転職エージェント経由で応募する際の志望動機は?相談すべき内容や注意点も解説
転職エージェントからは、一般的に複数の企業を紹介されます。それぞれの企業に対して、志望動機を考えるのは大変だと感じる人もいるでしょう。
本記事では、転職エージェントを経由して応募する際に志望動機をいつ考えればよいか、どのように進めたらよいか解説します。転職エージェントの登録から面談までの流れも述べるため、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.転職エージェントとの面談時に志望動機は必要?
- 2.転職エージェントに提出する履歴書・職務経歴書について
- 2.1.転職エージェントの登録から面談までの流れ
- 2.2.初回面談前の「応募書類」準備、どこまで必要?
- 2.2.1.パターン1:事前の書類提出を求めるエージェント
- 2.2.2.パターン2:初回面談時には、書類不要とするエージェント
- 2.2.3.【結論】まずはエージェントの指示を確認しよう
- 2.3.キャリアアドバイザーによる「応募書類の添削」と「キャリアの棚卸し」
- 3.転職エージェントとの面談でのポイント
- 4.職務経歴書に志望動機が不要な理由
- 5.企業面接の志望動機における注意点
- 6.まとめ
転職エージェントとの面談時に志望動機は必要?
転職エージェントを活用した転職活動では、いつ志望動機を考えればよいのでしょうか。ここでは、転職エージェントとの面談時に志望動機は必要なのかを解説します。
転職エージェントとの面談時には志望動機は不要?
転職エージェントとの初回面談を前に、「履歴書はどこまで準備すべき?」「志望動機は必要?」と悩む方も多いでしょう。
まず前提として、初回面談時に応募書類の提出を求めるかどうかは、転職エージェントの方針によって異なります。
しかし、いずれの場合でも共通しているのは、初回面談の段階で「特定の企業」に向けた詳細な志望動機を準備する必要はない、ということです。
なぜなら、初回面談は、キャリアアドバイザーがあなたのこれまでの経験(Can)や、今後どうなりたいか(Will)を深く理解し、あなたに最適なキャリアの方向性や求人を一緒に見つけていくための時間だからです。
具体的な応募先が決まっていないこの段階では、企業別の志望動機よりも、「なぜ転職を考え始めたのか」「次のキャリアで、何を大切にしたいか」といった、あなた自身の考えや価値観を伝えることに集中しましょう。
応募企業が決まったら、エージェントと「共に」志望動機を作り上げる
キャリアアドバイザーとの面談を経て、応募したい企業が見つかったら、いよいよその企業に特化した志望動機を作成するフェーズです。
もちろん、企業のビジョンや事業内容を深く理解し、あなた自身の言葉で熱意を語る準備は不可欠です。
しかし、この重要なプロセスを、あなた一人だけで進める必要はありません。
ここからが、転職エージェントが専門性を発揮する場面です。企業の採用担当者が「どんな言葉に心を動かされるのか」「過去に、どんな志望動機が評価されたのか」といった、求人票だけでは決して得られない、一歩踏み込んだ情報を持っていることがあります。
- 手厚いサポートのエージェント: あなたの経験と企業の求める人物像をすり合わせ、面接で語るべき志望動機のストーリーを、ゼロから一緒に作り上げてくれます。
- 主体性を重んじるエージェント: まずはあなた自身に志望動機を作成してもらい、その内容に対してプロの視点からフィードバックや改善提案を行ってくれます。
どちらのスタイルが合うかは、あなた次第です。志望動機の作成にどこまで伴走してくれるのかは、転職エージェントを選ぶ上で非常に重要なポイントになります。ぜひ、ご自身のスタイルに合った、信頼できるパートナーを見つけてください。
※参考記事:転職エージェントは使った方がいい?メリット・デメリットを徹底解説
転職エージェントに提出する履歴書・職務経歴書について
ここでは、転職エージェントに登録する際の流れや、提出する書類の種類を解説します。
転職エージェントの登録から面談までの流れ
転職エージェントの登録から面談までの一般的な流れは、以下の通りです。
- 会員登録:転職エージェントのWebサイトや、登録フォームから必要情報を入力
- 面談予約:担当者とのメールや電話で、面談の日程を調整
- 担当者との面談:指定の日時・場所で、自身の職務経歴・スキル、希望条件などを伝え、今後の流れを確認する
担当者との面談当日までに、自身の職務経歴・スキル・転職理由・希望条件などを整理し、齟齬なく伝えられるよう準備しておきましょう。転職エージェントはこの情報をもとに、求職者に合った求人の紹介を進めていきます。
初回面談前の「応募書類」準備、どこまで必要?
