MR特化のキャリアパス完全ガイド|転職先別の志望動機例文と職務経歴書テンプレート付き

MR特化のキャリアパス完全ガイド|転職先別の志望動機例文と職務経歴書テンプレート付き

本記事は、MR(医薬情報担当者)からの転職を検討している方々を対象にしています。職務経歴書は、応募者の経験やスキルを効果的にアピールするための重要な書類です。 この記事では、職務経歴書の各セクションの作成方法とポイントを詳しく解説しています。MRからよくあるキャリアパスや、各キャリアパスごとにアピールすべきポイントをご紹介しているため、職務経歴書作成の参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 1.MR向け職務経歴書の作成ガイド
    1. 1.1.職務要約
    2. 1.2.職務経歴
      1. 1.2.1.【定量的な実績】
      2. 1.2.2.【マネジメント経験の記載】
      3. 1.2.3.【アピールポイント】
    3. 1.3.活かせる経験・資格・知識・技術
    4. 1.4.自己PR
  2. 2.MRのよくあるキャリアパス
    1. 2.1.同業界での外資のMR
    2. 2.2.医療機器メーカーの営業
    3. 2.3.医療・ヘルスケア系IT/SaaS企業の法人営業やCS
    4. 2.4.その他IT/SaaS企業の法人営業やCS
    5. 2.5.人材サービス企業でのCA・RA


転職相談を申し込む


MR向け職務経歴書の作成ガイド

職務要約

職歴書の解説(MR)①

【職務要約】は、採用担当者が最初に目にする重要なセクションです。ここでは、あなたがどのような業務を経験し、どのような実績を上げてきたのかを端的かつ明確に示しましょう。

  • 定量的な実績を強調: 数字を用いて具体的な成果を示します。例えば、「3年連続で売上目標を達成」し、「エリアMVPや営業表彰も複数回受賞」したといった具体的な成果を記載すると、実績が客観的に伝わります。


職務経歴

	職歴書の解説(MR)②

【職務経歴】セクションでは、これまでの職務内容や実績を詳細に記載します。

  • 定量的な業務量: 業務の規模感を示すため、具体的な対応件数や担当施設数を記載します。例えば、「1日の対応件数:5〜8件」や「担当施設数:約80施設(開業医6割、病院4割)」といった数値が指標となります。
  • 商材単価の記載: 扱っていた医薬品のおおよその価格帯を記載すると、採用担当者があなたの実績をより具体的にイメージしやすくなります(例:「1製品あたり10万〜100万円規模」)。
  • 担当領域: どのような医療機関や診療科(例:「循環器領域」)を担当していたのかを記載することで、経験の幅と専門性を示すことができます。

【定量的な実績】

  • チーム平均との比較を記載する: 個人の「目標達成率」だけでなく、「チーム平均達成率」も併記することで、自身の営業成績を客観的に示すことができます。「ローンチ製品の導入率90%達成」や「エリア内売上成長率1位獲得」といった特筆すべき成果も有力なアピール材料です。

【マネジメント経験の記載】

  • 教育経験などを記載: 役職がなくても、「後輩MRのOJT支援、同行指導」といったチームへの貢献経験は、リーダーシップを示す上で有効なアピールになります。

【アピールポイント】

  • 施策内容の記載: 実績に至った背景を、課題・施策・結果のセットで具体的に記述します。「新薬ローンチ時に施設ごとに異なる課題を洗い出し、医師のニーズに合致した情報提供を行った結果、エリア内導入率は90%を超え、売上も前年比110%を記録した」など、自身の戦略的思考力をアピールしましょう。


活かせる経験・資格・知識・技術

このセクションでは、応募先企業で活かせる経験や資格、知識、技術を具体的に記載します。これにより、採用担当者にあなたの能力を効果的にアピールすることができます。

  • 関連性のあるスキルを記載: 志望先企業が求めるスキルに関連する経験や資格を優先しましょう。「医療従事者との関係構築力」や「新薬ローンチ時の重点施設浸透活動の推進経験」は重要なスキルです。また、必須資格である「MR認定資格」は必ず記載しましょう。


