ルート営業がきついと言われる9つの理由|向いていない人・業界ごとの違いも解説

ルート営業がきついと言われる9つの理由|向いていない人・業界ごとの違いも解説

「ルート営業なら新規開拓が少なく、営業のなかでは楽そう」
「でも実際に働いてみると、配送や集金ばかりで成長している実感がない」

このように、ルート営業に対して入社前のイメージと実際の働き方にギャップを感じている方もいるでしょう。

ルート営業は、既存顧客との関係を築ける一方で、担当顧客との付き合いが長い仕事です。安定しているように思えますが、実際には売上目標や配送・納品、長時間の移動、休日対応などに負担を感じることもあります。

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この記事では、営業職として10年以上の経験を持ち、2,000名を超える営業パーソンのキャリア相談や採用面接に携わってきた、SQiL Career Agent初代事業責任者の梅田翔五の知見を交え、営業職の志望動機の書き方を解説します。

SQiL Career Agentに寄せられた実際の転職理由も紹介しているので、今後の働き方を考える参考にしてください。

監修/梅田 翔五
監修/梅田 翔五
『営業の転職』著者。大手製薬メーカーで営業としてキャリアをスタート。大手人材紹介会社でのCAマネージャー、SaaSスタートアップでのセールスマネージャーを経て、株式会社セレブリックスへ入社。SQiL Career Agent 初代事業責任者。

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ルート営業とは?仕事内容と新規営業との違い

ルート営業とは、すでに取引のある顧客を定期的に訪問し、商品の追加提案や受発注、アフターフォローを行う営業職です。決まった顧客を順番に回る(ルートを巡る)ことが名称の由来です。きつさの理由を見る前に、仕事内容と新規営業との違いを押さえておきましょう。

ルート営業と新規営業の違い

項目

ルート営業

新規営業

主な顧客

すでに取引のある企業・店舗

取引のない企業・個人

主な業務

定期訪問、追加提案、受発注・納品、アフターフォロー

リスト作成、テレアポ・飛び込み、商談、契約

目標の立て方

担当顧客の売上維持・拡大
(前年比など)

新規契約数・受注金額

求められる力

関係構築力、課題に気づく力、正確な事務処理

行動量、断られても続ける粘り強さ、クロージング力

新規営業のように「断られ続ける」負担は少ない一方で、同じ顧客と長く付き合い続けることや、既存取引を落とさずに数字を伸ばすことに、ルート営業ならではのきつさがあります。

ルート営業の1日の流れ

ルート営業の1日は、訪問と社内での事務作業の組み合わせで進みます。ここでは、法人向けルート営業の一般的な1日の例を紹介します。

時間

業務

ポイント

8:30

出社、メール・受発注の確認

前日の問い合わせや急ぎの発注に対応し、訪問の優先順位を決める

9:30

担当顧客を訪問
(午前2〜3件)

在庫や売れ行きの確認、新商品の案内、困りごとのヒアリングを行う

13:00

担当顧客を訪問
(午後3〜4件)

納品やトラブル対応、見積もりの提示を行う

17:00

帰社、見積書・報告書の作成

訪問内容を記録し、翌日の訪問準備を進める

なお、訪問件数や配送・集金の有無は、会社や商材によって大きく異なります。同じ「ルート営業」でも、1日の大半が運転と納品で終わる職場もあれば、提案や打ち合わせが中心の職場もあります。

ルート営業がきついと言われる9つの理由

ルート営業は「新規開拓が少ないから楽」と思われることがありますが、既存顧客を担当するからこその負担もあります。

​​実際にSQiL Career Agentへご相談いただくルート営業経験者の方からも、「配送や雑用が中心で、スキルが身についている感じがしない」「頑張ってもなかなか給与が上がらない」「ノルマはないものの、長時間労働や休日対応で拘束される」といった悩みを聞きます。

こうした仕事内容や働き方への悩みに加えて、以下のような点に負担を感じる方もいます。

  • 苦手な顧客とも長く付き合わなければならない
  • 既存顧客中心でも売上目標を追い続けるのがきつい
  • ルート営業なのに新規開拓まで求められることがある
  • 営業だけでなく配送・納品までこなすのが大変
  • 移動や事務作業で帰りが遅くなる
  • 休日でも顧客対応が発生して休んだ気がしない
  • 毎日同じ顧客を回る仕事に飽きてしまう

