営業から異職種に転職するには?|おすすめ職種・選び方・後悔しないポイントを解説
「営業から転職しやすい職種が知りたい」
「営業の経験しかないから異職種種への転職が心配だ」
「キャリアチェンジで後悔しないためのポイントを教えてほしい」
上記のように営業から異職種への転職を考えているものの、不安が大きく行動に移せていない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、営業職から転職しやすい職種や選び方、後悔しないためのポイントについて詳しく解説します。
転職は人生を左右する大きなイベントの1つです。納得のいく転職にするためにも本章の解説を最後までご覧ください。
転職に迷っている人の背中を押す記事になれば幸いです。
目次[非表示]
- 1.営業から異職種への転職は可能?
- 2.営業からの転職で人気の異職種一覧
- 2.1.人事・採用職|対人業務や折衝経験が活きる
- 2.2.マーケティング職|数字と仮説思考が得意な人向き
- 2.3.企画・営業企画|現場視点から戦略に関わりたい人へ
- 2.4.Webディレクター・PM|顧客折衝と調整力がある人に好相性
- 3.営業から異職種に転職するメリット・デメリット
- 4.異職種転職でよくある失敗と注意点
- 5.異職種転職を成功させるための準備ポイント
- 5.1.経験の棚卸しと“スキルの言語化”
- 5.2.志望動機とキャリアの一貫性を整える
- 5.3.職務経歴書・自己PRの改善がカギ
- 6.よくある質問(FAQ)
- 6.1.Q. 営業から未経験の異職種に本当に転職できますか?
- 6.2.Q. 年収はやっぱり下がりますか?
- 6.3.Q. 営業経験しかなくても職務経歴書は書けますか?
- 6.4.Q. 異職種で後悔しない選び方はありますか?
- 7.異職種転職を成功させたい人へ|無料でプロに相談できます
営業から異職種への転職は可能?
「営業から異職種への転職できるのか」と不安を感じるのは自然なことです。
ただ、その不安を抱えたまま行動できずにいると、キャリアのチャンスを逃してしまう可能性もあります。
ここでは、営業経験が異職種へのキャリアチェンジにどう活かせるのか、どんな強みが評価されやすいのか、面接官の視点や準備のコツまで、順を追って解説します。
結論:営業から異職種への転職は十分可能。営業経験は“汎用スキルのかたまり”
営業職で培ったスキルは、異職種でも十分に評価される「ポータブルスキル(汎用スキル)」のかたまりです。
特に、以下のようなスキルはどんな業界・職種でも役立ちます。
- コミュニケーション能力:顧客や社内メンバーとの信頼関係構築に必要不可欠
- 課題発見・提案力:相手のニーズを読み取り、最適な提案をする力
- スケジュール・数字管理力:営業目標達成のために培った計画力
これらのスキルは、たとえばマーケティング、企画、カスタマーサポートなど異職種でも活かせる場面が多く、営業経験者は十分に転職市場で価値ある人材といえるのです。
異職種でも評価されやすい営業職の強みとは?
営業から異職種に転職する際には、どのような点が評価されやすいかを理解しておくことが重要です。営業の経験を伝える際、以下の強みを伝えることがおすすめです。
- 提案力・ヒアリング力
- 課題解決力
- 関係構築力
- 数字への意識と目標達成力
- 自走力・行動量の多さ
営業を経験することで、自然に多くのスキルが身につきます。つまり、転職する際、アピールできる材料が豊富にある証拠です。
こうしたスキルは、職種が変わっても活用できるため、企業側から見ると「即戦力に近い未経験人材」として受け入れられるケースも少なくありません。
「営業しかしてない…」と感じる人へのメッセージ
「営業しかやってこなかった」と不安になる方こそ、自身の経験を具体的に言語化することが転職成功の鍵になります。
まずは以下のようなステップで、過去の業務を棚卸ししてみてください。
- どんな営業スタイルだったか(新規開拓/既存深耕 など)
- どんな成果を出したか(数字・エピソード)
- 工夫した点や乗り越えた課題は何か
- その経験から得られたスキルや学び
たとえば、「新規顧客開拓で毎月10件以上の商談を創出」など、成果や行動を具体的に書き出すことで、自信を持って自己PRできるようになります。
営業で積み上げた経験は、「成果を出すまでの行動プロセス」と「実際の実績」の両方を具体的に示せる点で、高く評価されます。異職種でも通用する力なので、自信を持って伝えましょう。
営業からの転職で人気の異職種一覧
営業からの転職で人気の異職種は以下の4つです。
- 人事・採用職
- マーケティング職
- 企画・営業企画
- Webディレクター・PM
営業経験を活かしやすく、実際に多くの方が異職種への転職を成功させています。次章では、それぞれの職種がなぜ人気なのか、営業経験のどの要素が評価されるのかを詳しく解説します。