転職エージェントとの初回面談を前に、まず気になるのが「履歴書や職務経歴書は、事前に提出すべきか」という点でしょう。
結論から言うと、これは転職エージェントの方針によって異なります。
パターン1:事前の書類提出を求めるエージェント
多くのエージェントが、このパターンを採用しています。事前にあなたの経歴やスキルを把握することで、面談当日に、より具体的で、あなたにマッチした求人を提示できるなど、面談をスムーズかつ効率的に進めるためです。
パターン2:初回面談時には、書類不要とするエージェント
一方で、まずは対話を通じてあなたの価値観や潜在的な強みを引き出すことを重視し、職務経歴書はその後に一緒に作り上げていく、という方針のエージェントも存在します。
【結論】まずはエージェントの指示を確認しよう
そのため、まずは登録時に送られてくる案内メールなどをよく確認し、そのエージェントがどのパターンなのかを把握しましょう。
もちろん、もし事前に書類を提出すれば、キャリアアドバイザーはより深くあなたのことを理解した上で面談に臨めるため、可能であれば準備しておくことをお勧めします。特に、職務経歴書はあなたのキャリアを伝える上で最も重要な資料となります。
キャリアアドバイザーによる「応募書類の添削」と「キャリアの棚卸し」
転職エージェントが提供するサポートの中でも、その質や深さに特に差が出やすいのが、この「応募書類の添削」です。
手厚いサポートを行うエージェントの場合、単なる誤字脱字のチェックや、表現の修正に留まりません。提出された職務経歴書を「たたき台」として、あなたとの対話を通じて、キャリアの棚卸しそのものをサポートしてくれます。
「この実績は、もっとこういう切り口で語った方が評価されますよ」「この経験は、A社ではなくB社でこそアピールすべきです」といったように、どのスキルを、どの企業で、どのようにアピールすべきか、という戦略的なアドバイスを提供してくれるのです。
私たちSQiL Career Agentも、この書類添削サポートに特に力を入れているエージェントの一つです。求職者一人ひとりの価値を最大化する、丁寧な書類作成のサポートをお約束します。
プロの客観的な視点が入ることで、自分一人では気づけなかった強みを発見し、書類選考の通過率を劇的に高めることができます。
転職エージェントとの面談でのポイント
転職エージェントとの面談時間は限られています。自分の希望や状況を正確に伝えられるよう、事前準備と積極性が重要です。
事前に転職の理由や今後の希望のキャリアなどを整理する
転職エージェントとの初回面談は、30分〜1時間程度が一般的で、近年ではオンラインで行われるケースがほとんどです。
この限られた時間の中で、あなたのことを深く理解してもらい、質の高い求人紹介に繋げてもらうためには、事前の準備が非常に重要になります。
最低限、以下の点については、ご自身の言葉で伝えられるよう整理しておくとよいでしょう。
- 転職を考えたきっかけ(転職理由)
- これまでの経験で、特に強みだと感じていること(Can)
- 今後のキャリアで実現したいこと(Will)
- 年収・勤務地・働き方などの希望条件(Must)
- キャリアアドバイザーに聞いてみたいこと、相談したいこと
登録時に、こうした内容を記入するフォームがあれば、事前に詳しく記載しておくことをお勧めします。そうすることで、面談当日はより踏み込んだ、具体的なキャリア相談からスタートできるでしょう。
疑問点や要望があれば積極的に確認する
転職エージェントとの面談では、遠慮せずに疑問点や要望を積極的に伝えましょう。希望の年収や勤務地、勤務条件などを伝えることに遠慮したり、建前で話したりすると、マッチングの精度が下がってしまいます。
「この業界に興味がある」「転居を伴う転勤は避けたい」「評価制度がしっかりしているのか気になっている」など、好印象の企業や業界、避けたい条件、懸念事項などを本音で伝えましょう。
「まだ転職を決めていない」状態での相談も、もちろん歓迎
「転職エージェントへの相談は、『もう転職すると固く決意した人』だけが利用するもの」そのように思っていませんか?