ここでは、実際の相談者の声も交えながらそれぞれ詳しく解説します。

苦手な顧客とも長く付き合わなければならない

Cさん(化粧品ルート営業)

「同じ顧客と長く深い人間関係を維持するプレッシャーや、逃げ場のない人間関係のストレスを感じる」

ルート営業は同じ顧客を継続して担当するため、相手との相性がよくない場合でも、簡単に関係を切ることはできません。

ルート営業と新規営業では、顧客との距離感の縮まり方に以下のような明確な違いがあり、これが人によってはストレスの原因になることがあります。

ルート営業

新規営業

同じ顧客を定期的に訪問するため、関係性が近くなりやすい(逃げ場がなくなりがち)

商談ごとに接する顧客が変わるため、顧客と一定の距離感を保ちやすい

顧客と長く付き合えることはルート営業の魅力でもありますが、相手との相性によっては、継続的な関係そのものが負担になることがあります。

既存顧客中心でも売上目標を追い続けるのがきつい

ルート営業は既存顧客への対応が中心でも、売上目標を追う必要があります。既存の取引を維持するだけでなく、追加受注や新商品の提案などによって売上を伸ばすことを求められます。

ルート営業の日々の業務

  • 既存商品の取引量を増やす
  • 新商品や別の商品を提案する
  • 取引が減っている顧客の売上を回復させる
  • 競合他社への切り替えを防ぐ

新規開拓とは営業方法が異なるものの、既存顧客との関係を維持しながら継続的に成果を求められることに負担を感じる人もいます。

一方で、顧客のニーズを捉えて追加提案につなげる経験は、営業としての提案力を高める機会にもなります。売上目標だけを見るのではなく、どのような提案経験を積める環境なのかにも目を向けてみましょう。

ルート営業なのに新規開拓まで求められることがある

「ルート営業=既存顧客だけを担当する」と考えて入社すると、実際の仕事内容とのギャップを感じる可能性があります。

企業によっては、既存顧客への定期訪問を中心としながら、新規開拓も担当することがあります。

ルート営業+αの仕事内容

負担を感じること

既存顧客への営業+新規開拓の場合

既存顧客をフォローしながら、新しい顧客も探す必要がある

既存顧客への営業+休眠顧客へのアプローチ

取引が途絶えた顧客に再び連絡し、商談につなげる必要がある

既存顧客への営業+担当エリア内での新規獲得

定期訪問の合間に、新たな取引先を開拓する必要がある

特に、「既存顧客との関係構築に集中できる」と考えてルート営業を選んだ人は、新規開拓まで求められると入社前とのギャップを感じる可能性があります。

一方、既存顧客への深耕営業と新規開拓の両方を経験できれば、営業として活躍できる幅を広げることにもつながります。仕事内容を事前に確認し、自分が身につけたい営業スキルと合う環境を選ぶことが大切です。

営業だけでなく配送・納品までこなすのが大変

Aさん(包装資材商社・2年目)⁠

「実態は商材の配送や備品納品などの業務比率が高く、誰でもできる配送業務が中心で『自分ならではの価値』を発揮しづらい」

「業務の7割が配送・集金で、提案営業ができるのは係長クラス以上、最短9年、年功序列」

ルート営業では、顧客への提案だけでなく、商品の配送や納品、集金などを営業担当者が兼務する会社もあります。

実際に包装資材商社で働くAさんの場合、業務の内訳は以下のような状況でした。

Aさんの業務イメージ

配送・集金:約70%

営業活動など:約30%

さらにAさんの職場では、提案営業を担当できるのは係長クラス以上で、最短でも9年程度かかりました。

配送や納品そのものが問題なのではなく、営業として入社しても提案する機会が少なければ、身につけたい営業スキルとのギャップを感じることがあります。顧客への提案力を伸ばしたい人は、配送・納品と営業活動の割合だけでなく、若手のうちから提案を任せてもらえる環境かどうかも注目してみましょう。

移動や事務作業で帰りが遅くなる

Cさん(化粧品ルート営業)