人事・採用職|対人業務や折衝経験が活きる
人事職の中でも特に採用領域は、営業職との親和性が非常に高く、人気の転職先です。
たとえば、採用計画の達成に向けて母集団形成・選考調整・オファークロージングなどのプロセスを進める点は、営業活動と類似しています。候補者への魅力づけや意思決定の後押しといった場面では、まさに営業的な提案力・折衝力が求められます。
加えて、社内外の関係者との調整や候補者対応の場面でも、営業で培ったコミュニケーション力が強みになります。業界や職種未経験であっても、営業職の経験は十分な武器となるでしょう。
マーケティング職|数字と仮説思考が得意な人向き
数字をもとに仮説を立て、改善を繰り返すのが得意な人は、マーケティング職への転職に向いています。
マーケティングは「誰に・何を・どう届けるか」を設計する仕事であり、営業職で培った顧客視点・提案力は非常に有効です。特にインサイドセールスや広告営業の経験がある方は親和性が高く、実務連携の中でマーケ業務への理解を深めているケースも多く見られます。
数値分析や仮説検証、顧客心理を捉える力がある営業経験者は、戦略立案や施策実行においても即戦力になり得ます。実績を定量的に示せるよう整理しておくと、説得力のあるアピールが可能です。
💡営業職からマーケティング職へのキャリアチェンジに興味がある方はこちらから
【営業からマーケティングへ転職】活かせる経験や考え方とは?キャリアチェンジの方法も徹底解説!
企画・営業企画|現場視点から戦略に関わりたい人へ
「現場の声を活かして、もっと上流から戦略に関わりたい」という営業経験者に人気なのが、企画職や営業企画職です。
ここで注意すべきは、企画職と営業企画職の違いです。
- 企画職は商品企画やサービス設計など、顧客に届けるプロダクト自体を考える職種。
- 営業企画職は営業戦略の立案・実行支援・データ分析など、営業活動そのものを支える職種です。
どちらの職種でも、営業で得た現場感や顧客理解は武器になります。「なぜこの戦略が必要か」「どのように改善すべきか」を現場目線で語れることで、社内外での説得力が増すでしょう。
転職時には、営業経験の中で「提案を工夫した事例」や「成果を出した仕組み」などを整理し、企画視点に落とし込んで語ることが効果的です。
💡営業企画の仕事内容について詳しく知りたい方はこちらから
【現役営業企画マネージャーが徹底解説】営業企画ってどんな仕事?仕事内容ややりがい、必要なスキルとは
Webディレクター・PM|顧客折衝と調整力がある人に好相性
Webディレクターやプロジェクトマネージャー(PM)は、社内外の関係者を巻き込みながら、案件を円滑に進める役割を担います。
営業での顧客対応・納期調整・契約管理などの経験は、まさにこの職種と重なる部分が多く、即戦力として評価されやすいです。
自己PRでは、関わった案件の規模やステークホルダーとの調整事例などを交えて、プロジェクト推進力を伝えると効果的です。
営業から異職種に転職するメリット・デメリット
続いて、営業から異職種に転職するメリット・デメリットについて解説します。
転職は人生を大きく変えるチャンスです。しかし、デメリットも理解しておかないと、転職後に「こんなつもりではなかった」と後悔する可能性があります。
そこで、本章では異職種への転職で得られる要素と後悔するリスクについて、それぞれ詳しく解説します。両方を把握し、納得したうえで転職しましょう。
メリット:視野が広がる・ワークライフバランス改善など
営業から異職種に転職するメリットは、以下の3点です。
- 異なる業務に触れることで視野が広がる
- キャリアの選択肢が増える
- ワークライフバランスが改善する
営業から異職種に転職することで、新しいフィールドで活躍することになります。つまり、今までになかった経験や価値観が手に入ります。
特に営業では、「常に数字に追われる」「急な顧客対応が多い」といった負担を感じていた方にとって、職種変更は生活リズムを見直すきっかけになります。
新しい仕事を通じて自分の強みや価値観を再発見することもあり、成長実感を得やすい点も魅力です。
デメリット:未経験扱いで給与が下がる可能性も
一方で、営業から異職種は給与が下がるリスクがあります。異職種転職ではこれまでの営業実績が直接的に評価されにくく、「未経験者」として扱われるケースがあるためです。
新しい職種で実績を積み直す必要があるため、短期的には収入が下がることを覚悟しておく必要があります。内定後には、給与や待遇条件を必ず確認し、納得のうえで入社を決めることが大切です。
後悔しないために「何を軸にするか」を明確にする
転職で後悔しないためには、転職軸を明確にしましょう。
転職軸とは、転職する際の譲れない条件や実現したいことです。たとえば「年間休日120日以上」「在宅勤務可」「キャリアの幅を広げたい」など、人によって異なります。
