Web営業とは?業務内容や向いている人の特徴、未経験からの転職方法をご紹介!
成長しているWeb業界の営業職に興味があるものの、実態がよく分からなかったり、自分が向いているか気になっていたりする人も多いのではないでしょうか。
Web営業と聞くと「ITの知識が必要」「営業はハードルが高そう…」と不安に感じる方もいるでしょう。しかし、未経験からでも挑戦できるWeb営業の求人は少なくなく、スキルや経験がなくても転職に成功するケースもあります。
本記事では、Web営業の仕事内容や必要なスキル、向いている人の特徴、転職するメリットや注意点などについて解説します。
目次[非表示]
- 1.Web営業とは?
- 2.Web営業の種類と仕事内容
- 2.1.①Webサイト制作
- 2.2.②Webマーケティングコンサル
- 2.3.③システムやソフトウェアの開発
- 2.4.④インターネットメディアの運営代行
- 3.Web営業に向いている人の特徴
- 3.1.知的好奇心が高く、最新情報のキャッチアップができる人
- 3.2.向上心がある人
- 3.3.数字やデータの分析が強い人
- 4.Web営業に必要なスキルや知識
- 4.1.コミュニケーションスキル
- 4.2.ロジカルシンキング
- 4.3.データ分析スキル
- 4.4.プロジェクトマネジメントスキル
- 4.5.Webに関する知識
- 4.6.SEOに関する知識
- 5.Web営業の年収事情
- 6.Web営業に転職するメリット
- 6.1.無形商材の営業スキルが身につく
- 6.2.マーケティングスキルが身につく
- 7.Web営業に転職する際注意すべきポイント
- 7.1.営業が未経験の場合
- 7.2.営業経験がある場合
- 7.3.Web営業に転職するなら転職エージェントがおすすめ
- 8.まとめ
Web営業とは?
Web営業とは、Web業界での営業職を指します。Web業界とは、インターネットを活用したサービスやコンテンツを提供する企業が属する業界のことです。身近な業務事例としては、Webサイトの制作、アプリの開発、ECサイトの運営、デジタル広告の運用などが挙げられます。
インターネットが欠かせない存在となった現在において、Web業界は私たちの生活に必要な存在であるとともに、成長が著しく、また常に変化を続ける業界です。
そのようなWeb業界で働くWeb営業にもさまざまな役割や責任があります。Web営業は基本的には無形商材を扱う場合が多く、ソフトウェアの開発や動画制作の依頼を受注します。また、Web営業というとオンラインでのみ営業を行うと考える人もいますが、実際は対面で行う場合も多くあります。
Web営業の種類と仕事内容
Web営業は、インターネットを活用しながら商品やサービスを販売・提案しますが、その種類や仕事内容は企業や業界によって異なります。
それでは、代表的な4つのWeb営業の種類と仕事内容を見ていきましょう。
①Webサイト制作
Webサイト制作の営業は、企業や個人事業主に向けてWebサイトの制作を提案する仕事です。制作するWebサイトとしては、採用や自社のホームページ、ランディングページなど多岐に渡ります。
クライアントの課題や目的をヒアリングし、集客力の高いサイトや企業のブランディングに貢献するサイトを企画・提案するのが主な役割です。ヒアリングや提案のみならず、制作チームと連携した納期管理や納品後のフォローも大切な仕事です。
②Webマーケティングコンサル
Webマーケティングコンサルの営業は、クライアントの売上向上や集客支援を目的に、広告運用やSEOの施策を提案する仕事です。
Webマーケティングは集客に不可欠ですが、どの企業にも専門的な知見があるわけではありません。
Webマーケティングコンサルの担当者は自身や専門のコンサルタントの力を借りながら、クライアントの課題をヒアリング・解決します。また、Web広告やSEO、コンテンツマーケティングなどのソリューションを提供することも大切な役割です。
③システムやソフトウェアの開発
Web営業として、システムやソフトウェアの開発を行う場合もあります。デジタル化を推し進める企業は多くありますが、自社ではなく他社に開発を委託する場合も少なくありません。