「移動時間が極めて長く、イベント時は帰宅が深夜12時を過ぎることもある。見なし残業制で、実際には月50時間以上のサービス残業が発生している」

ルート営業は、顧客訪問だけで1日の仕事が終わるとは限りません。外回りを終えた後に、見積書の作成や発注、社内報告などの事務作業が残ることがあります。

【ルート営業の1日の流れ】

時間帯

仕事内容

8:30〜9:00

出社・メール確認・訪問準備

9:00〜12:00

移動→顧客訪問→移動→顧客訪問

12:00〜13:00

昼休憩

13:00〜17:00

移動→顧客訪問・商談→納品→次の訪問先へ移動

17:00〜

帰社→見積書作成→発注→日報・社内報告

事務作業終了後

退勤

実際には、同じルート営業でも担当エリアや訪問件数、事務作業を外出先で進められるかによって働き方は変わります。移動や事務作業を効率化できる環境であれば、顧客への提案や商談準備にも時間を使いやすくなるでしょう。

休日でも顧客対応が発生して休んだ気がしない

Bさん⁠(ルート営業経験者)

「土日・突発的な休日対応が常態化しており、スキルや経験が積み重なっても構造上改善されない」

担当顧客との関係が深いルート営業では、会社や商材によって休日にも問い合わせや急な依頼への対応が必要になることがあります。

休日対応は、個人の仕事の進め方だけでは改善しにくい部分です。担当者が休みのときにほかの社員が対応できる仕組みが整っていれば、顧客との関係を維持しながらメリハリをつけて働きやすくなります。

毎日同じ顧客を回る仕事に飽きてしまう

ルート営業では、担当顧客や訪問先がある程度決まっているため、仕事が単調になり飽きてしまう人もいます。

特に、定期訪問をして注文を確認し、商品を納品するだけのルーティン業務が中心になっていると、自ら新しい提案をしたり、商談をまとめたりする機会が少ないため、物足りなさを感じるでしょう。

同じ定期訪問でも、「決まった顧客を回れるから安心」と安定した働き方に魅力を感じる人もいれば、「毎回同じ顧客ばかりで退屈」と感じる人もおり、受け取り方は人それぞれです。

もし仕事に変化や手応えを求めるのであれば、既存のルートを回るだけでなく、新商品の提案活動や、新規顧客の開拓にも携われる環境を選ぶことで、ルート営業としてのスキルの幅を広げられます。

成果を出しても給料に反映されにくい

ルート営業の売上は、前任者から引き継いだ取引や、顧客側の業績・市況に大きく左右されます。そのため「どこまでが自分の成果か」を切り分けにくく、固定給中心でインセンティブの比率が低い給与体系の会社が多い傾向があります。

担当顧客の業績が伸びれば数字は上がり、落ち込めば努力しても数字は下がる。自分の働きと評価が連動している実感を持ちにくいことが、モチベーションの低下につながります。

一方で、追加受注額や新商品の採用件数など、個人の働きを測る指標を評価に組み込んでいる企業もあります。選考時には「評価指標は何か」「インセンティブの有無と支給実績」「昇給・昇格の基準」を確認しておくと、入社後のギャップを避けやすくなります。

営業スキルが身に付いている実感が持てず、将来が不安になる

既存顧客との関係を前提に受注が決まるため、ゼロから関係をつくる新規開拓や、複数の決裁者を巻き込む提案の経験を積みにくい傾向があります。「この経験は他の会社で通用するのか」と不安を感じ、きついと感じる人は少なくありません。

ただし、顧客が言語化できていない課題を引き出す力や、継続取引を伸ばす深耕営業の経験は、法人営業やカスタマーサクセスなどで評価されるスキルです。担当社数、取引継続率、追加受注額などを数字で整理しておくと、転職時に経験の価値を伝えやすくなります。

