「営業辞めたい」そう思った時に読む記事
営業職特化の転職エージェント 「SQiL Career Agent」 事業責任者の梅田翔五です。
本記事では「営業やめたい」とお悩みの方々に向けて、
- 何からどのように考えるべきか
- 知っておくべき情報
をまとめています。
私はこれまでに2,000人を超える営業職の方々の転職相談を受けたり、採用面接でお話をしてきました。
その中で実際に営業を辞め、別の職種にキャリアチェンジをした方々も多くいます。
その一方、上手くキャリアチェンジができず、苦しんでいる方にも多くお会いしてきました。
そういった多くの営業パーソンを見てきた上で、重要な情報をここに書き綴っています。
どなたかの参考になれば幸いです。
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STEP 1 「なぜ営業を辞めたいのか」理由を明確に
「営業辞めたい」と思った時に、まず最初にやるべきこと。
それは「今やってる営業の何が嫌なのか」「具体的にどの部分が合わないのか」を明確にすることです。
というのも、「営業辞めたい」と語る方々に、「なぜですか?」と問い掛け、思考や感情を深ぼっていくと、実は人によってその理由が大きく異なるからです。
この理由次第で、営業を辞めるべきか否かの選択が変わりますし、仮に辞めることにしても、その先の職種選択の方向性も変わります。
また「それって営業が嫌なんじゃなくて、今の会社や上司が合わないだけなのでは?」という話にまとまることもよくあります。
以下に、深ぼった際、求職者の方々がよく語る「営業を辞めたい理由」をいくつか挙げます。
☝ 営業を辞めたい理由 例
- 初対面の人と話すことに慣れず、自分には向いていないと感じる
- お客さんに断られることが、精神的にきつい
- ノルマが高く、プレッシャーがしんどい
- 残業時間が多く、この先も長く働いていけるイメージが持てない
- 自社の商品を良いものだと思えず、自信を持って提案できず心苦しい
- もっと頭を使ったり、クリエイティブな仕事がしたい
- 特に大きな理由はないが、営業以外のこともやってみたい
この営業辞めたい理由は、自分だけではなかなか整理ができない方も多いです。
「単に自分が甘いだけなのかもしれない」と自責の念が強過ぎて、冷静に思考ができなくなっている方もよくいます。
そんな時には、自身の思考を客観的に整理したり深ぼってくれるキャリアアドバイザーを活用することも1つの手です。
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STEP 2 現職で、解決する方法を模索
「営業辞めたい」その理由を自分の中で明確にできたら、まずは現職の中で解決する方法がないか、一度考えてみましょう。
ポイントは、実現できる可能性に囚われ過ぎず、まずは自由に発想をしてみることです。
以下に、現職の中での解決案の例を示します。
☝現職での解決案 例
- 努力して人見知りを克服することはできないか?
- 自身の営業スキルを高め、成果を出すことはできないか?
- ノルマを下げてもらうことはできないか?
- 役割を変更してもらうことはできないか?
- 残業時間を減らす方法はないか?
- 新しいプロジェクトやタスクを任せてもらうことはできないか?
- 部署や課の異動はできないか?
まずは現職で解決できる方法がないかを考え、具体的に実行してみましょう。
具体的な実行方法は、自分で何か勉強を始めることかもしれないし、先輩に相談すること、上司に掛け合ってみることなど、もともとの悩み次第で変わってきます。
転職をせず、現職でもし解決ができるのであれば、それにこしたことはありません。転職には一定のリスクが伴いますから。
また現職で解決する方法を実際に実行してみたが、それでも解決できなかった時には、転職をする覚悟が決まるものです。
ただ悩み続けるのではなく、行動を起こすことが重要とも言えます。
余談ですが、今の日本は生産人口が減少しており、新卒も中途も採用の難易度が年々上がっていますので、既存社員の要望・希望を比較的聞いてくれる会社が増えているように思います。
辞められたら困りますからね。
ですので会社との交渉は、あなたが思ってるよりも意外と上手くいくかもしれません。
STEP 3 営業職の中で、解決する方法を模索
もし現職で「営業辞めたい理由」を解決することが難しく、転職をしようと思うのなら、まずは同じ営業職の中で良い転職先がないかと情報収集することをオススメします。
キャリア形成は、これまで積み重ねてきた経験やスキルを次に活かしていくことが、基本だからです。
また「営業職」には実は種類がたくさんあり、それぞれ業務の特性や、それに伴う働き方が大きく異なります。
ノルマや業務範囲、働き方なども会社によって異なり、もはや同じ営業職とは言っても全くの別世界。
「営業職」で一括りにはせず、自身の「営業辞めたい理由」を解決できる別の営業職や会社がないかを模索してみるのは大切なことです。
☝ 営業を辞めたい理由と次の選択肢 例
- お客さんに断られることが、精神的にきつい
→問い合わせを自らしてきた顧客のみを対応する営業ならどうだろう
→既存クライアントを担当する営業ならどうだろう
- ノルマが高く、プレッシャーがしんどい