自己PR

職歴書の解説(MR)③

自己PRは、あなたの強みや仕事に対する姿勢をアピールする重要なセクションです。ここでは、具体的な業務の実績や経験を基に、自分自身を効果的に表現することが求められます。

  • 仕事に対するこだわりや強み: 自身の強みを具体的なエピソードと共に示します。例えば、「情報整理・要約力を活かした提案スキル」をテーマに、「限られた時間で成果を出すため、『結論から伝える』『要点を1分以内にまとめる』ことを徹底し、医師から『話が分かりやすい』と評価された」経験をアピールすると効果的です。
  • アピールできる経験: 強みを証明する具体的なエピソードを交えて説明します。「売上よりも信頼を重視し、処方の先にある患者さんの背景まで意識した情報提供を心掛けてきた」といった経験は、あなたの誠実さや倫理観を客観的に伝えます。


職務経歴書バナー(MR)


MRのよくあるキャリアパス

MRのよくあるキャリアパス

MR(Medical Representative)は、医師や薬剤師に対して自社製品の情報提供や適正使用の推進を行う営業職です。高い専門性と丁寧なコミュニケーション力が求められ、社内外の関係者との調整能力も必要とされます。MRのキャリアパスとしては、まず社内での異動が一般的であり、加えて異なる製薬会社への転職も多く見られます。その中で、MSLや製薬会社のマーケティング部門、PMS、DI担当などへの転身も選択肢として存在しますが、いずれも難易度は高めです。一方で、比較的多いキャリアパスとして、外資系のMR、医療機器メーカーの営業、医療・ヘルスケア系IT/SaaS企業や人材サービス企業での法人営業・CS・CA/RAなどが挙げられます。今回はこれらの選択肢について、順に解説していきます。


同業界での外資のMR

アイキャッチ(MR→同業界)

MRのキャリアアップの一つに、同業界である外資系製薬企業への転職が挙げられます。外資系企業のMRは、製品知識だけでなく、データドリブンな提案力や高い自律性、英語力なども求められる傾向があります。業務内容自体は大きく変わりませんが、成果に対する評価基準が厳しく、インセンティブ制度が明確な点が特徴です。最新の治療法やグローバルでのエビデンスをもとに医師と対等に議論できる知識と、戦略的な営業活動が求められます。同業界での外資のMRへの転職を目指す場合、以下のスキルや経験をアピールすることで、実績の再現性が高いと認められるでしょう。

  • 担当エリアでの売上目標の安定達成経験
    • 地域特性や医療機関の傾向をふまえた提案営業の実施
  • 自発的に課題を発見し、PDCAを回した実績
    • 処方データの分析をもとに施策を立案・実行
  • 高い製品理解とドクターとの信頼関係構築力
    • 製品の利点・安全性を科学的に説明し、処方意向の変化を促した経験
  • 複数診療科への横断的な対応経験
    • 担当科の拡張や異動に伴う柔軟な営業対応

【例文】

自社製品の処方数が伸び悩んでいたクリニックに対し、患者層・処方履歴をもとに傾向を分析。医師が抱える副作用への懸念を可視化し、国内外のエビデンスや他院での処方実績を交えて面談を重ねた結果、1施設あたりの処方数を半年で約1.8倍に拡大しました。全体では前年比135%の売上を達成し、エリア内での表彰も受けました。

ターゲティングから関係構築、データ活用による提案まで一貫して取り組む力を強みとしており、貴社が求める主体性と成果志向に合致すると考えています。今後も現場起点で課題をとらえ、医療現場への価値提供に努めます。


医療機器メーカーの営業

アイキャッチ(MR→医療機器メーカーの営業)

MRの経験を活かせるキャリアパスの一つに、医療機器メーカーの営業職もあります。医師や医療従事者と連携しながら製品導入を支援する点でMRと共通点が多く、医療業界での知識や関係構築力がそのまま活かせる職種です。製薬と異なり、手技や使用方法に関する立ち会いや提案が求められるため、製品理解に加え、現場での対応力や臨機応変な調整力も求められます。自社製品の特長を把握し、導入からフォローまで一貫して担う営業力が必要とされます。医療機器メーカーの営業への転職を目指す場合、以下のスキルや経験をアピールすることで、実績の再現性が高いと認められるでしょう。