もし、軸がないまま転職活動を始めると、企業選びに迷った際の判断基準がありません。一時的な給与や福利厚生に目が向きすぎて、本来重視すべき要素(働き方、成長環境、価値観の一致など)を見落とす可能性もあるため注意が必要です。
まずは「なぜ転職したいのか」「どんな環境で力を発揮したいか」から整理し、自分なりの軸を持ったうえで活動を進めましょう。
異職種転職でよくある失敗と注意点
異職種への転職は、やり方を誤るとミスマッチに繋がり、キャリアに影響を与える可能性があります。
そこで、本章では異職種転職でよくある失敗と注意点について解説します。自分が納得し、満足が得られる結果にするためにも、失敗例を学んでおきましょう。
「営業が嫌=異職種」という動機で選ばない
営業から異職種へ転職する場合、営業が嫌という理由だけで考えるのは避けましょう。
なぜなら、どんな職種にも目標やプレッシャーはあり、課題の本質を見誤ると同じ壁にぶつかるからです。たとえば、営業のノルマが嫌で経理に転職したとしても、そこには締切や正確性のプレッシャーがあります。
もし、転職理由が「営業が嫌だから」と考えている人は、まず自分の気持ちを明確にしましょう。まずは、「何が嫌なのか」「どんな環境なら力を発揮できそうか」を言語化し、転職理由を自分の中で明確にしておきましょう。
情報収集不足・イメージ先行で選んでしまう
情報不足かつ、イメージ先行で転職先を選ぶのもリスクがあります。
入社後に自分が予想していなかった要素に出会うことで、仕事のモチベーションが大きく低下するからです。
たとえば、マーケティング職は花形のイメージがありますが、実際にはデータ分析や地道な検証作業も多く、泥臭さを伴う仕事です。「この職種なら残業時間は少ないだろう」と勝手なイメージで入社を決めた場合、繁忙期の残業の多さに驚くかもしれません。また、職種全体では残業が少ない傾向にあっても、入社した企業は例外の可能性があります。
ミスマッチを避けるためにも、求人票や企業の公式ホームページを事前にチェックしたり、転職エージェントに相談したりして、情報を集めておきましょう。
転職理由の一貫性がなく面接で伝わらない
異職種転職では、これまでのキャリアとの接続が伝わらないと、選考で不利になります。たとえば「営業が合わないのでマーケに挑戦したい」といった感情的な理由だけでは、納得感が得られません。
「現職で広告営業を担当し、マーケティング業務に興味を持った」など、経験や価値観に基づいた理由で伝えると説得力が増します。異職種に挑戦するからこそ、「なぜその職種なのか」を言語化し、ロジカルに伝える準備が必要です。
異職種転職を成功させるための準備ポイント
異職種転職を成功させるためには、事前準備が重要です。やる気や熱意だけでは、他の候補者に埋もれてしまうことも。社会人としての経験やスキルを、転職先のニーズに合わせて整理・表現することが重要です。
ここでは、異職種転職を目指す際に押さえておきたい3つの準備ポイントを紹介します。
経験の棚卸しと“スキルの言語化”
まず必要なのは、自分の経験を棚卸しし、それをどう異職種に活かせるかを言語化することです。
たとえば営業職で「月500万円の売上を達成した」という実績があった場合、それに至る工夫や再現性のある行動をセットで説明することが大切です。
単なる成果ではなく、そこに至るプロセスやスタンスを伝えることで、あなたのスキルの汎用性が伝わり、異職種でも活躍できると評価されやすくなります。
志望動機とキャリアの一貫性を整える
異職種転職では、「なぜこの職種に挑戦するのか」「なぜ今なのか」という志望動機と、自身のキャリアの軸がつながっていることが重要です。
企業は「この人はうちで活躍してくれそうか」「長く働いてくれそうか」を重視しています。そこで、「営業時代に培ったスキルを活かして、より戦略的な立場で価値を提供したい」など、自分のキャリア設計と転職理由に一貫性を持たせて語れるようにしましょう。
職務経歴書・自己PRの改善がカギ
営業から異職種に転職する際、職務経歴書・自己PRの改善が成功のカギです。
営業職での経験をそのまま書くのではなく、転職先に応じて“何がどう活かせるのか”に焦点を当てて記載する必要があります。
たとえば「ヒアリング力」「課題発見力」「社内外の調整力」など、どの職種でも評価されやすいスキルに言い換えるのが効果的です。
なお、厚生労働省が公開している「職務経歴書の作り方」も参考になりますが、あくまで営業職ならではの強みを活かす構成にアレンジしましょう。
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よくある質問(FAQ)
営業から異職種への転職に不安や悩みを抱えている人は大勢います。
そこで、本章ではよくある質問を集め、詳しく回答していきます。転職活動は孤独な作業になりがちですが、不安や悩みは誰もが抱えるもの。よくある質問を通じて、不安を希望に変えるヒントを見つけてください。