ルート営業は働く環境によってきつさもやりがいも変わる

ルート営業の働きやすさややりがいは、会社の評価制度や仕事内容、職場環境などによって変わります。

「ルート営業がきつい」と感じている場合は、営業そのものではなく、今の職場の働き方に負担の原因がないかを振り返ってみてください。

項目

きついと感じるケース

やりがいを感じるケース

仕事内容

配送・納品・集金などが中心で、提案する機会が少ない

顧客の課題を聞き、商品やサービスを提案する機会がある

評価制度

年齢や勤続年数が重視され、成果が評価に反映されにくい

成果だけでなく、取り組みやプロセスも評価される

顧客との関わり

急な依頼や休日対応が多い

定期的な訪問を通じて顧客との関係を深められる

職場環境

上司や同僚に相談しにくく、一人で対応する場面が多い

困ったときに上司や同僚へ相談・連携できる

キャリア

担当業務や役割が長期間変わらない

経験に応じて提案の幅や担当する仕事を広げられる

実際にSQiL Career Agentへ相談された方からも、仕事内容や評価制度を理由に転職を考える声が寄せられています。

たとえば、有形商材を扱う企業でルート営業として働くAさんは、現職について「インセンティブや評価による昇給が少なく、頑張りが給与に反映される環境に身を置きたい」と話していました。Aさんのように、せっかく一生懸命に働いていても、会社の仕組みに不満を抱えてしまうルート営業の方は少なくありません。

そのため、「ルート営業という仕事そのものが自分に合わないのか」とすぐに決めつける必要はありません。

まずは自分が「仕事内容」「評価制度」「働き方」のどこにしんどさを感じているのかを一度整理してみましょう。不満の原因がわかれば、これまでの営業経験をしっかり活かしながら、自分が納得して働ける会社を見つけられるはずです。

ルート営業のきつさは業界・商材によっても変わる

「営業で一番しんどい業種はどこか」は一概には言えません。同じルート営業でも、扱う商材と顧客によって、負担を感じやすいポイントが大きく異なるためです。代表的な業界ごとの特徴を整理しました。

業界

主な顧客

きついと感じやすいポイント

食品・飲料・日用品メーカー

スーパー・ドラッグストアなどの小売店

商品補充や売場づくりなど店頭作業が多く、早朝や土日の対応が発生しやすい

卸・専門商社(資材・部品など)

メーカー・工場・工務店

配送・納品・集金を兼務することがあり、移動と体力面の負担が大きい

住宅設備・建材

工務店・設計事務所

現場への立ち会いや施工トラブルの対応で、休日や夜間に連絡が入りやすい

医療機器

病院・クリニック

手術への立ち会いや機器トラブルへの緊急対応があり、勤務時間が不規則になりやすい

IT・SaaS

導入済みの法人顧客

移動や配送の負担は少ない一方、継続率やアップセルなどの数値で評価される

体力的な負担を避けたい人は配送の有無を、プライベートの時間を確保したい人は休日・夜間対応の頻度を、といったように、自分が何を「きつい」と感じるのかを先に整理しておくと、業界選びで失敗しにくくなります。

とはいえ、求人票だけでは配送の比率や休日対応の実態までは分かりません。SQiL Career Agentでは、営業職に特化したアドバイザーが、企業ごとの営業スタイルや評価制度の実態を踏まえて求人をご紹介しています。「ルート営業の経験を活かして、負担の少ない環境に移りたい」といったご相談からお受けしています。相談はこちら

ルート営業に向いている人

ルート営業は、既存顧客との関係を長く築きながら、相手の状況に合わせて提案していく仕事です。そのため、新しい顧客を次々と開拓するより、一人ひとりの顧客とじっくり向き合いたい人は、ルート営業に向いています。

ルート営業に向いている人の特徴は、以下のとおりです。

ルート営業に向いている人の特徴

✓ 人と長く関係を築ける
 →定期訪問を重ねて顧客との信頼関係を深められる

✓ 相手の小さな変化に気づける
 →会話から新しいニーズや困りごとを見つけられる

✓ 物事をコツコツ継続できる
 →定期的なフォローを続けて次の提案につなげられる

✓ 相手に合わせた対応ができる
 →顧客ごとの要望や状況に応じて対応を変えられる

✓ 長期的に顧客と関わりたい
 →商品・サービスの導入後も継続して支援できる

とくに、顧客と長期的な信頼関係を築くことにやりがいを感じる人は、ルート営業と相性がよいでしょう。

SQiL Career Agentへ相談されたDさんは、新規営業を経験したうえで、次のような思いで、既存顧客と長く関係を築くルート営業を第一希望としていました。

Dさん

「新規営業では断られることが多く、商材の価値をうまく伝えられなかった経験から、ルート営業を第一希望にしている。既存顧客と長期的な関係を築く仕事の方が自分に合っている」