→営業メンバーの半分以上がノルマを達成している会社ならどうだろう
- 残業時間が多く、この先も長く働いていけるイメージが持てない
→フルリモートやフルフレックスなど、柔軟な働き方の会社ならどうだろう
→平均残業時間が少ない会社ならどうだろう
- 自社の商品を良いものだと思えず、自信を持って提案ができず心苦しい
→自分が本当に良いと思う商材の営業ならどうだろう
→扱う商材が多く、お客様に合わせた提案ができる営業ならどうだろう
- もっと頭を使ったり、クリエイティブな仕事がしたい
→お客さんのリテラシーが高く、高い専門性や営業力を問われる営業ならどうだろう
→事業や組織が未成熟で、営業が一緒に会社を創っていける環境ならどうだろう
- 特に大きな理由はないが、営業以外のこともやってみたい
→今とは全く異なるスタイルの営業ならどうだろう
無理に営業職を続けることを勧めたいわけではありません。
ただ「営業辞めたい」で思考停止をせず、営業職という職業をもっと細分化し、解像度を上げて考えてみることで、キャリアの選択肢が広がることをお伝えしていきたいです。
また、営業職としてキャリアを築いていくことには、魅力がたくさんあります。
AIが発達していくこれからの時代でも、営業職は「生き残る職業の1つ」とも言われています。
梅田の実体験
ちなみにここで僕の実体験を1つ。
私は新卒で大手製薬メーカーの営業をしていました。いわゆるMRと呼ばれる営業職です。
病院やクリニックに対するルート営業で、顧客はお医者さん。
私は、この営業職が自分に合っていないと感じていました。
そう感じた理由は2つあり、1つ目はルート営業が自身で成果を上げている実感が持ちづらいこと。2つ目は顧客とのパワーバランスがいびつで、圧倒的に営業側の立場が低かったこと。
もともと負けず嫌いで成果に対するコダワリが強い性格であり、また自分の意見を人に伝えたり、ディスカッションするのが好きだったため、「お客さんの言うことが圧倒的に正しい」とされる世界に馴染めていませんでした。
そこで次の会社では、自分の成果がわかりやすい新規営業、かつ顧客と営業職のパワーバランスがフラットな営業職を選ぼうと決め、大手人材系企業に入社をしました。
(正確には、この会社の前にダンススタジオを起業してますが、そこの話は割愛します)
この選択は見事に成功で、僕は1社目をはるかに超える営業としてのやりがいや満足感を得ました。それが起因し、成果にも早い段階で結びつきました。
1社目の頃は私も「営業辞めたい」と思ったこともありましたが、同じ営業職でも環境が変われば、自身の強みが活かされ満足感も得られる、まさに私自身が体験したことです。
▼営業職の種類については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
STEP 4 キャリアチェンジについて情報収集
「営業職では、今の悩みを解決することがやはり難しい」
「やっぱり営業じゃなくて、別の職種に挑戦したい」
そう思った方々は、きちんと情報収集から始めましょう。
転職活動を始め、いきなり未経験職種にやたらめったら応募することは絶対にオススメしません。
というのも、営業職から未経験職種にキャリアチェンジするということは、可能ではありますが、決して誰でも簡単にできるわけではありません。
また、事前に情報を集めておかないと痛い目を見ることもあります。
以下に、転職活動を始める前に知っておいた方が良いことをいくつか書いておきます。
キャリアチェンジは年収が下がることも多い
☝ 営業職からキャリアチェンジする場合の年収推移
現年収 300万未満:選ぶ職種や企業にもよるが、現年収以上になる可能性が高い
現年収 300-399万:選ぶ職種や企業にもよるが、現年収以上になる可能性が高い
現年収 400-499万:選ぶ職種や企業にもよるが、現年収と同程度になる可能性が高い
現年収 500-599万:選ぶ職種や企業にもよるが、年収が下がる可能性が高くなる
現年収 600万以上:コンサルタントなどの高年収職種や一部の大企業を選択しない限りは、下がる可能性が高い
上記をご覧いただくとわかりますが、営業職から比較的挑戦しやすい未経験職種の提示年収は、350-550万円程度である場合が多いです。事務職や未経験エンジニア、あとは地方の企業などの場合、これよりも低い場合もあります。
ですので今時点での年収次第では、キャリアチェンジをすることで年収が100万円以上落ちることも十分あり得ます。
決して年収が下がるからキャリアチェンジするのをやめた方が良いという話ではありません。
ただキャリアチェンジをするのに年収は今と同程度、もしくは今よりも多くもらいたいと語る求職者の方も一定数いらっしゃり、この点は事前に知っておいた方が良いので書きました。
また1点補足です。
キャリアチェンジをしてから数年後に営業時代と同等、もしくはそれ以上の年収になる方も実際多くいます。
ですので、年収を下げてキャリアチェンジすることは、数年間の投資期間を挟むという考え方もできます。目の前の提示年収だけで判断するのは早計です。
ただし、職種や会社によって年収の上限や上がる速度にも大きく差があります。
職種や企業ごとの年収推移も事前に調べておくと良いでしょう。
職種について学習しよう
営業職からキャリアチェンジをしようと思い立ったとして、次は何の職種を選択するのか?