  • 医師・医療従事者との信頼関係構築経験
    • 継続訪問や課題ヒアリングを通じた長期的な関係性の構築
  • 高い製品理解力と提案力
    • 製品の有効性・安全性に関する専門的な説明対応
  • 複数診療科や医療機関への柔軟な営業対応
    • 診療科異動に伴うスムーズな立ち回りと成果創出
  • 現場ニーズに即した課題解決型営業の実践
    • 診療フローや患者背景を考慮した提案による処方拡大

【例文】

処方が停滞していた病院に対し、診療科・患者属性・副作用懸念などをヒアリングし、製品理解を促進する資料を独自に作成。院内勉強会を実施した上で、医師の関心に即したフォローを継続した結果、3カ月で新規処方数を前月比150%まで引き上げることに成功しました。また、担当エリアでは前年比130%の売上成長を達成しています。
医師との信頼関係構築に加え、製品理解をベースにした現場対応力を強みとしており、貴社でも迅速な立ち上がりと高い貢献ができると考えています。


転職相談を申し込む


医療・ヘルスケア系IT/SaaS企業の法人営業やCS

アイキャッチ(MR→医療ヘルスケア系~)

近年、電子カルテ、オンライン診療、業務効率化ツールなど、医療・ヘルスケア領域に特化したIT/SaaSプロダクトのニーズが高まっており、MRからこの分野の法人営業やカスタマーサクセス(CS)へのキャリアアップを目指すケースが増えています。提案営業では医療機関の経営層や事務方と商談を行い、導入支援から活用促進までを担うこともあります。現場課題に深く入り込むスタンスや、医療知識・提案力・フォロー力を活かせる職種です。医療・ヘルスケア系IT/SaaS企業の法人営業やCSへの転職を目指す場合、以下のスキルや経験をアピールすることで、実績の再現性が高いと認められるでしょう。

  • 医師・事務職との多面的なコミュニケーション経験
    • 担当者の立場に応じた提案・説明の切り分けと関係構築
  • 課題起点での提案力
    • 診療フローや業務負担に着目した提案ストーリーの設計
  • 新規導入時の現場フォロー対応
    • 販売後のフォローや利用促進の経験
  • 数値目標に対する計画的アプローチ力
    • 月間目標を逆算した訪問・打診・クロージングの設計と実行

【例文】

新薬上市に伴い、導入のハードルが高かった中核病院に対し、事務長・薬剤部・医師それぞれの関心領域を踏まえた説明資料を作成し、部門横断でのアプローチを実施。3か月で採用決定まで導き、同様の手法を他4施設に展開した結果、担当エリアでの売上は前年同月比140%を達成しました。
医師や事務方と連携しながら現場の課題を捉えた対応を行ってきた経験は貴社にも通じると考えています。現場理解と提案の一貫性を武器に、価値提供を推進できます。


その他IT/SaaS企業の法人営業やCS

アイキャッチ(MR→その他~)

IT/SaaS業界では、業務効率化・マーケティング支援・人事労務・財務など、幅広い領域で法人向けプロダクトが展開されており、MRからのキャリアチェンジ先として注目されています。SaaS営業では、顧客課題に即した提案力が求められるほか、導入後の活用支援を担うカスタマーサクセス(CS)職でも、関係構築力やフォロー対応力が活かせます。医師や医療従事者と丁寧に信頼関係を築いてきた経験は、医療・ヘルスケア以外のIT領域においても十分に応用可能です。医療・ヘルスケア以外のIT/SaaS企業の法人営業やCSへの転職を目指す場合、以下のスキルや経験をアピールすることで、実績の再現性が高いと認められるでしょう。