Dさんのように、これまでの営業経験を振り返ることで、自分が力を発揮しやすい営業スタイルが見えてくることがあります。新規顧客へのアプローチよりも、既存顧客との関係を深めながら提案することに強みを発揮できる人もいるでしょう。

SQiL Career Agentが提供する「Sales PRO-FIT™」では、営業スキルや志向性を124種類に細分化し、自分の強みや他社でも活かせるスキルを可視化できます。転職理由や転職軸がまだ明確になっていない方も、Sales PRO-FIT™を活用して、これまでの営業経験を振り返るところから始めてみてください。

以下の記事では、ルート営業をはじめ、営業職に向いている人の特徴をわかりやすく解説しています。こちらもあわせて参考にしてください。

関連記事:「営業職はやめとけ」といわれる理由は?向いている人・向いていない人の特徴

ルート営業に向いていない人・負担を感じやすい人の特徴

決まったルートを回り、同じ顧客を何度も訪問するルート営業では、どうしても毎日の業務がパターン化しやすく、顧客の予定に振り回される場面も多くなりがちです。

そのため、仕事に変化を求める人や、自分のペースで仕事を進めたい人などは、環境によって負担を感じるかもしれません。

しかし、同じルート営業であっても、会社によって営業スタイルは大きく異なります。たとえば、配送・納品が中心の会社もあれば、既存の顧客へ新商品や追加の提案ができる会社もあります。

後者のような環境であれば、同じ顧客を担当しながらも新しい挑戦が可能です。また、長く関わるなかで深い信頼関係を築き、顧客から直接相談をもらえるようになるやりがいも生まれます。

営業として成長したい、今の環境に負担を感じているという人は、安易に「自分に向いていない」と決める必要はありません。まずは今の仕事内容が、自分の希望する働き方と合っているかを振り返ってみることが大切です。

ルート営業ならではの魅力

ルート営業には、既存顧客との関係を深めながら提案できるといった、新規営業とは異なる魅力があります。

「新規開拓よりも顧客との関係構築を大切にしたい」「一社一社と長く付き合いたい」という方にとって、強みを発揮しやすい営業スタイルです。

ルート営業に就く魅力としては、主に次の5つが挙げられます。

  • 飛び込み営業やテレアポが少ない
  • 顧客と長期的な信頼関係を築ける
  • 顧客の変化や成果を継続的に支援できる
  • スケジュールの見通しを立てやすい
  • 営業未経験から挑戦できる求人もある

ルート営業の仕事内容や必要なスキルなど、基本からわかりやすく理解したい方は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:ルート営業とは?仕事や必要なスキルを解説!

飛び込み営業やテレアポが少ない

ルート営業は既存顧客への訪問や提案が中心となるため、飛び込み営業やテレアポなどの新規開拓が少ない傾向があります。

すでに取引のある顧客と商談するため、新規顧客との接点を一から作ることよりも、現在の取引を継続したり、新たなニーズを見つけて追加提案したりすることに集中できます。

新規開拓よりも、目の前の顧客と関係を深めながら提案することが得意な方は、ルート営業で強みを発揮できるでしょう。

顧客と長期的な信頼関係を築ける

同じ顧客を継続して担当し、時間をかけて深い信頼関係を築いていけることは、ルート営業の大きな魅力です。

何度も訪問を重ねるなかで、目の前の業務だけでなく、顧客が本当に困っていることや将来の計画などの本音を共有してもらえる関係になれるのは、長期的な関わりがあってこそです。

そうして築いた関係性をもとに、相手の状況に本当に必要な提案を行うことで、単に商品を売るだけではなく、顧客のビジネスに深く並走する営業経験を積むことができます。

ルート営業は「売って終わり」ではなく、顧客に寄り添いながら「なくてはならないパートナー」として頼られる営業を目指したい方にとって、大きなやりがいを感じられる仕事です。