非常に重要な問いです。
この時に、イメージや憧れのみで職種を選択してしまう方が多いです。
営業職の方々が特に希望することが多いのは、マーケター、採用人事、広報、コンサルタント、事業開発、ITエンジニア、事務職など。決してこれらの職種を希望することが悪いわけではありません。
ただあまりにも知識がなく、解像度が低い状態で選考に臨むとあっさり選考で落とされてしまいます。志望動機や自身の強みのアピールが曖昧になるからです。
未経験職種への転職は甘くありません。30社受けて1社も内定が出ないということもざらにあります。
入り口はイメージや憧れでかまいませんが、そこから具体的な業務内容や求められるスキルをきちんと学びましょう。
オススメの学習方法としては、「職種名 基本 本」と検索をし、なるべく基礎から解説をしていそうな本をまとめて3冊買うことです。
基本から解説している本を3冊読めば、その職種の全体像や基本業務、期待される役割は概ね把握できます。
1冊読むのに2週間掛かったとして1か月半、長く見積もっても2ヵ月程度でできる努力です。
イメージや憧れから具体的な理解に移行しても、それでもその職種に挑戦したいでしょうか?
また業務内容などを理解した上で、なぜその職種がやりたいのでしょうか、その理由を語れますか?
このあたりで選考の通過率に大きく差が出ます。
また、厳しいアドバイスになりますが、この程度の事前の努力ができないと仮にキャリアチェンジができたとしても転職先で苦しむ可能性が高いです。
中途採用で未経験職種に挑戦するということは、一定の自発的な努力が求められることは理解しておきましょう。
キャリアチェンジは、現職内での異動の方がしやすい
話がSTEP 2に戻りますが、職種を変えたいなら、現職内で異動する方が転職で叶えるよりもチャンスである場合も多いです。会社のカルチャーなどにもよりますが。
挑戦してみたい職種が、たまたまポジションとして空いているなんてことも実際にあり得ます。
どーせ転職するなら、転職活動を始める前にダメもとで社内で異動希望を出してみたらどうでしょうか。
異動が叶わないようなら転職活動を始める踏ん切りがつきますし、面接でも「社内でも異動希望を出したが叶わなかった」とちゃんと行動したことが示せます。
ただ1点注意事項。異動希望が叶うかは、あなたが営業として成果を出してきたか、もしくは成果は芳しくなくとも真面目に取り組んできたかは非常に重要です。
成果の出てない方、不真面目な方を積極的に受け入れたい部署はありませんし、会社もそのような方を甘やかしたいとは思いません。
異動希望を有利に進めるための交渉材料として、あなたの日常の営業スタンスが問われますのでご注意ください。
キャリアチェンジは、若い方が圧倒的に有利
これはご存知の方も多いかもしれませんが、転職で職種を変える場合、年齢は若い方が有利である場合が多いです。
事実かどうかは置いといて、「若い方が未経験領域の仕事において吸収力が高い」と一般的に考えられる場合が多く、また「未経験なのにご年齢が高いと、扱いずらいかも」という本音も採用側にはあります。
具体的には20代が望ましく、30代前半でかなりギリギリな印象です。
35歳以降で未経験職種への転職が叶うことは、レアケースと言っても過言ではありません。
もし今あなたがキャリアチェンジを考えているのであれば、即座に動き出すことをオススメします。今日が人生で1番若い日ですから。
ただし、営業コンサルタントや事業開発など、営業としてのこれまでの実績や経験を評価して採用している職種に関しては一定の経験値が求められますので、この点は当てはまりません。
おわりに
「営業辞めたい」とお悩みの方に向けて、必要な情報をまとめておきました。
ただ実際に自分1人で思考を整理したり、情報収集をすることは難しいと感じる方が多いです。
そんな方々は、是非SQiL Career Agentにご登録いただき、キャリアアドバイザーと面談をしましょう。
営業職の転職に詳しいキャリアアドバイザーが、あなたの悩みを1つ1つ紐解き、適切な選択肢や情報をご提供いたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。