  • 顧客の課題を丁寧に引き出すヒアリング力
    • 初回訪問からニーズを整理し、導入検討を促進
  • 商材理解と提案内容のロジカルな整理力
    • 複雑な製品特徴を顧客目線でかみ砕いた提案資料の作成
  • 導入後を見据えたフォローアップの実行力
    • 顧客の継続活用を目的とした定期的な伴走支援
  • 社内外を巻き込む調整力
    • メーカー・本社・医療機関などの多層的な調整経験

【例文】

複数診療科を跨ぐ総合病院を担当する中で、営業活動が属人的で非効率になっていたことに課題を感じ、導入施設別に課題・打ち手・進捗を一元管理できるシートを構築。社内での共有・運用を定着させ、提案スピードが平均2.3日短縮されました。
この取り組みにより、月間訪問数・商談件数をそれぞれ120%以上に向上させ、前年比でも担当エリア売上を135%に伸長。仕組み化による生産性向上の経験は、貴社でも活かせると考えています。

☞カスタマーサクセスの仕事内容についてはこちら
カスタマーサクセスとは?仕事の特徴や必要なスキルを解説!


人材サービス企業でのCA・RA

	アイキャッチ(MR→人材サービス)

MRとしての経験は、人材サービス企業におけるキャリアアドバイザー(CA)やリクルーティングアドバイザー(RA)へのキャリアアップにおいて強みとなります。CAは求職者の希望や価値観、キャリアの背景を丁寧に把握し、最適な求人を提案する仕事です。一方RAは、企業の採用ニーズや組織課題をヒアリングし、ポジションにマッチする人材の提案から選考支援までを担います。MRとして医師や医療従事者との対話を通じ、ニーズを見極めながら提案し、信頼を築いてきた経験は、両職種に共通する「対人理解」「課題発見」「関係構築」といったスキルに直結します。医療知識に基づいた会話や、意思決定を支援する力も評価されやすい要素です。人材サービス企業でのCA・RAへの転職を目指す場合、以下のスキルや経験をアピールすることで、実績の再現性が高いと認められるでしょう。

  • 顧客(医師・病院)へのヒアリング力
    • 潜在的ニーズを捉えた製品提案の実施
  • 個別状況に応じた柔軟な提案力
    • 診療方針や施設特性に応じた打ち手の設計
  • 複数関係者との関係構築・信頼獲得力
    • 医師・薬剤部・看護部など多部署を巻き込む調整力
  • 提案結果に対するフォローアップ力
    • 継続利用・導入拡大を目指した定期訪問・情報提供

【例文】

医療現場において、製品導入後の利用促進に課題があった病院を担当した際、従来の営業スタイルでは改善が見込めないと判断し、医師だけでなく薬剤師・看護部・事務部門も巻き込んだヒアリングを重ねました。使用状況のボトルネックを明確化し、業務フローや患者対応への影響も含めた具体的な運用プランを提案。結果として3カ月以内に使用率を30%未満から80%以上へ引き上げ、担当製品の売上は前年比145%を達成しました。
相手の立場に寄り添いながら信頼を積み重ね、最適な提案とフォローに努めてきた姿勢は、求職者や企業双方と深く向き合うCA・RAの業務にも活かせると考えています。

☞RA・CAの仕事内容についてはこちら
キャリアアドバイザーの仕事はきつい?業務内容や向いている人、キャリアパスまで徹底解説!

以上がMRからよくあるキャリアパスとアピールポイントです。自分のスキルの棚卸しが難しいと感じる場合や、各職種の詳しい仕事内容や求人情報が知りたい方はこちらからご相談ください。

転職相談を申し込む

監修/武 拓矢
監修/武 拓矢
関西大学文学部総合人文学科 卒業。 大学卒業後、商社にて法人営業を経験し、大手人材紹介会社へ転職。 RA/CA業務、マネジメント、新規事業立上げを経験し、株式会社セレブリックスへ転職。 営業特化の転職エージェント「SQiL Career Agent」の事業立上げにマネージャーとして入社。

営業職のキャリア・転職でお悩みの方は、
お気軽にご相談ください

カテゴリ

人気記事ランキング