パートナーセールスとは?活躍する人材の特徴とスキルを解説
みなさん、こんにちは。
SQiLにて女性営業のキャリアやワーキングマザーの実態について記事執筆している佐々木です。
現在はパートナービジネス(代理店ビジネス)に関するコンサルティング業務に従事しています。今までのキャリアとしては超大手IT(国内、外資)のエンタープライズ営業や、ベンチャー企業の新規事業立ち上げなどにも関わってきており、インサイドセールスからカスタマーサクセスまで、営業に関する職種は一通り経験しました。
プライベートでは1児の母で、現在第二子妊娠中です。
今回の記事では、まだまだ世の中に情報の少ない「パートナーセールス(代理店営業)」に関してです。
今回は前回の記事に続いて、「パートナーセールスで活躍する人材のスキルセット」についてお話ししたいと思います。
参考:『パートナーセールスとは?パートナーセールス「基本の基」』
パートナーセールスに向いている人とは?
前回の記事では、パートナーセールスは
- 営業対象を顧客(エンドユーザー)ではなく、パートナー企業(代理店)としているのが「パートナーセールス」
- 自社サービスをパートナー企業経由で売ってもらうための営業
とお伝えさせていただきました。
そして、パートナーセールスのやりがいとしては
「自分ではない誰か(パートナー企業の営業パーソン)が営業活動を行い、成果を創出すること」であり、人・組織をハンドリングする難しさと奥深さがあると考えています。
パートナーセールスは直販での営業よりも、自身がカバレッジする対応範囲が広いのが特徴です。具体的にいうと、直販の場合は自社と顧客(見込み顧客含む)ですが、パートナーセールスでは「パートナー企業」が加わります。
よって、直販よりも多くの人・組織に対して調整や交渉が必要となる場面が多くなります。利害関係を意識し、互いに衝突を起こすことなくWin-Winの関係に持っていく。ここでパートナーセールスの力量が発揮されるのですが、これが非常に難しい。
自社、パートナー企業、エンド顧客(ターゲット顧客)の関係を俯瞰的にとらえ、適切にアクションを実行していく。長期戦です。
上記の仕事内容を踏まえ、私がパートナーセールスに向いていると考える方は下記です。
人が好き
人が喜ぶことが好き
仕事をゲームのように捉え、楽しんで実行することができる
ゲームはRPGが好き
局所的に集中し成果を出すというよりも、中長期的に大きな成果を狙っていくような取り組みが好き
私が現在所属している企業であるパートナーサクセス社のメンバーにも聞いてみたところ、こんな意見をいただきました。
話し上手、聞き上手
人の懐に入るのがうまい
人に嫌われない
肝が座っている
社交的
流行に敏感で雑学豊富
難しい課題に対して臆することなく挑戦することができる
などなど、これ全部あったら最強じゃん...!と思いますが、私からみると、「人より多くのところに気がつき、人のことが好き。人の喜ぶことが嬉しい。人に嫌われない。複雑な課題に対しても諦めることなく楽しんで向き合い続けられる。」という方が、特にパートナーセールスに向いていると感じます。
パートナーセールスに必要なスキルは?
次にパートナーセールスで必要となるスキルについてです。
タイムリーにセレブリックスさんより職種別営業スキルの調査レポートがリリースされました!(すごいタイミング。驚)
参考:職種別営業スキルの 調査レポート Vol.1 / セレブリックス営業総合研究所
その中ではパートナーセールスとしてのスキルとして下記があげられています。
カテゴリとしては、「対人スキル」が大きなキースキルとなっており、具体的に下記5つのスキルが必要とされています。
- 判断力
- 共感力
- 説明力
- 傾聴力
- 観察力
その中でも「観察力」が必要なスキルとされています。
背景としては、パートナー企業の営業組織の状況や関心ごとに精通することでパートナー企業に対しての「自社商材を担ぐ意義」をより正確に伝えることができるからだと私は考えます。
セレブリックス営業総合研究所:職種別営業スキルの調査レポート Vol.1の調査より引用
上記に加え、私がパートナーセールスにとって重要だと考えるスキルは下記2つがあります。
「信頼構築力」と「交渉力」です。
パートナーセールスはパートナー企業の大切な顧客をご紹介いただく以上、まずはパートナー企業の営業パーソン、営業組織との「信頼構築」をしなければなりません。
直販に比べ成果創出までに要する時間も長く、すぐに最適な顧客紹介スキームがつくれるとは限らないので、パートナー企業から自身が「人」として信頼いただくのはもちろんのこと、「この人と一緒に仕事がしたい!」と思わせるまでのスキルレベルと人間性が必要となります。
そして、「交渉力」に関してですが、パートナービジネスにおいて「交渉」が発生するタイミングは多くあります。
例えば、パートナー企業とパートナー契約を締結する際のマージン比率の決め方やパートナー企業複数社から同じ顧客を紹介いただいた際の交通整理などです。
パートナー企業の営業パーソンへマイナスな印象を与えることなく期待値を調整し着地させるという能力が必要となります。
最後に
パートナーセールスは業務領域としてもカバーする範囲が非常に多いです。パートナー企業の開拓のフェーズだと通常の新規開拓営業に加え「事業開発」の能力が必要となり、パートナー企業の深耕のフェーズだと「フィールドセールス」の能力が必要となります。
また、通常のフィールドセールスに加え、関わる組織・人数が体感2倍くらい多くなるので、エンタープライズセールスに近いといった方がよりイメージしやすいでしょう。
複数の組織、関係者と合意形成をしながら、営業活動を進めていきます。
パートナー企業と共同展示会などのイベントを実施する際はマーケティング知識も重要ですし、パートナー企業への自社のサービスの浸透にあたっても1:Nのコミュニケーションが求められることが多いためマーケターとしての能力も必要となります。
そのためパートナーセールスは、営業職を軸に幅広い経験を積むことができるという点がメリットだと感じています。
本記事を読んでいただき、パートナーセールスに興味を持ってくださった方はぜひSQiL Career Agentへキャリア相談をしてみてください。