そんなことは全くありません。
むしろ、SQiL Career Agentでは「自分の市場価値を客観的に知りたい」「今後のキャリアについて、プロの視点からアドバイスが欲しい」といった、キャリアの「壁打ち」相手としてのご相談を心から歓迎しています。
いますぐの転職が、あなたにとって最善の選択肢とは限りません。プロの視点からあなたに合ったキャリアプランを一緒に考えることで、現職に留まるべきか、あるいはどのようなタイミングで、どのような企業を目指すべきか、といったことの解像度が格段に上がります。
無理に転職を勧めることは決してありません。まずは、あなたのキャリアに関する「モヤモヤ」を、私たちに話してみませんか。情報収集の場として、お気軽にご活用ください。
※SQiL Career Agentで壁打ちから相談をはじめた求職者の方の記事はこちら:本質的な課題を見極める。 壁打ちで深めた「コトに向き合う」転職軸の言語化と営業としてのあり方
職務経歴書に志望動機が不要な理由
職務経歴書に志望動機を記載する必要はありません。ここでは、その理由を解説します
職務経歴書が管理しにくくなる
志望動機は1社ごとに考える必要があります。職務経歴書は基本的にどの企業にも同じものを提出できますが、志望動機を記載してしまうと複数のバージョンを作成し、管理する手間が増えてしまいます。
誤って別の企業向けの志望動機を提出してしまう、別の企業の情報と混ざってしまうといったミスのリスクもあるため、どの企業にも出せるように構成するとよいでしょう。
職務経歴書の主役は「実績」と「スキル」
職務経歴書の目的は、あなたのスキルと実績を、具体的な根拠をもって証明することにあります。採用担当者が短時間であなたの価値を見極められるよう、情報は要点を絞って伝えることが重要です。
志望動機を詳しく記載すると、本来の主役であるべき職務経歴や実績のスペースが圧迫されてしまいます。その結果、あなたの強みやスキルが十分に伝わらない、本末転倒な書類になりかねません。
志望動機は別途提出する、あるいはごく簡潔に留め、職務経歴書では「どのような課題に対し、どう工夫し、どんな成果を出したのか」という具体的な実績のアピールにスペースを割く。それが、書類選考を通過するための最も効果的な戦略です。
転職エージェントは、主体的に「活用」するパートナー
転職エージェントは、あなたの転職活動を強力にサポートしてくれる存在ですが、「全てお任せ」にするのは間違いです。あくまで転職の主役は、あなた自身。エージェントを、あなたのキャリアを共に築く「パートナー」と捉え、主体的に「活用」していく姿勢が、転職成功の鍵を握ります。
あなたが自身の経験や希望を、正直かつ具体的に伝えれば伝えるほど、キャリアアドバイザーは、より精度の高いアドバイスや求人紹介で応えてくれます。
そして、大切なことですが、キャリアアドバイザーとの面談は「選考」ではありません。むしろ、面接という本番の「選考」であなたが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、準備を整えるための「作戦会議」です。
リラックスして、正直に、そして主体的にあなたの考えを伝えましょう。その姿勢こそが、優れたアドバイザーから最良のサポートを引き出すことに繋がります。
※参考記事:転職エージェントは相談だけでもOK?メリット・注意点・準備まで完全ガイド
企業面接の志望動機における注意点
転職エージェント経由の応募でも、面接では自分の言葉で志望動機を伝える必要があります。好印象を与えるため、表現や伝え方を工夫しましょう。
「転職エージェントから紹介された」とは答えない
企業に応募した理由を聞かれた際に、「転職エージェントから紹介されたので、応募しました」とは答えないようにしましょう。
企業は、転職エージェント経由であることは前提として、紹介された求人のなかから自社を選んだ理由を知りたいと思っています。「質問の趣旨がわかっていない」など、コミュニケーション能力が低い人と捉えられてしまう可能性もあります。
転職理由、転職活動で重視するポイント、なぜこの企業・ポジションに興味を持ったか、といった順番で整理して話せるとよいでしょう。
転職エージェントと共に「自己分析」を深め、志望動機の核を作る
志望動機を作成する上で、土台となる自己分析が重要であることは言うまでもありません。しかし、「自分一人で考えていると、堂々巡りになってしまう」「自分の強みが何なのか、客観的にわからない」といった壁にぶつかる方も多いのではないでしょうか。
そこでお勧めしたいのが、転職エージェントを「自己分析のパートナー」として活用することです。
プロのキャリアアドバイザーは、数多くの求職者と向き合ってきた経験から、巧みな質問を投げかけることで、あなた自身も気づいていない価値観や強みを引き出すプロフェッショナルです。
エージェントと共に行う自己分析は、二つの大きなメリットをもたらします。一つは、あなただけの、深く、そして説得力のある志望動機の「核」が見つかること。そしてもう一つは、キャリアアドバイザーがあなたの「転職の軸」を正確に理解してくれるため、その後の求人紹介の精度が劇的に向上することです。
自分一人で悩む前に、まずはプロとの対話を通じて、キャリアの解像度を上げてみてはいかがでしょうか。
まとめ
転職エージェントの面談では、自分のキャリアや経験、希望条件を正確に伝えましょう。面談の際は遠慮せず本音で話せば、よりマッチする求人の紹介を受けられる確率が高まります。
志望動機は、転職エージェントからのアドバイスを受けながら作成することもできます。自己分析や助言をもとに、筋道を立てて説得力のある志望動機を準備しましょう。
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