Web営業としては、クライアントとコミュニケーションをしっかりと取りながら、目的を果たせるシステムやソフトウェアを開発します。もちろん、開発に当たってはエンジニアやプログラマーとの連携も必要ですが、そのためにもWeb営業自身のITスキルも大切です。
④インターネットメディアの運営代行
昨今では多くの企業がブログやSNS、オウンドメディアなどを活用しています。
高まる需要に応えるべく、Web営業としても、これらのインターネットメディアの運営代行を行う場合もあります。
メディアを適切に運営するためには、クライアントの理念や強みなどの理解が不可欠です。そのため、分析力やコミュニケーション力、SEOの知識などが求められます。
Web営業に向いている人の特徴
Web営業は、他の営業職と異なり、デジタルツールやデータを活用する機会が多いのが特徴です。オンライン広告の運用やアクセス解析、SNSを活用したマーケティング支援など、多岐にわたる業務が求められるため、求められるスキルや資質も他の業界とは一線を画しています。
そんなWeb営業に向いている人の特徴について見ていきましょう。
知的好奇心が高く、最新情報のキャッチアップができる人
Web業界は技術の進化が早く、最新のトレンドをキャッチアップすることが求められます。検索エンジンのアルゴリズム変更、SNSの仕様変更、新たなツールの登場など、業界の変化は常に続いています。
そのため、知的好奇心が高く、新しい情報を自ら積極的に学ぶ姿勢が大切です。いつまでも古い知識のままだと、クライアントに最新の提案ができず、信頼を失いかねません。
知的好奇心の高い人は、自然と学び続けることができるため、Web営業の環境でも強みを発揮できるでしょう。
向上心がある人
Web営業は「自分の成長がそのまま成果に反映される」仕事です。Web営業に限りませんが、営業職では営業成績が目標達成率や契約件数といった数字で明確に表されます。成績が良ければインセンティブが支給される企業も多く、成果に応じてキャリアアップのチャンスが広がります。
「もっと契約を増やしたい」「新しい手法を試してみたい」という前向きな姿勢があれば、自然とスキルアップにつながり、成功もつかみやすいでしょう。
数字やデータの分析が強い人
Web営業では「データ分析力」が特に求められます。なぜなら、Web広告の効果測定やWebサイトのアクセス解析など、あらゆる業務にデータが関わってくるからです。具体的には、広告のクリック率(CTR)、コンバージョン率(CVR)、滞在時間、直帰率などの指標を見ながら、施策の改善を行います。
数字が苦手な人は、データを見ても原因が分からず、次の行動に移れないことが少なくありません。
一方、数字を論理的に解釈できる人は、改善すべきポイントを特定できるため、すぐに対策を講じられます。ExcelやGoogleスプレッドシートを使った分析が得意な人や、ロジカルに物事を考えられる人は、Web営業に向いているといえるでしょう。
Web営業に必要なスキルや知識
Web営業では単なる営業力だけでなく、デジタル領域を含む多様なスキルや知識が求められます。
Web営業に必要なスキルや知識を見ていきましょう。
コミュニケーションスキル
Web営業において、基礎的でありながらもっとも重要ともいえるスキルが「コミュニケーションスキル」です。Web営業活動では、形のない商品を提案するため、「わかりやすい表現力」や「相手の意図を汲み取る力」が求められます。
中にはメールやチャットツール、ビデオ会議といった非対面のやり取りも行いますが、その場合は一層のコミュニケーションスキルが大切です。オンライン商談では表情や仕草が伝わりにくいため、言葉選びや話の進め方に工夫が必要です。相手の反応を見逃さない観察力も大切な要素と言えるでしょう。
また、クライアントだけでなく、社内の関係者ともスムーズに情報共有を行う必要があります。あらゆる関係者と双方向の意思疎通能力を図るコミュニケーションスキルはWeb営業の必須スキルと言えるでしょう。
ロジカルシンキング
「ロジカルシンキング(論理的思考)」は、Web営業において営業戦略を立案したり、顧客の課題を解決したりする際に必要なスキルです。
Web広告やマーケティングの効果を最大化するには、データや事実をもとに根拠のある提案を行う必要があります。例えば、クライアントから「売上が伸び悩んでいる」という相談を受けた際、漠然とした課題を「なぜ売上が伸びないのか?」と分解し、問題の本質を特定する能力が求められます。
