【2025年最新】営業×AI活用術6選|今すぐ使えるプロンプト付き完全ガイド

「営業にAIって、実際どう使うの?」そんな疑問を持っていませんか?資料作成、プログラミング、企画書づくりなど、あらゆる業務でAIが活躍し始めています。
とはいえ、営業の現場でどう使えばいいのかイメージがつかないという人も多いはずです。
「商談準備や報告に使えるの?」
「精度は本当に大丈夫?」
そんな疑問を持ちながら、結局は“触って終わり”になっているケースも少なくありません。
実は、営業こそAI活用で最も効果が出やすい職種です。
商談準備・議事録作成・顧客分析・提案書作成など日常業務の大半を、AIがわずか数秒〜数分で処理してくれます。従来の営業効率化ツールでは実現できなかった速度です。
本記事では、営業パーソンが今日から使える営業AI活用法を6つ厳選。すべて実践的なプロンプト付きで、初心者でもコピペで試せる内容です。
明日からの商談準備や報告の効率が、一段と変わるはずです。
この記事で分かること
営業現場で即使えるAI活用法6選 コピペで使えるプロンプト集 セキュリティ面の注意点 実務での使い分けのコツ
営業でAIを活用する前に知っておくべきこと

AIツールの選び方
営業で生成AIを活用するには、まずChatGPTやGemini(旧:Bard)といったAIチャットサービスのアカウントを作成する必要があります。
どちらも無料プランが用意されており、回数や性能の制限はあるものの、十分に試せるレベルです。最初のうちは無料版でも問題ありません。
使い方はシンプルで、テキストで質問や指示(プロンプト)を入力するだけ。
英語でなくても、自然な日本語で大丈夫です。
「商談を要約して」「○○業界の構造を整理して」など、普段の業務で感じている課題をそのまま投げかけてみましょう。
セキュリティ注意点
非常に便利なAIですが、利用にあたってはいくつかの注意点もあります。
機密情報の入力は注意
AIサービスによっては入力内容がAIの学習データや分析に使われる可能性があります。顧客の個人情報や商談の場だから話してくれた内部情報などを入力する際は必ず自社のセキュリティポリシーやガイドラインに従うようにしましょう。 AIの回答を鵜呑みにしない
生成AIは便利な一方で、事実と異なる情報をもっともらしく出す「ハルシネーション」という現象があります。特に数値や固有名詞、最新の業界データなどは、公的な統計や信頼できる情報源(一次情報)で必ず裏付けを取る(ファクトチェックする)ことが重要です。これらの点を意識すれば、AIを安全かつ効果的に活用できます。
次の章では、営業現場ですぐに試せる具体的な活用法を紹介します。
【実践編】営業AI活用シーン6選
活用シーン①:商談や会議の議事録作成

商談や会議の後の議事録作成、正直ちょっと面倒ですよね。
録音データを聞き返して要点をまとめ、SlackやCRMに入力して…と、気づけば30分以上かかっていることも。
この時間を削減できるのが生成AIです。
商談の文字起こしデータをもとにAIに依頼すれば、要点・決定事項・アクション項目まで自動で整理してくれます。
そのまま社内共有に使えるレベルの議事録が、数十秒で完成します。
■プロンプト(コピペOK!)
あなたは優秀な営業アシスタントです。
以下に商談のテキストデータがあります。
この会話から、以下のフォーマットで議事録を作成してください。
条件として、この商談に参加していない人も内容がしっかりと伝わるように、かつ客観的に記述してください。【議事録フォーマット】
商談概要(日時・参加者・目的) 議題と内容
各議題の要約 発言者ごとの主張・提案・懸念点 決定事項 次回までのアクション項目(担当者と期限を明記) 懸念点・フォローアップ事項 重要キーワード・顧客ニーズ 総括コメント(商談全体のトーンや関係性の進展など)以下が商談テキストです:
{{商談テキスト}}
■具体的なイメージ

■使い方のポイント
- 商談や会議のテキストデータが必要まずは会議や商談の録音データをテキストで用意しましょう。CTI(電話システム)やオンライン会議ツール(Zoom、Teamsなど)には、文字起こし機能が標準搭載されています。そこから商談内容をコピーしてAIに貼り付けるだけでOKです。
- フォーマットは自由にカスタマイズできる今回紹介したフォーマットは一例です。「顧客の反応」「提案のポイント」など、自分が整理したい項目を追加・削除すると、より実務にフィットします。
- AIに“役割”を与えると精度が上がる冒頭の「あなたは優秀な営業アシスタントです」という一文が実はポイント。

