カスタマーサクセスとは?仕事の特徴や必要なスキルを解説!

近年、SaaS企業を中心に「カスタマーサクセス」という職業が一気に増えました。おそらく、営業パーソンのみなさんは一度はお耳にしたことがあるのではないでしょうか。

しかし、カスタマーサクセスの役割は多岐にわたり、また企業によっても異なるため、どのような仕事なのかしっかりと説明できる方は意外と少なかったりします。
また「”カスタマーサポート”と”カスタマーサクセス”の違いが分からない!」というお声もよくお聞きします。
今回は、そんなカスタマーサクセスの仕事内容と、カスタマーサクセスを担うのに必要なスキルを解説していきたいと思います。


目次[非表示]

  1. 1.カスタマーサクセスについて
  2. 2.カスタマーサクセスの目的
  3. 3.カスタマーサクセスの仕事
    1. 3.1.オンボーディング
    2. 3.2.活用支援
    3. 3.3.サービス活用度のデータ分析(ヘルススコア)
    4. 3.4.プロダクトフィードバック
    5. 3.5.アップセル
    6. 3.6.クロスセル
  4. 4.カスタマーサクセスの事例
  5. 5.カスタマーサクセスに必要なスキル
    1. 5.1.ヒアリング・提案スキル
    2. 5.2.数値データから顧客の状況や課題を仮説立てるスキル
    3. 5.3.専門知識、情報収集力



カスタマーサクセスについて

カスタマーサクセスとは、直訳すると”顧客の成功”
顧客がサービスや製品を最大限に活用するため、契約後にさまざまなご支援をする職種です。
近年、サブスクリプション型(定額制)のビジネスが増加したことでカスタマーサクセスの重要度は高まっています。
なぜなら、サブスクリプション型(定額制)のビジネスは、顧客がサービスを継続利用することが売上の最大化につながるためです。カスタマーサクセスは、常に顧客のニーズや課題を把握し、サービスの最適な活用方法のご提案や利用におけるボトルネックを解消することで、顧客のビジネス成長に貢献することが求められます。

「カスタマーサポート」と「カスタマーサクセス」の違いは、企業によっても異なるところではありますが、カスタマーサポートが「顧客が課題を感じ、その課題が提示されたタイミングで迅速に対応し解決」するのに対し、カスタマーサクセスは「顧客の課題を先回りして解決すること」と解釈されることが多いです。どちらも顧客との関係構築を担いますが、カスタマーサクセスにはビジネスの成長に貢献するという役割がより求められます。


カスタマーサクセスの目的

カスタマーサクセスの目的は、「LTV(顧客生涯価値)の最大化」を支援することによって、顧客ロイヤリティを高めてリテンション(既存顧客維持)に繋げることです。
LTVとは「Life Time Value(顧客生涯価値)」という意味で、顧客が自社サービスを利用開始してから終了するまでの期間に、その顧客からどれだけの利益を得ることができるのかを表す指標です。サブスクリプション型のビジネスは契約期間が長いほどLTVも引き上げられるため、カスタマーサクセスは契約を継続してもらえるよう積極的なサポートを実施します。



カスタマーサクセスの仕事

カスタマーサクセスの仕事は多岐にわたりますが、一般的には以下の業務が挙げられます。


オンボーディング

オンボーディングでは初期設定や使い方の説明など、サービス導入の立ち上げ支援をすることです。関係者を集め、基本的な使い方のレクチャーや実際にサービスに触れてもらうことで、早期定着を図ります。


活用支援

実際にサービスを導入しても、使いこなすまでに時間がかかり、分からないまま満足度が探り、解約されてしまう。。ということもあるでしょう。動画コンテンツを用意していても、すべて見るのは時間がかかるため、インプットに手が回っていないということも考えられます。
そういった現状のお困りごとを直接ヒアリングして解決策を起案したり、利用データを確認して使えていない機能があれば使い方をレクチャーしていきます。
また、新機能説明会を実施したり、定期的に導入企業を対象としたセミナーを実施するのも効果的です。


サービス活用度のデータ分析(ヘルススコア)

サービスがどれくらい活用されているかをデータから読み取り、必要なアクションにつなげていくことです。サービスによって軸は異なりますが、ログイン頻度・利用時間・機能の利用状況等を確認し、うまく活用できていない機能とその理由を仮説立て、顧客へ状況の確認と改善案のアプローチを実施します。


プロダクトフィードバック

顧客の現場での課題をヒアリングし、不具合の報告や新機能開発の要望をまとめエンジニアに提案します。


アップセル

アップセルとは、基本的なサービスに加え、「オプションを付けてもらう」「プランアップしてもらう」ことです。


クロスセル

クロスセルとは、現在利用中のサービスに加え「別サービスを導入してもらう」ことです。既存のサービスと掛け合わせて利用することで、より効果的に使えるものを合わせて購入してもらうことを促します。


カスタマーサクセスの事例

SaaS企業では、定期的な顧客とのコミュニケーションを行い、顧客のニーズを把握し、サービスのカスタマイズや提案を行います。また、顧客満足度を向上させるために、トレーニングやベストプラクティスの提供も実施します。これらの取り組みによって、顧客はサービスを最大限に活用できます。さらに企業は顧客のニーズや課題を把握することにより、顧客との長期的な関係を築くことができます。

ハードウェア企業の場合、製品の設置やトラブルシューティングの支援を通じて、顧客満足度を高める活動を指します。


カスタマーサクセスに必要なスキル

カスタマーサクセスは、企業によって任せられる業務も異なるため、一概にスキルを定義することが難しいのですが、以下のスキルはある程度どこの企業でも求められます。


ヒアリング・提案スキル

アップセルやクロスセルを目的とした交渉をするために、顧客が置かれている状況をヒアリングし、自社内のサービスを使ってどのように解決できるかを提案する力が必要です。


数値データから顧客の状況や課題を仮説立てるスキル

数値データの関連性に違和感があった際、何が起こっているのかを客観的に想像・紐解いていく力が必要です。


専門知識、情報収集力

事業全体の課題を明確にし、事業成長の方向性を企画して提案していくため、企業の様々なステイクホルダーと話す機会も多くなります。そのため、単純な機能の説明だけできても務まりません。クライアントの業界特有の専門知識や市場感を掴んでいる必要があります。


今回の記事ではカスタマーサクセスに焦点を当て、仕事の特徴や必要なスキルについて解説しました。

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