- 30代現役女性営業ママが徹底解説 - ママになっても営業は続けられる?①

みなさん、こんにちは。
SQiLにて女性営業のキャリアやワーキングマザーの実態について記事執筆している佐々木です。

現在はパートナービジネス(代理店ビジネス)に関するコンサルティング業務に従事しています。今までのキャリアとしては超大手IT(国内、外資)のエンタープライズ営業や、ベンチャー企業の新規事業立ち上げなどにも関わってきており、インサイドセールスからカスタマーサクセスまで、営業に関する職種は一通り経験しました。
プライベートでは1児の母で、現在第二子妊娠中です。

直近、子供が手足口病&インフルエンザにかかり自宅保育多め、かつ夫はほぼ出社のためワンオペ。さらに私は妊娠後期の状態でありながら仕事のプロジェクトも佳境ということで満身創痍な日々を過ごしていました(笑)

もうここまで来ると「仕方がない!」と開き直りのようなマインドになりますが(そうじゃなければやっていられない)、ひたすら社内外へ「謝り侍」を続け、体調の悪い子供をケアしながら、ずーーーっと家の中にいると鬱々とした気持ちになるものです。

そんな中で、私の永遠のテーマである「ママになっても営業は続けられるの?」という問いに向き合ってみましたので執筆させていただきます。



目次[非表示]

  1. 1.ママになって営業を続けることの難しさ
  2. 2.どうしたらママでも営業職を続けられるのか?
    1. 2.1.どんな営業職ならママでも続けやすいのか?
    2. 2.2.どんな家庭環境なら営業職を続けやすいのか?
  3. 3.最後に




ママになって営業を続けることの難しさ

まずはじめに、「ママになっても営業を続けることの難しさ」って具体的にどんな点かを考えてみましたが、以下2点に集約されると思います。

  • 保育園に子供を預けることができても、さまざな事象により突発的なスケジュール変更が発生する
  • たとえリモートワークだとしても、小さい子供が家にいる状態での仕事は難しい


例えば、保育園に子供を預けながら働いているママはこんな事象が頻発します。

  • 子供が体調不良
  • 子供が怪我
  • 保育園で感染症が流行り、登園NG
    →インフルエンザの流行の時期などに多い

特に0〜2歳までは月1回以上は保育園から「お迎えコール(※)」があることでしょう。
※お迎えコール:保育園の先生から「XXちゃん、お熱があるようなので、お迎えお願いできますか?」と連絡がくること


仕事の調整が難しい場合、病児保育(※)が近くにあれば良いのですが、預けるまでの手続きが超面倒!かつ受け入れ人数も少ないので、私は利用したことがありません。(場所にもよると思います)
※病児保育:病児保育とは、主に保育所に通う子どもが病気にかかった場合に、家庭での保育が困難な保護者の方に代わって保育士さんや看護師さんが保育または看護することをいいます。

参考:病児保育とは?病後児保育との違いや病児保育士の役割・仕事内容


病児保育の具体的な手続きは受け入れ先にもよりますが、下記が多いです。

  1. 病児保育対応先へ電話し、対応可能枠があるか確認
  2. 必要書類をそろえる
  3. 小児科などの受診
  4. 受診結果と2の書類をそろえ、受け入れ依頼
    →ここでやっと子供を預けて解放!


9時から始業の場合、始業までに1〜4まで完了させるのはほぼ無理ですよね...。
小児科予約して受診するだけでもトータル2時間くらい掛かるのに。加えて、受け入れ人数も1日1人までという施設もあります。その場合、枠の取り合いです。

上記理由から私は病児保育を利用することなく、ほぼワンオペの家庭内保育で乗り切ってきたのですが、仕事は待ってくれない!
急な発熱や保育園からの「お迎えコール」へ対応するには、休みをいただくか子供を見ながら仕事するしかないんです。たまに「リモートワークだから子供を見ながら仕事できるんじゃないの?」と言われることもありますが、本当に大間違い。子供は親が仕事ということは関係なしに、「遊んでほしい!」「何か食べたい飲みたい!」と欲求をぶつけてきますし、テレビをちょっと見ていて欲しいと伝えても、特に乳児期と幼児期は無理です。
よって、正直仕事になりません。会社が育児に対して理解があるという前提であっても、正直両立するは難しいなと感じたことが何度もあります。

営業の場合、対峙するのが社外かつお客様、特にフィールドセールスの場合「初めてのお客様」との商談であることも多いですよね。
急な発熱や保育園からの「お迎えコール」が発生した際、社内に商談を代わってくれるリソースがあれば良いのですが、それがない場合必ずお客様へ謝罪と商談のスケジュール変更をお願いしなければいけない。加えて、社内調整を図る場合は社内にも謝罪。




正直、上記のような場面が頻発すると「こんなに謝ってまで営業を続けていくべきなのか?」と思ってしまうんですよね。
自分としては仕事がしたい。でも物理的に厳しい。このようなジレンマから、「もう営業職としてフロントに立つのは難しいのでは?」「こんなに社内外に迷惑を掛けてまで、営業職を続ける必要があるのか」と。

加えて、子どもの体調不良や怪我は突然です。スケジュールが読みづらい上に急な変更となる場合も多い。例えば初回商談をした後のお客様のフォローなど、自分でタイミングを決めてやろうと思っていた仕事も、スケジュール通りにはできないという事態が頻発します。
そうなってくると、自分のコントロールできる範囲に限界が見えてき、今まで通りの業務進め方では営業として成果も出しづらくなっきます
私と同様もしくは近い経験から、多くの営業職の女性は職種を変更するといった決断をしているのかなと考えました。


どうしたらママでも営業職を続けられるのか?