武(SQiL事業責任者)
AIに明確な役割を与えることで、出力の精度がぐっと上がり、実務的なトーンでまとめてくれます。
活用シーン②:商談への客観的アドバイス
商談を終えたあと、「今日はうまく進められたかな?」「もっと深掘りできたかも」と感じることはありませんか?
自分で振り返るだけでは、どうしても主観的になりがちです。
そんなとき、生成AIを“営業トレーナー”として使えば、商談内容をもとに客観的かつ前向きなフィードバックを受け取れます。
AIに文字起こしデータを読み込ませるだけで、質問の深さ、クロージングの流れ、顧客の反応を定性的に分析。
「何が良かったのか(GOOD)」「どこを改善すべきか(MORE)」を明確に整理してくれます。
■プロンプト(コピペOK!)
あなたは経験豊富な営業トレーナーです。
以下に商談の文字起こしデータがあります。
この内容をもとに、営業としての会話内容を分析し、以下の形式でフィードバックしてください。【フィードバックフォーマット】
GOOD(良かった点)
- 成果につながった質問や提案、顧客の反応などを具体的に MORE(改善できる点)
- 次回に向けて改善できそうな質問・提案・話の展開などを具体的に 総評コメント
- 商談全体の印象、会話の流れ、顧客との関係性に関するアドバイス条件
・具体的な発言を『』で引き合いに出しながらアドバイスをする。
・言うべきことはしっかりと言うが、前向きな気持ちになれるようにアドバイスする。以下が商談テキストです:
{{商談テキスト}}
■使い方のポイント
このプロンプトでは「条件」という指示を2つ追加しました。条件を追加すると、自分の欲しい情報に寄せてアウトプットしてくれます。
- “発言を引用させる”ことで具体性が増す条件で「具体的な発言を『』で引き合いに出す」と指示すると、AIが抽象的な評価ではなく、実際の会話内容を根拠にしたリアルなフィードバックを返してくれます。

武(SQiL事業責任者)
『ご予算感を伺ってもよろしいですか?』という質問が適切でした等、行動レベルでの改善に直結します!
- “前向きなトーン”を明示する今回は「前向きな気持ちになれるように」と書きましたが、より厳しいフィードバックが欲しい場合は「要望水準を高くフィードバックしてください」や「一切の忖度なしでアドバイスしてください」などに変更してみましょう。
活用シーン③:顧客のビジネスモデルや商流を理解する
顧客の課題を正しくつかむには、まず「その企業がどんなビジネスモデルで成り立っているのか」を理解することが欠かせません。
どんな顧客に何を提供しているのか、どこから仕入れ、どう収益を上げているのか。この構造を把握しておくと、商談での質問や提案の切り口が一気に具体的になります。
生成AIを使えば、業界に不慣れでも短時間でビジネスモデルの全体像をつかむことが可能です。企業サイトのURLを指定し、AIに分析を依頼するだけで、営業準備の「地ならし」が一瞬で完了します。
■プロンプト(コピペOK!)
以下の企業について、次の項目でビジネスモデルの調査・分析を行ってください。その業界に詳しくない1年目のビジネスパーソンにも理解しやすい表現で説明してください。対象企業の公式サイトURLを以下に記載します。この情報を参考に調査・分析を行ってください。対象企業URL:[URLをここに記載]【分析項目】・会社概要・何をして、何を提供している企業/事業か・主要顧客やターゲット企業・仕入れ先や原材料・収益構造・同業界のトッププレイヤー【条件】・公的または信頼できる情報源をもとに回答し、推測や憶測は避けてください。・根拠とした情報源のURLを複数記載してください。
■使い方のポイント
- 「1年目でも理解できる表現で」と指定することで、噛み砕いた説明が得られるChatGPTは専門領域を説明する際はその専門用語を使いがちです。なので、それを避けるために、上記の指示を入れることで、初心者でも理解できる“平易な営業準備メモ”を作ってくれます。
- 自分用に“分析項目”を増減してOKたとえば製造業を担当しているなら「生産拠点」「物流の流れ」を、広告業界なら「収益モデル」「広告主と代理店の関係」などを追加すると、より実務にフィットします。
活用シーン④:顧客の市場環境分析(PEST分析)
提案の説得力を高めるには、「顧客の外部環境」を押さえておくことが欠かせません。
景気や法制度の変化、社会トレンドや技術革新。こうした外部要因を整理しておくだけで、提案内容に“なぜ今これが必要なのか”という背景が生まれます。
とはいえ、PEST分析(政治・経済・社会・技術)を自分でゼロから調べるのは手間がかかるもの。生成AIに任せれば、最新の業界動向を踏まえた外部環境分析を数十秒で整理できます。提案書の導入部分や、顧客とのディスカッション準備にも最適です。
■プロンプト(コピペOK!)
下記の業界について、最新の市場環境を調査してください。分析対象の業界:○○業界条件
PEST分析の観点を項目で整理し、その上で追い風=ポジティブ要素、向かい風=ネガティブ要素に分けて表形式でアウトプットしてください。 その他、顧客のニーズの変化や事業へ大きな影響のある事象も同様に表形式でアウトプットしてください。 専門用語には補足をつけて、その業界に馴染みがない人にもわかりやすく説明してください。
■使い方のポイント
- 「業界名」を具体的に書くと精度が上がる「製造業」など広い言葉よりも、「自動車部品業界」「EC物流業界」など、具体的に指定することでAIがより関連性の高い情報を抽出します。
- 出典URLを参照できるので裏取りがしやすいAIが提示したURLを確認することで、最新ニュースや統計データをすぐに参照可能。「提案書に引用する」「顧客との打ち合わせで補足説明する」といった二次利用にも便利です。
- 表形式でのアウトプット多くの生成AIツールでは表形式でのアウトプットも可能です。見やすい形でアウトプットされれば、理解がはかどりますね。