顧客の変化や成果を継続的に支援できる

一度商品やサービスを提供して終わりではなく、導入した後の顧客の変化を自分の目で確かめ、その先の成長まで長く見届けられるのはルート営業ならではの魅力です。

実際に商品が現場でどのように使われ、どんな成果につながっているのかを定期的に確認できるため、売ったら終わりの営業にはない密接な関わりが生まれます。

もし新たな壁にぶつかっていれば、その時の状況に合わせた次の打ち手を一緒に考えるなど、顧客のビジネスの変遷に寄り添った長いサポートが可能です。

自分の提案が顧客の現場に浸透し、会社が少しずつ変わっていくプロセスを見続けられることは、関係性が途切れないルート営業だからこそ経験できる仕事のやりがいと言えます。

スケジュールの見通しを立てやすい

担当する顧客や訪問頻度がある程度決まっている会社では、営業スケジュールの見通しを立てやすいことも大きな特徴です。

たとえば、「A社は毎週月曜日」「B社は月2回」といった定期訪問の予定をベースに先々のカレンダーを組めるため、提案書類の作成や事務作業に必要な時間を事前にしっかりと確保できます。

訪問ルートや時間配分を自分の裁量で細かく調整できる環境であれば、移動時間を無駄なく短縮するなど、効率よく仕事を進めるための工夫もしやすいでしょう。

営業未経験から挑戦できる求人もある

ルート営業は、これまでの営業経験を問わず、未経験から応募できる求人が多いことも特徴の一つです。

新規開拓のように初対面の相手に売り込む必要がなく、すでに関係性のある既存顧客への訪問やフォローから始められるため、営業の基本となるヒアリングや提案のスキルを基礎からじっくりと身につけることができます。

そのため、接客や販売などの異業種で培った「相手の要望を聞く」「ニーズに合わせた商品を勧める」といったコミュニケーション経験も、そのまま実務に活かすことができます。

ただし、営業未経験から転職する場合は、求人票の「未経験歓迎」という言葉だけで安心せず、入社後の研修や先輩の同行期間、独り立ちまでのサポート体制が整っているかまで確認しましょう。教育環境をしっかりと見極めることで、焦らず着実に営業スキルを磨いていくことができます。

営業未経験から挑戦できる営業職について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:営業職は転職しやすい?未経験からでも挑戦できる営業職の魅力と転職の方法を徹底解説!

ルート営業への転職で失敗しないための求人の見極め方

同じルート営業でも、会社によって仕事内容や評価制度、働き方は異なります。求人を選ぶ際は「ルート営業」という職種名だけではなく、実際にどのような仕事を担当し、どのような経験を積めるのかまで確認することが大切です。

求人票では、次のポイントをチェックしてみましょう。

チェック項目

求人票で見るポイント

仕事内容

商品の配送・納品・集金・在庫管理などが業務に含まれているか

営業スタイル

定期訪問だけでなく課題ヒアリング・追加提案・新商品提案などがあるか

新規開拓 

既存顧客中心・新規開拓あり・テレアポ・飛び込みなどの記載があるか

評価・給与

インセンティブ・賞与・昇給・評価制度などが明記されているか

働き方 

月平均残業時間・固定残業時間・年間休日・休日出勤の有無などの記載があるか

キャリア

昇進例・キャリアパス・研修・教育制度などが記載されているか

ルート営業には、顧客への提案を中心とする求人もあれば、商品の配送や納品を兼務する求人もあります。営業として提案力を伸ばしたい場合は、「何を売るのか」だけでなく「普段どのような仕事をするのか」まで確認しましょう。

また、日々の頑張りを正当な評価や収入につなげるために、昇給・賞与・インセンティブなどの仕組みも必ず確認しておきたいポイントです。

提示されている給与額だけを見るのではなく、「どのような成果や行動が評価される会社なのか」まで把握できると、自分の希望する働き方や目指すキャリアとの相性を正確に判断しやすくなります。

求人票だけではわからない情報があれば、転職エージェントに確認する方法も一つです。実際の残業時間や詳しい社風など、自分一人では調べにくい内部事情まで教えてもらえるため、より納得感のある企業選びを進められるでしょう。

営業職ならではの企業研究の方法を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:受かるための企業研究 -営業職には営業職の企業研究がある-

ルート営業がきついと感じたときは?

