentを通して『Be The HOPE』を実現できると確信しているため、証明したいという想いで入社しました。
セレブリックスは、営業が体系化されていて、誰もが成果を出せる組織を作れるという点が強みです。営業に関する知識やノウハウを活かし、営業という仕事でより高い精度でマッチングができれば、営業で人生を変えたり、「営業って楽しいな」と思ってもらえる人が増えるのではないかと思っています。
━━武さんご自身が営業で変われたからこそ、営業が可能性を広げられる仕事だと証明したい想いがあるのですね。2点目の立ち上げフェーズでジョインできる、というのはどのような想いからでしょうか?
これには2つ理由があります。まず1点目は、〈前職でやってきたことが正しかった〉と証明したいからです。自分が大事にしている人材紹介への関わり方やキャリアの作り方を活かして、「SQiL Career Agentは質の高いサービスを提供しているよね」と言ってもらえるようになれば、前職での取り組みが正しかったと証明できると考えています。前職ではできたことが、外に出たときに通用しなければ、それは本質的な支援ではなかったと思うのです。前職で抱いた「CAや人材紹介はこうあるべきだ」という想いを、SQiL Career Agentで体現したいという気持ちがあります。
2点目は、事業開発や組織作りをやってみたいという点です。前職で経験したマネジメントはピープルマネジメントとKPIマネジメントに限られていました。立ち上げフェーズのSQiL Career Agentでは、事業戦略や組織戦略を練り、予実を見て数字を分析し、次の打ち手を考えるといった未来志向で組織を作っていくことにチャレンジできるという点で、ジョインを決めました。
【RAとして】企業とつながりを持ち続けることの重要性
━━前職では個人・チームにて全社表彰を10回以上受賞など実績を残していますが、RAではどのように成果を出したんですか?
RAでは、企業とのつながりを大切にしていました。人材領域の営業は求人情報をいただいてから求職者をご紹介するまでが機械的でドライな部分があります。ただ私はその風潮に違和感がありました。だからこそ、すぐにはご支援できなくても、定期的に接点を持つことはとても大事にしていていました。
━━なぜ「人材業界はドライだ」と思われてしまうのですか?
現在の人材紹介のフロー型のビジネスモデル上、新規契約を増やすことがKPIになっている企業が多く、既存よりも新規を追いかけることに注力する営業が増えてしまうことが要因だと思います。そのため、採用ボリュームが大きい企業に注力してしまい、既存顧客を細かくサポートする機会がどうしても減ってしまうことが課題だと感じています。
━━その中で、武さんはどうして既存顧客との関係性を重視していたのでしょう?
「新規開拓をしたほうがいい」と言われることもありました。しかし、既存顧客と信頼関係を構築できたほうが企業の理解度が上がるため、結果的に求職者の選考通過率も高くなったり、企業からのご相談も増えます。そうすることで企業からも「エージェントで積極的に接点を持ってくれる営業はいなかったから、すごく助かったよ」と言ってもらえることも多かったですね。
そこから新規企業をご紹介いただいたり、求人募集の際に最初に声をかけてもらう機会も増えました。
━━つながりという点で意識して行動していたことはありますか?
社外の交流会などには積極的に参加するようにしていました。そこで気づいたのは、自分の想いや大切にしていることをアウトプットすることの重要性です。
交流会では、人材紹介の在り方に対する想いを伝えていました。そうすると、私の想いに共感していただけた方から「ぜひ紹介してください!」と言っていただけることが多かったですね。
【CAとして】〈原体験〉の重要性
━━CAとして求職者との面談のスタイルはどのように確立していったのですか?
求職者の価値観は、過去を遡らないと見えてこないため、求職者を知るために原体験を掘り下げるということを重視しています。
他人である以上、完全に理解することは難しいですが、その人がなぜそう思うのか、なぜそういう言葉を発するのかについては、過去の原体験に立ち返ることで理解が深まります。実は、原体験に基づく想いや考えが、立派な志望動機や転職理由になることが多いのです。
━━経験を言語化することで、納得感ある選択もできるようになりますね。
そうですね。過去に私が転職支援をした求職者で、入社して早期に退職してしまった方もいました。なぜミスマッチが起こってしまったのかというと、求職者が面談内で言っていたことの真意や根拠を掴めていなかったことが原因でした。そこで何を根拠に求職者がその言葉を発しているのかを探ろうと思った時、〈原体験〉が重要な役割を担うことに気づきました。
そして、原体験に基づく価値観に求職者自身が気づくことがとても大事だと思っています。求職者自身が振り返ったときに、「自分が今こう思うのは、この過去があったからなんだ。だから、自分はこれにやりがいを感じるんだ」とわかると、自分に自信を持てるようになります。
そして、求職者の価値観をCAが知ることも重要です。求職者とCAが共通認識を持って価値観に合う求人をご紹介できれば、ミスマッチが生じる確率は極力減らせると思います。だからこそ、私は面談の中で原体験の深堀りに時間をかけています。
━━過去の価値観、原体験を知るために武さんは求職者とどのように自己分析をされていますか?
