【後編】妊娠中の転職活動。”子育てしやすい”会社選びのポイント
みなさん、こんにちは。
SQiLにて女性営業のキャリアやワーキングマザーの実態について記事執筆している佐々木です。
現在はパートナービジネス(代理店ビジネス)に関するコンサルティング業務に従事しています。今までのキャリアとしては超大手IT(国内、外資)のエンタープライズ営業や、ベンチャー企業の新規事業立ち上げなどに関わってきており、インサイドセールスからカスタマーサクセスまで、営業に関する職種は一通り経験しました。
プライベートでは1児の母で、現在第二子妊娠中です。
今年フリーランスとして独立した矢先、第二子妊娠が発覚しキャリアを大きく転換をしました。
今回はその決断の背景と出産などのライフイベントが発生した際の決断における背景、育休からの復職・転職の際に気をつけるべき項目についてお伝えしたいと思います。
目次[非表示]
- 1.前回までのお話し
- 2.”子育てしやすい”会社選びのポイント
- 3.働きながら子育てしやすい会社ってどんな会社?
- 3.1.労働時間制度がフレキシブル
- 3.2.リモートワークができる
- 3.3.子育て支援制度がある
- 3.4.サポート体制が充実している
- 4.本当に子育て世代に優しい会社ってあるの?
- 5.最後に
前回までのお話し
2023年5月にフリーランスとして独立した矢先、第二子の妊娠が発覚。
そして、妊娠発覚と同時に数ヶ月におよぶ悪阻がスタートしました。
これらをきっかけに、フリーランスと会社員の条件を比較し、これからのキャリアのことを考え、会社へ就職するという決断をしました。
前編の記事
【前編】フリーランスから会社員へ。妊娠・出産・育児におけるフリーランス/経営者と会社員の違い
”子育てしやすい”会社選びのポイント
「就職しよう!」と決めたときに、ポイントとして考えていたのは以下です。
<キャリア軸>
- 自分のこれから極めたい領域に即した事業があるか
- そこで携わる業務が「自分のやりたいこと」と合致しているか
- 上記業務を経て、得たいスキル・実績を具体的にイメージできるか
<環境軸>
- 経営層や一緒に働くメンバーの半数以上が子育てをしているか
- 子育てをしている方は、子育てに一定コミットしているか
- →具体的には1日のスケジュールの中で19時〜21時は子育て時間と設定しているメンバーが多かったです
- フルリモートでの業務が可能か
- フレックスタイム制※を導入しているか
- 産休育休の取得が可能か
※フレックスタイム制とは、あらかじめ決められた総労働時間の範囲内で、始業・終業時間を労働者が選択できる制度です。従業員の働きやすさやワークライフバランスの向上、通勤時間の短縮などを目的として導入されることがあります。
自身のキャリアも諦めたくない。むしろ極めたい。
加えて、一定の理解がある環境でパフォーマンスを発揮したいという点が私にとっては重要でした。
今回就職させていただいたパートナーサクセス社においては、上記ポイントを満たしていることはもちろん、これまで1年半以上業務委託として携わらせていただいていました。
そのため、
会社としては、「きっとパフォーマンスを出してくれるだろう」
自身としては、「パフォーマンスを発揮することができるだろう」と、就職前から会社側と自身の信頼関係ができていたという点が非常に大きかったです。
でもこれは、稀なケースですので、通常は面接などの選考過程で「働きやすさ」を確認していく必要があると考えています。
働きながら子育てしやすい会社ってどんな会社?