ここまで書いてきたような状況の中で、

「どんな営業職ならママでも続けやすいのか?」
「どんな家庭環境なら営業職を続けやすいのか?」

という二点について考えてみました。


どんな営業職ならママでも続けやすいのか?

営業職には種類がいろいろありますが、新規受注をメインミッションとする新規営業よりも、自社との取引や関係性が既にある既存顧客を対象としたルートセールスやカスタマーサクセス、あとは代理店を主に担当するパートナーセールスなどが思い浮かびました。

これらの職種は、日々の営業活動中でお客様と関係構築ができています。中長期的なお付き合いをしていく、もしくはしている最中のお客様が中心になるので、子供が要因による突発的なトラブルの際にも比較的スケジュールを調整させていただきやすいと私自身の実体験から感じています。

子供の発熱などで仕事を休まざるをえない際、お客様へその旨をお伝えすると気遣ってくださる言葉もが多く、非常に助けられてきた経験がたくさんあります。

逆に初めて商談するお客様の場合、突発的なトラブルは仕方がないにせよ、次も商談機会をいただけるのか?という点において、不安が残ります。
初回商談を多く担当する営業職かつ自身の代わりをすぐに調整することができない組織の場合、現実的にママとして新規営業を続けることは難しいのでは?と考えました。


どんな家庭環境なら営業職を続けやすいのか?

こちら、具体的には下記条件だと考えます。

  • 子供が体調不良で保育園にいけない場合、すぐに預けられる先がある
    例えば近くに両親、義両親などの親族がいる。もしくは、ヘルプの依頼をしたらすぐに駆けつけてくれる状態にある
  • 夫もリモートワーク中心。子育てに対して理解のある会社に勤めており、比較的調整が可能
  • 病児保育対応可能かつ比較的子供も慣れ親しんでいるベビーシッターさんがいる

上記条件の中で1つでも当てはまるものがあれば、営業職は続けやすくなると思います。


最後に

実は私は子供が2歳半くらいまで夫、私、子供の3人暮らしでした。
上記の家庭条件に当てはまらなかったので、基本的に自分の仕事を調整していました。今は夫の実家の近くへ引越し、義両親を含め子育てをサポートしてくれる環境があり、子供が保育園を休んだり、「お迎えコール」があった際も少し余裕のある調整ができるようになりました。

ただ、これからも自分1人で調整していくしかないとなっていたら、正直営業職を辞めるということも考えたと思います。

それくらい、毎度毎度の「謝り侍」はこたえるものがあるからです。仕事を頑張りたい。穴を開けたくないといった強い責任感とやりがいを感じているからこそ、理想と現実のギャップに苦しむ。
突発的に発生する子供のケアがある。目の前の子供ももちろん大切。お母さんという自分の役割も大切だし好きだけど、仕事人としての自分も大切にしたい。

そういった葛藤の中で、何度も何度も「すみません」と謝罪をしていると、「もうこれは営業職続けられないかもしれない...」という気持ちが湧きます。


でも営業職に魅力を感じていますし、何より日々の仕事の中でまだまだ続けていきたいなと思う場面が今でも多くあります。そういった気持ちでいる以上、仕事も家庭も両方楽しみたいなという思いは強く持っています。

もし、この記事を読んでくださっている方で「営業職を続けることは無理かもしれない」「今営業職だけど、今後結婚して出産してどうなっちゃうの?」と不安を感じている方。ぜひ、SQiL Career Agentのキャリアコンサルタントへご相談ください。何かしらみなさんの背中を押す、もしくは支えるお手伝いをしてくれると思います。

では、私もですが、これからもママとしても仕事人としても輝き続けられるよう共に頑張りましょう!




著者 パートナーサクセス/佐々木 千穂
著者 パートナーサクセス/佐々木 千穂
インフラエンジニアとしてキャリアをスタートし営業職へ転身。その後、SI系の大手企業、外資系大手企業にてエンタープライズ営業を経験。2016年に都内ベンチャー企業に入社。新規事業立ち上げやパートナービジネス立ち上げ、アクティブ化に従事し、売上数億円を創出。 2020年に出産・育休を経て、2021年に仕事復帰し本職に加え、複数社で営業コンサルティング、営業代行業務に従事。 現在はパートナーサクセス株式会社にて大手企業のパートナービジネスのコンサルティング業務に従事しつつ、副業としてメディア執筆や営業支援業務に従事。 Twitter:@chiho_relations

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