論理的な思考をもとに、クライアントに納得してもらえる提案を行うことが、信頼関係の構築にもつながるでしょう。
データ分析スキル
Web営業では、データをもとにした営業活動が主流です。アクセス解析や広告効果の測定を行い、その結果をクライアントに報告する必要があるため、「データ分析スキル」は欠かせません。
Googleアナリティクスやスプレッドシートなどを活用し、数値データを視覚化したり、グラフを用いて分かりやすく伝えるスキルが求められます。
特に、営業施策が「効果的だったかどうか」を証明するためには、データをもとに具体的な成果を示す必要があります。その際、データの中から本当に重要なポイントを抽出する「クリティカルシンキング(重要な情報を見極める思考力)」も重要です。
データを活用した提案ができれば、クライアントの信頼を得られるだけでなく、次の提案につながる可能性も高まるでしょう。
プロジェクトマネジメントスキル
Web営業は、単独で完結する業務ではなく、クライアントの担当者や社内のデザイナー、広告運用担当者など、複数の関係者と協力しながらプロジェクトを進める必要があります。そのため、進行管理やリソースの最適化を行う「プロジェクトマネジメントスキル」が求められます。
特に、納期がある案件では、スケジュール管理を徹底し、適切なタイミングで進捗を報告することが重要です。プロジェクトの進行が遅れると、最終的な営業成績に影響が出るため、トラブルが発生した場合の迅速な対応力も必要とされます。
プロジェクト全体の状況を把握し、チームをリードする力があれば、より高い評価を得られるでしょう。
Webに関する知識
Web営業には、インターネットやWebマーケティングに関する基礎知識が欠かせません。具体的には、Webサイトの仕組みや広告の種類(リスティング広告、ディスプレイ広告など)などを理解しておく必要があります。
クライアントは、必ずしもWebの専門知識を持っているわけではないため、難しい用語を分かりやすく説明する力も求められます。
Webに関する知識をベースとしつつ、ITリテラシーが低いクライアントにも理解してもらえるような伝える力が、営業の成果にも影響するでしょう。
SEOに関する知識
SEO(検索エンジン最適化)に関する知識は、Web営業にとって重要な武器となります。なぜなら、SEOの理解があると、クライアントのWebサイトの流入数や認知度の向上につながる提案が可能になるからです。
SEOは、Googleなどの検索エンジンの仕組みに沿った形でWebサイトを最適化し、検索結果の上位に表示されるようにする施策です。クライアントから「どうすればWebサイトのアクセス数が増えますか?」と質問された際に、SEOの観点から具体的なアドバイスができれば、営業担当者としての信頼感が高まります。
SEOの知識を身につければ、単なる「広告の提案」だけでなく、クライアントのWebサイトの改善提案までできるようになり、より幅広い価値を提供できる営業担当者になれるでしょう。
Web営業の年収事情
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、Web営業を含む情報通信業に従事する一般労働者の平均月収は約38万円ですので、年収にすると456万円ほどです。また、マイナビエージェントによると、Web営業を含むIT系営業の平均年収は472万円です。(参照:マイナビAGENT)
そのため、Web営業の平均年収はおおよそ400万円台と推測されます。
ただし、実際の年収水準は企業規模や個人の経験、スキルによって大きく変動する可能性があるため、これらの数値はあくまで参考値としたほうがよいでしょう。
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Web営業に転職するメリット
Web営業は、これからの時代に求められる営業のひとつです。そんなWeb営業に転職すると、さまざまなメリットが得られます。
特に、無形商材の営業スキルとマーケティングスキルが身につく点は、将来のキャリアに大きなプラスとなります。
それぞれ見ていきましょう。
無形商材の営業スキルが身につく
Web営業の特徴のひとつに「無形商材」を扱う点が挙げられます。商品が形として存在する有形商材とは異なり、Webサービスや広告枠、サブスクリプション型のソフトウェアなど、目に見えないものを提案するのが無形商材の営業です。