自己分析で過去を紐解く際、過去に経験して「嬉しい・楽しい」「悲しい・辛い」と思ったことを、必ず紙やExcelに書き起こしてもらいます。それぞれの共通点を見つけることで、その人の価値観が浮き彫りになるんです。自己分析で出てきた共通点について5W1Hで掘り下げたり、拡散・抽象化するような質問をします。
顕在化しているものは求職者自身でアウトプットできますが、潜在化しているものは第三者から質問されることで話せることもあると思います。潜在化しているものをCAが深掘りすることで、さらに重要な情報が出てくることもあり、それも非常に大切なことです。
━━どうしたら求職者の潜在的な価値観に気づくことができるんでしょう?
知ろうとする姿勢や興味を持つことが大切だと思います。「なぜそう思うのだろう?」とCA自身が思えるかどうか、つまり聞く側のスタンスが重要です。
私は、自分の基準で求職者を判断することはありません。だから、「なぜこの人はこの言葉を使ったのだろう」とか、「理由を知りたい」という気持ちになります。CAが主役ではないんです。
逆に、CAが「こう思うべきだ」とか「この方が絶対良い」という意思を持って介入してしまうと、物事がねじ曲がってしまいますし、それはCAのエゴでしかないと思います。営業と同じですね。
━━そうですね。ただ人材紹介に対してそういったイメージを持たれている方も一定いそうですよね。
そうですね…。希望の条件と合致する求人をマッチングさせるのが人材紹介の仕事だと言えば、確かにそうかもしれません。ただ、それだと人が介在する価値や意味がありません。エージェントとして人が介在する際には、やはりAIやロボットでは感じ取れない求職者の感情や価値観など、感覚的なものを理解する必要があると思います。また、企業もそれぞれカルチャーや特性が違うため、人が介在する価値がそこにあると考えています。
セカンドキャリアの人材輩出組織を創りたい
━━武さんの今後のビジョンを教えてください!
今後のビジョンとしては、営業経験がない人たちに、セレブリックスの営業ノウハウやメソッドを研修・教育・実践してもらい、その先に自分の夢を叶えることができるような人材輩出組織を創りたいと考えています。現実には、営業のノウハウがないために道が開かれない人たちがたくさんいます。スポーツをしていた人や、バンドマン、お笑い芸人など、何かを目指していたけれど途中で諦めてしまった人たちに対して、「セレブリックスで営業のプロになって、また夢を見ようよ!」と伝えたいです。
SQiL Career Agentがそのような人材輩出組織になれば、社会で活躍し人生が豊かになる人が増えると考えています。そして、それはセレブリックスの営業ノウハウがあるからこそ実現できると信じています。前職にはそのようなノウハウや体系化されたものがなかったので、セレブリックスの組織の中でそれができると思います。
RA/CAは良くも悪くも人の可能性を変えられる。だからこそやりがいがある
━━最後に、武さんにとってリクルーティングアドバイザー(RA)・キャリアアドバイザー(CA)ってどんな仕事だと思いますか?
私はこの仕事を、人の可能性を広げたり、きっかけを与えたりする仕事だと考えています。
例えば、営業を3年経験していても、何をしてきたかを語れないために選考が進まないことがあります。そこでCAが介在し、スキルや経験の棚卸しや言語化を支援することで、内定を獲得できたり、求人提案の幅が広がったりする可能性があります。
また、この仕事はキャリアという正解がない分野で、求職者の人生の岐路に立つような話をすることもあるため、言葉の重みもあります。だからこそ、無責任に言葉を伝えることはしたくありません。可能性を広げる一方で、言葉によっては可能性を狭めたり、見えていた道を消してしまうこともある仕事だと思います。
RAの視点から見ると、企業にとって人的資本は非常に重要です。企業の経営において〈ヒト・モノ・カネ〉と言われますが、カネとモノは持っているものの、〈ヒト〉が不足している状態に多くの企業が直面しています。しかし、誰でもいいから採用するわけではなく、信頼できるエージェントから採用したいと思う企業が多いです。だからこそ、「武さんのところから採用するよ」「SQiL Career Agentから採用したい」と言ってもらえるような人材紹介サービスになりたいと思っています。
私は、人材紹介は〈企業から投資を受けている〉と考えています。企業の経営判断に関わる非常に重たい責任のある仕事を、人事とともにコミットしていく仲間だという認識です。セレブリックスでは〈三方良し〉という言葉をよく使いますが、企業にとっても、求職者にとっても、エージェントにとっても良い結果を生むためには、CA/RAがしっかり機能しなければならないと思っています。CA/RAが適当に対応すると、ミスマッチが生じ、全員が嫌な思いをする可能性があるからです。
この仕事は、キャリアの可能性を高めることも低くすることもありえ、責任が非常に重たく、それゆえにやりがいがあります。だからこそ、マッチングの精度や質を向上させ、営業の人たちがより活躍できる社会を目指し、企業に対しても「この人を採用できてよかった」と言ってもらえる人材紹介サービスでありたいと思っています。