ルート営業がきついと感じたら、すぐに「自分は営業に向いていない」と判断する必要はありません。まずは何に負担を感じているのか把握し、今の職場で改善できることから取り組んでみましょう。

▼ルート営業がきついと感じたときの対処法

  • 相談する
    担当顧客や業務量を上司と見直す
     ↓
  • 工夫する
    訪問ルートや業務の優先順位を変える
     ↓
  • 環境を変える
    改善が難しければ異動や転職を検討する

上司に担当顧客や業務量について相談する

担当顧客との関係や訪問件数、配送・納品などの業務量に負担を感じている場合は、まず上司に相談してみましょう。

「仕事がきつい」ことだけを伝えるのではなく、何にどの程度の負担がかかっているのかを具体的に伝えることがポイントです。

上司に伝える内容の例

・担当顧客が多い
 →「現在30社を担当しており、1日8〜10件の訪問が続いています」

・配送・納品の負担が大きい
 →「週の半分以上を配送・納品に使っており、提案の準備時間を確保できていません」

・特定顧客への対応が多い
 →「A社からの急な依頼が週に複数回あり、ほかの顧客への対応にも影響しています」

・休日対応が続いている
 →「直近3カ月は月に○回、休日の顧客対応が発生しています」

このように負担の原因が数字で明確になれば、上司側も担当顧客の変更や業務分担の見直しといった、具体的な解決策を判断しやすくなります。

訪問ルートや業務の優先順位を見直す

移動や事務作業に追われて1日が手一杯になっている場合は、まずは毎日の移動ルートの順序や、日々のタスクの段取りなど、自分の手元で調整できる足元の見直しから始めましょう。

1日の時間の使い方を自分の中で整理する際は、日々の仕事を以下の3つに仕分けるのがおすすめです。削るべき無駄な時間がはっきりと見えてきます。

  • 今日対応する:商談、納期が迫った対応、顧客からの急ぎの依頼
  • まとめて対応する:見積書作成、発注、社内への報告など
  • 頻度を見直す:慣例で続けている訪問、成果につながりにくい業務

すべての業務を同じ優先度でこなすのではなく、「今、本当に自分が対応する必要がある仕事か」まで見直すことで、顧客提案など重要な仕事に時間を費やせます。

今の職場で改善が難しければ、異動や転職を検討する

上司への相談や仕事の進め方を変えても改善が難しい場合は、異動や転職によって環境を変えることも選択肢の一つです。

「配送・納品が業務の大半を占めている」「年功序列で成果が評価されにくい」「休日対応が常態化している」など、会社の仕組みや営業スタイルそのものに原因がある場合は、個人の工夫だけでは変えにくいこともあります。

もし、転職に向けて一歩を踏み出すなら、まずはこれまでのルート営業で培ってきた経験を、次の職場でどう活かせるか整理してみることから始めてみましょう。ルート営業の経験は、以下の4つのポイントで棚卸しすると、自分の強みが見えてきます。

項目

振り返るポイント

課題

担当顧客にどのような課題があったか

工夫 

課題に対して自分で何を考え、行動したか

成果

売上や取引額、継続率などがどう変わったか

再現性

その経験を転職先でどのように活かせるか

転職活動を進めるにあたっては、ただ売上の数字を並べるだけでなく、「どのような課題に対して、自分なりにどう工夫し、成果につなげたのか」というプロセスが重要になります。あなた自身の工夫や行動を言葉にできれば、ルート営業の経験は次の職場でもしっかりと評価される強みになります。

ルート営業に関するよくある質問

ルート営業については、「新規営業より楽なのか」「ノルマはあるのか」など、仕事内容や働き方に疑問を持つ方もいるでしょう。ここでは、ルート営業についてよくある4つの質問に回答します。

  • ルート営業は新規営業より楽って本当?
  • ルート営業にもノルマはある?
  • ルート営業に将来性はある?
  • ルート営業を辞めたいと感じるのは甘え?

ルート営業は新規営業より楽って本当?