働きながら子育てしやすい会社というのは人それぞれ定義が違うと思いますが、一般的には以下のような特徴があります。
労働時間制度がフレキシブル
会社がフレックスタイム制度や時短勤務制度を導入していると、自身の予定に合わせた働き方が可能となり、子育てに必要な時間を確保しやすくなります。たとえば、16時ごろ中抜けして保育園のお迎えや子供のご飯・お風呂をすませて、子供が寝た後に残務対応をするというような働き方をすることができれば、子育て中でもフルタイムで働くことが可能です。
リモートワークができる
会社がリモートワークを許可している場合、自宅などで仕事をすることができ、子育てとの両立がしやすくなります。
出勤時間が削減されるので、その時間を子供の送り迎えなどに活用することができます。
子育て支援制度がある
保育料の補助や子どもの医療費の一部負担など、会社が子育て支援制度を提供している場合もあります。ベビーシッターや家事代行の補助券を発行している会社があったりします。
サポート体制が充実している
少し感覚的な部分にはなりますが、会社が子育てに理解があり、子供の急な発熱時にサポートしてくれる体制や雰囲気があると長く働き続けやすいです。先輩パパママに子育ての相談をできるパパママコミュニティがある会社もあります。(参考:女性の育休取得率100% 新米パパママプロジェクトの効果~育休取得率が飛躍的に成長~ )
企業によって取り組みや制度は異なるため、具体的な条件や制度は転職活動中にしっかりと確認しましょう。
本当に子育て世代に優しい会社ってあるの?
ここまで読んでいただくと、「本当に子育て世代に優しい会社ってあるの?」「その情報ってどこで獲得したら良いの?」ということが疑問として上がるかと思います。
私自身は就職先の会社ですでに業務委託として稼働していたので、上記情報は一定得られていたと思っていたのですが、あえてスタートアップ企業の内情に詳しい方や、キャリアに関しての知見を持っている方々に相談をしました。
今回の選択にあたって、「●●さんならどう思うか?」をフラットに聞いてみることで、「自分の選択が正しいかどうか?」を冷静に考えることができたと感じます。
このように、周囲の方の意見を聞いてみるのは選択肢のひとつとして非常におすすめなのですが、その他の調査方法としては下記です。
- 採用ページを確認
- 転職口コミサイト(Openworkなど)の情報を確認
- 転職エージェントに客観的な意見を聞いてみる
- SNSやnoteなどで社員が「働き方」について発信している情報を確認(特にスタートアップ企業の場合、社員数名が社名を掲載してSNS発信しているケースが多い)
- カジュアル面談や面接の中で子育て世代の割合、男女比を聞く
- 上記の方々の日々の平日のスケジュールを聞く
- 産休育休取得状況、育休復帰後の仕事内容、育休復帰者の人数を聞く
上記を調査し、「入社後も”子育てしながら働きやすい”」とイメージ出来たらベストではありますが、
たとえば「今は子育て世代はあまりいないけど、そういった方も採用していきたい。社内のメンバーがライフイベントを迎える予定もあるので、それに向けて社内制度を整えていきたい。」といったコメントをいただく場合もあると思います。
これから長期的に妊娠・出産を考えている方であれば、こういった環境にチャレンジしてみるのもひとつの手かもしれません。
ただ、すでに妊娠期間中といった場合だと、正直「これからの変化を自身が起こしていく」ということを入社後短期間で実施していくことは結構ハードだと思います。「すでに産休育休を取得し、復帰し活躍している人が多くいる」という会社が望ましいと考えます。
出産を経て育児休暇取得後に転職する場合も同様のことが言えると思います。
- 子育て世代の方々が、どんな働き方をしているか。
- どういった仕事を任されているか。
- その方々が何名いらっしゃるか。
ファクトをベースに会社としての子育て世代への対応状況を確認していくのがベストです。
妊娠や子育てをしながらの転職は正直ハードだと思いますが、できる限りリスクは最小限にできるように、事前調査は慎重に行いましょう。
最後に
今回は私がフリーランスから会社員にキャリアを大きく転換した際にどういったポイントで会社を選んだのか?といった点をお伝えさせていただきました。
妊娠中や子育てをしながらの転職は、正直受け入れ側も慎重になるため、転職活動の難易度が高くなると思います。
今回お伝えした確認ポイントを確認すること、そして他に自身が大切にしたい条件をピックアップし自身の希望にあった会社を見つけることが大切だと考えます。
ライフイベントがあるからといってキャリアを諦める必要はありません。そして、諦める方が少なくなってほしい。
仕事もプライベートも両方楽しむ!楽しんでいる!といった方が増えてほしいという思いもあります。
本記事を読んでくださったみなさんが、より良いキャリアを歩めるように祈っています!
そして、私自身も自分で選んだ選択を正解にできるように頑張ります!