無形商材の営業は、形がない分、顧客の課題を深く理解し、その解決策を「提案する力」が求められます。「目に見えないものを売る」というスキルは、あらゆる業界でも応用が効くため、転職市場でも高く評価されるスキルです。
また、無形商材の営業は顧客のビジネスに直接的な影響を与えるため、クライアントの「本音の課題」に寄り添い、深いヒアリング力が身につきます。これにより、顧客が本当に求めているニーズを把握し、それを的確に提案できる営業担当者へと成長できます。
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マーケティングスキルが身につく
Web営業に転職するもうひとつの大きなメリットが「マーケティングスキルが身につく」点です。Web営業では、オンライン広告やSNS、SEOなど、デジタルマーケティングの知識が必要となる場面が多くあります。そのため、営業活動を通してマーケティングの基本を学べる環境が整っています。
たとえば、クライアントに「新商品を広めたい」と相談を受けた場合、Web広告を使った集客方法の提案が必要です。これには、Google広告やSNS広告の活用、コンテンツマーケティングの提案などが含まれますが、こうした提案を行う中で、自然とマーケティング手法が身についていきます。
マーケティングスキルは、他業種でも応用が可能です。営業職からマーケティング職へのキャリアチェンジもしやすくなるでしょう。
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Web営業に転職する際注意すべきポイント
Web業界へは未経験でも入社は不可能ではありませんが、難易度は決して低くありません。事前にポイントを押さえておけば、未経験者でも十分に挑戦できるチャンスがあります。
営業未経験者と営業経験者、それぞれが注意すべき点と、転職をスムーズに進めるためのコツを解説します。
営業が未経験の場合
営業未経験の場合、Web業界での職務経験があると転職の難易度を下げられます。たとえば、Web広告の運用サポート、デジタルマーケティングのアシスタント、Webディレクターの補佐など、営業以外のポジションでも「Webの知識」を持っていることが強みになります。
もしも営業もWeb業界も未経験の場合には、Webに関する資格を取得しておくと、知識やスキルの証明になるでしょう。
営業経験がある場合
営業経験がある場合、過去の営業経験をどのようにWeb営業で活かせるのかを論理的に示す必要があります。特にWeb業界と近しい領域の経験があれば、親和性が高く、アピールにもつながります。
「前年対比120%の売り上げを達成した」といった定量的な成果を示しつつ、なぜ前職からWeb営業に転職したいのかを示しましょう。
Web営業に転職するなら転職エージェントがおすすめ
Web営業で働きたいといっても、必ずしも働けるわけではありません。効率的に転職活動を進めるには、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントを利用すると、自分に合った求人を紹介してもらえたり、職務経歴書などの添削をサポートしてもらえたり、非公開求人を公開してもらえたりします。
転職活動を効率的に進めるためにも、転職エージェントの利用を検討しても良いでしょう。
まとめ
Web営業は、Web広告やデジタルマーケティングを活用してクライアントの課題を解決する営業職です。無形商材を扱うため、提案力やヒアリング力が求められ、Web会議ツールやメールを使った「オンライン営業」もあるものの、対面で営業を行う機会も多々あります。
未経験者にとってはやや難易度が高い職種ですが、「Web業界の経験を積む」「近しい領域の経験をアピールする」「転職エージェントを活用する」といった方法で内定の可能性を高められます。特に、広告運用やSEOの基礎を独学で学ぶなど、努力の姿勢を見せると選考で評価されやすくなります。
Web営業は、デジタル時代において成長が期待される職種です。将来のキャリアアップにもつながる職種であるため、興味のある人は早めに行動しましょう。
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