ルート営業は、飛び込み営業やテレアポが少ない傾向があるため、新規営業より負担が少ないと感じる人もいますが、必ずしも新規営業より楽とは限りません。

既存顧客との関係を長く維持する必要があるほか、売上目標・追加提案・配送・納品・集金などを担当する会社もあります。そのため、新規営業とはきついと感じるポイントが違うと考えたほうがよいでしょう。

ルート営業が自分に合うかを正確に判断したい場合は、新規営業と比べるだけでなく、担当顧客数や訪問件数、営業以外の業務まで確認しましょう。

ルート営業にもノルマはある?

ルート営業にノルマがあるかどうかは、会社によって異なります。個人に売上目標を設定する会社もあれば、チームや営業所全体で目標達成を目指す会社もあります。

また、既存顧客への訪問が中心でも、追加商品の提案や新商品の販売などを求められることがあります。

そのため、求人を見る際は「ルート営業だからノルマがない」と決めつけず、個人ノルマの有無・チーム目標・評価基準・どのような成果を求められるのかまで確認しておきましょう。

ルート営業に将来性はある?

ルート営業で培われる経験は、今後の市場においても価値が高く、十分な将来性がある仕事です。

とくに、顧客との密な関係性のなかで課題を見つけ出し、解決策を提案してきた経験は、多くの業界で通用する汎用性の高いスキルになります。実際に、ルート営業の経験は次のような発展的なキャリアで活かすことが可能です。

活かせるキャリアの例

・顧客と長期的な関係を築いてきた経験
 →カスタマーサクセス:継続利用や顧客満足度の向上を支援する

・顧客の課題を聞き出して提案した経験
 →法人営業:顧客の課題に合わせた提案につなげる

・追加商品や新商品を提案した経験
 →既存顧客への深耕営業:アップセル・クロスセルにつなげる

・顧客と社内の関係部署を調整してきた経験
 →営業企画・営業推進:組織全体の連携や営業活動をサポートする

このように、ルート営業で身につけたスキルは、別の営業スタイルや、営業経験をそのまま活かせる他職種(カスタマーサクセスなど)へキャリアを広げる際にも大きな強みとなります。

これからのキャリアを見据えるにあたっては、ただ「決まったルートを回っていた」と捉えるのではなく、日々の業務のなかで「どのような課題解決や調整の経験を積んできたのか」を、言葉にして整理してみることが大切です。

ルート営業を辞めたいと感じるのは甘え?

ルート営業をきついと感じて辞めたいと思うことは、甘えとは限りません。長時間労働や急な休日対応、相性の合わない顧客との関係、配送や納品ばかりに追われる環境などは、個人の努力や工夫だけで解決できるものではないからです。

重要なのは、感情のままに勢いで離職するのではなく、現状のしんどさが「何に起因しているのか」を見極めることです。

担当者の変更や業務配分の見直しによって今の職場で解決できる場合もありますが、会社の評価制度や営業スタイルそのものに原因がある場合は、転職によって働く環境を変えることが最善の選択肢になります。

ルート営業を辞めるべきか、それとも今の環境で工夫を続けるべきか迷っている方は、以下の記事を参考にしてください。客観的なデータや実際の相談例をもとに、きついと感じる原因をクリアにしていく方法を解説しています。

関連記事:営業がきついのは「甘え」じゃない。データと実例でわかる5つの原因と乗り越え方

まとめ

ルート営業は、既存顧客と長く関係を築ける魅力がある一方で、売上目標・移動時間・休日対応など、会社や担当業務によって負担を感じるポイントが異なります。

「ルート営業がきつい」と感じても、営業職そのものが向いていないとは限りません。まずは、何に負担を感じているのか、今の職場で改善できるのかを確認しましょう。

仕事内容や評価制度、働き方を変えることで、これまでの営業経験を活かしながら働きやすくなる可能性もあります。今の環境で改善が難しい場合は、異動や転職も選択肢に入れながら、自分に合う営業スタイルを探してみてください。

SQiL Career Agentでは、「ルート営業」という職種名だけで転職先を考えるのではなく、これまで担当してきた顧客や商材、営業手法、仕事の中で大切にしてきたことまで確認します。そのうえで、企業側の仕事内容や求める経験、職場のカルチャーまで見ながら、これからのキャリアを一緒に考えます。

今のルート営業に悩んでいる方も、これからルート営業への転職を考えている方も、ぜひご相談ください。

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