Q. 営業から未経験の異職種に本当に転職できますか?
可能です。ただし、成功のハードルは「年齢」や「希望職種との親和性」によって大きく変わります。
特に20代後半〜30代前半であれば、ポテンシャルを評価してくれる企業も多く、未経験転職のチャンスは十分にあります。一方で30代半ば以降は、これまでの経験を活かせる「営業スキルと近しい職種」への転職が現実的です(例:採用・営業企画・マーケティングなど)。
また、現職の環境に満足できない場合でも、まずは社内異動の可能性を検討するのも一つの選択肢です。異動であれば社内評価や信頼関係が活かせるため、異職種チャレンジのハードルが下がります。
Q. 年収はやっぱり下がりますか?
年収が下がるケースは多いです。
理由としては以下の通りです。
- 未経験職種のため、前職の成果が加味されにくい
- 営業職特有のインセンティブ報酬が無くなる
特に高い成果を出していた営業パーソンほど、ベース年収+インセンティブの給与構成が多く、異職種ではそれが評価されない(もしくは制度上存在しない)ことがあります。
とはいえ、将来的に実績次第で年収アップを実現できるかどうかは、選考中に必ず確認しましょう。
- 昇給・昇格の仕組み
- 成果の評価指標
- 年収モデルケース(3年後など)
これらを把握した上で意思決定することが後悔のない転職につながります。
Q. 営業経験しかなくても職務経歴書は書けますか?
問題なく書けます。むしろ、営業経験は多くの職種で評価されやすい実績です。
たとえば
-
マーケティング職を志望する場合
→「市場ニーズの把握力」「顧客課題の抽出・提案経験」などを活かせるとアピールできます。 -
採用人事職(特に中途採用)を志望する場合
→「候補者との信頼構築力」「人となりを見極める力」「数字を追う姿勢」は営業職での経験と共通点が多く、強みになります。
営業経験だけしかないと思っていても、相手企業が求めるスキルに変換できるかどうかがポイントです。職務経歴書の構成や表現を調整することで、十分に勝負できます。
Q. 異職種で後悔しない選び方はありますか?
後悔を避けるには、転職の軸を明確にすることが大切です。
たとえば以下のような軸を整理しておくと、企業選びに迷いません。
- どんな働き方をしたいか(裁量・安定性・柔軟性など)
- どんな価値観を大事にしたいか(人との関わり方、社会貢献性など)
- どんな強い実を活かしたいか(営業スキル、人柄、スピード感など)
また、転職による「職種変更×企業変更」のダブルチェンジに不安がある方は、まずは社内異動を検討するのも有効です。新しい挑戦をしつつも、既存の人間関係や評価制度のもとで動けるため、リスクが少なくて済みます。
異職種転職を成功させたい人へ|無料でプロに相談できます
この記事では、営業から異職種への転職を成功させる方法について解説してきました。
転職は人生を左右する重要なイベントです。対策なしの転職活動は、入社後に後悔する可能性があります。そこで、自己分析や業界・企業研究を通じて、事前にしっかりと準備しましょう。
もし、1人での転職活動が不安な人は、プロである転職エージェントに相談してください。ささいな悩みから面接の練習相手まで、幅広くサポートしてくれます。
また、転職エージェントは、一般のサイトには掲載されない未公開求人を持っています。競争相手が少なくなるため、選考が有利に進むでしょう。営業から異職種への転職は可能です。ぜひ、この記事を参考にして納得のいく転職にしてください。