武(SQiL事業責任者)
活用シーン⑤:上司への相談・報告文をスマートに作成
上司への報告や相談をまとめるのって、意外と難しいですよね。生成AIを使えば、状況を簡単に伝えるだけで、上司がすぐ理解できる相談文を自動で組み立ててくれます。
社内チャットやメッセージでそのまま送れる文体で仕上げられるので、下書き感もゼロです。「時短」と「相談の質」のいいところどりができます。
■プロンプト(コピペOK!)
以下の状況をもとに、上司に相談する文面を作成してください。構成は「状況→課題・相談・論点→自分の考え」の順でお願いします。【状況や相談内容】(ここに状況や背景を入力)条件:・アウトプット内容をそのまま上司にメッセージで送れる文体で仕上げてください。・相談や論点の整理に情報が足りない場合は、あなた(AI)がヒアリングしてください。
■使い方のポイント
- “そのまま送れる”文体でスピーディに報告できるChatGPTが自動で口調を整えてくれるため、文面の手直しがほとんど不要です。「Slackで報告」「メールで共有」どちらにも使える自然なトーンになります。
- AIがヒアリングしながら“状況の整理”をしてくれる状況を入力して「うまく整理できていないな」と感じても、そのまま出してOK。AIが「もう少し教えてください」などと質問してくれるので、会話の中で自分の頭が整理されます。
活用シーン⑥:AIに壁打ちや相談相手になってもらう
営業の仕事をしていると、商談や提案だけでなく、日々の悩みやモヤモヤも多いものです。
「人間関係に悩む」「顧客との関係づくりで悩む」「今後のキャリアに悩む」など、考えを整理したい場面は誰にでもあります。そんなとき、生成AIを“壁打ち相手”として使うのがおすすめです。
営業の実務相談はもちろん、キャリアや目標の整理などにも応用できます。AIに話しかけるように状況を伝えるだけで、質問や意見を返してくれ、考えが自然と整理されていきます。
■プロンプト(コピペOK!)
あなたはベテランのビジネスパーソンで、親身で頼りになる先輩として振る舞ってください。以下のテーマや相談について、私が考えを整理できるように質問や意見を投げかけてください。私の考えが曖昧な部分は深掘りし、方向性を一緒に整理してください。【テーマや相談】(ここに相談したいテーマを入力)
■使い方のポイント
- 「振る舞いの指示」でAIの性格が変わるこのプロンプトのポイントは、「親身で頼りになる先輩として振る舞ってください」という指示です。AIは“与えられた役割”に応じてトーンや思考の深さが変わるため、壁打ち相手としての人柄を指定するだけで、出力の質が大きく変化します。たとえば「論理的な上司」「顧客視点のパートナー」「厳しめのコーチ」など、状況に応じて使い分けても良いでしょう。
- テーマは具体的でも漠然としていてもOK「次回の提案の方向性を相談したい」「自分の強みを整理したい」など、内容が明確でなくても、AIが質問を通して徐々に整理してくれます。

武(SQiL事業責任者)
営業AIで生産性を高める
営業の現場では、情報整理・提案準備・報告など、“考える前の作業”に多くの時間を取られがちです。
生成AIをうまく活用すれば、その部分を大幅に効率化し、本来注力すべき「顧客理解」と「提案の質向上」に時間を回せます。
この記事で紹介したプロンプトは、そのままでも十分実用的です。
ただ、使っていくうちに「自分の仕事なら、こう変えた方が便利かも」と感じるはず。ぜひ少しずつアレンジしながら、自分の業務にフィットする“使い方”を見つけてみてください。
生成AIは、あなたの代わりに働くツールではなく、あなたの日々のパフォーマンスを底上げするパートナーです。
ぜひどれか一つでも使ってみてください。
そして、日々の生産性アップにつながれば幸いです。
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