SaaS企業とは?国内外の代表企業20社と主な職種・転職先の選び方を解説

SaaS企業とは?国内外の代表企業20社と主な職種・転職先の選び方を解説

「SaaS企業に転職したいけど、どのような企業があるのか知りたい」
「どの企業なら自分の営業経験を活かせるのだろう」

求人を探すなかで、知名度のある企業を見比べ、応募先を決めきれない方もいるでしょう。まず押さえたいのは、同じSaaS企業でも、プロダクトや顧客、働き方は大きく異なるという点です。

会計や人事など、業界を問わず多くの企業で必要になる業務を支援する企業もあれば、建設や介護などの業界に特化した企業もあります。同じ営業職でも、企業の成長フェーズや顧客層によって、担当範囲や求められるスキルはさまざまです。

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この記事では、法人営業13年、キャリアアドバイザー歴10年、累計4,000名以上のキャリア支援実績を持つSQiL Career Agent事業責任者の武の知見を交え、国内外の代表的なSaaS企業20社を紹介します。

記事を読めば、どのようなSaaS企業があり、どんな人材が求められているのかがわかり、自分に合う企業への転職に向けて動き出せるようになるはずです。

なお、「自分の経験を活かせるSaaS企業がわからない」「応募先を選ぶ基準について相談したい」という方は、SQiL Career Agentへご相談ください。SaaS・IT営業に詳しい担当者が、これまでの経験や希望を確認しながら、あなたに合う職種や企業を一緒に考えます。

監修/武 拓矢
監修/武 拓矢
株式会社セレブリックス SQiL Career Agent 事業責任者 法人営業13年、CA歴10年、マネジメント7年の豊富な経験を持つ。 現場と経営、双方の視点を活かし、20-30代を中心に累計4,000名以上のキャリア支援を行っている。

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SaaS企業とは?

SaaS企業とは、インターネットを通じてソフトウェアを提供する企業のことです。

まずはSaaS企業の特徴を理解し、業界の将来性やどのような種類の企業があるのかを見ていきましょう。

SaaS業界の将来性

SaaS業界は、企業のDXやクラウド化を背景に、今後も成長が期待される分野です。紙や手作業で行っていた業務をデジタル化するため、さまざまな企業がSaaSを導入しています。

労働人口が減り続ける日本において、少ない人数で現場を回すためのSaaSは、もはや単なる効率化ツールではなく、企業の存続に欠かせないインフラです。これまではIT企業での利用が中心でしたが、今後は建設や医療、物流といった現場仕事の多い産業へ市場が広がっていきます。

また、顧客の課題に向き合うSaaSの仕事は、多くの仕事で通用する汎用的なスキルが身に付くため、業界の伸び代だけでなく、自分自身のキャリアの安定につながる点も強みです。

SaaS営業の将来性や市場価値に加え、平均年収や必要なスキルを詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

関連記事:SaaS営業のリアルな市場価値は?職種別に将来性やキャリアパスを解説

SaaS業界の種類

SaaSは、対象とする市場によってHorizontal SaaS(ホリゾンタルSaaS)とVertical SaaS(バーティカルSaaS)に分けられます。

主な違いは、あらゆる業界で共通の業務を支援するのか、特定の業界に固有の業務を支援するのかという点です。

Horizontal SaaS(業務特化)

Vertical SaaS(業界特化)

主なターゲット

業界を問わず、共通する業務を担う部門・担当者

特定業界の企業・事業者

製品の特徴

誰もが使いやすい汎用性

業界の専門ルールに合わせた深い作り込み

主な事業領域

人事、経理、営業、セキュリティ、バックオフィスなど

医療、介護、建設、小売、不動産、製造、物流など

市場トレンド

知名度の高いサービスも多く、成熟した領域では競争が激しい

未開拓の領域が多く、今後の成長が期待されている

この違いは、営業として身に付く経験にも影響します。Horizontal SaaSでは、幅広い業界の顧客に共通する課題を捉え、競合との違いを伝える提案が求められます。一方、Vertical SaaSでは、特定業界の商習慣や業務への理解を深め、現場固有の課題に踏み込む提案が中心になります。

どちらを選ぶかによって、営業として深める知識やその後のキャリアも変わるため、企業を見る際は「HorizontalかVerticalか」も確認しておきたいポイントです。

国内の代表的なSaaS企業15選

国内には、バックオフィス業務を支える企業から、建設や物流などの現場を支援する企業まで、多様なSaaS企業があります。

  • 業界を問わず導入されるHorizontal SaaSの企業
  • 特定の業界・業種に特化したVertical SaaSの企業

ここでは、15社を2種類に分けて紹介します。

業界を問わず導入されるHorizontal SaaSの企業

Horizontal SaaSは、人事や経理、営業支援など、多くの企業に共通する業務課題を解決するサービスです。業界を限定せず顧客を獲得できる一方、同じ業務領域に複数の競合サービスが存在する場合もあります。

企業名

代表
サービス

事業領域

詳細

サイボウズ株式会社

kintone

業務改善・情報共有

AIとノーコードで業務に合わせたアプリを作成し、業務データを蓄積・活用できます。

Sansan株式会社

Sansan・Bill One

営業DX・経理DX

Sansanは名刺やメールから得た接点情報の活用を支援し、Bill Oneは請求書受領や経費精算、債権管理などを効率化します。

株式会社ラクス

楽楽精算・楽楽明細

経費精算・帳票発行

楽楽精算は経費の申請から承認・保存までを支援し、楽楽明細は請求書や納品書などの帳票発行を効率化します。

freee株式会社

freee会計・freee人事労務

会計・人事労務

会計や人事労務に関する業務を支援し、スモールビジネスを中心としたバックオフィス業務を効率化します。

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド

バックオフィス全般

会計や経費精算、給与計算などのサービスを提供し、経理財務や人事労務、法務に関する業務の連携を支援します。

株式会社SmartHR

SmartHR

人事労務・タレントマネジメント

雇用契約や年末調整などをオンライン化し、蓄積した従業員データを人材配置や育成にも活用できます。

HENNGE株式会社

HENNGE One

クラウドセキュリティ

複数のクラウドサービスで利用するIDをまとめて管理・保護し、アクセス制御や情報漏えい対策などを支援します。

株式会社LayerX

バクラク

バックオフィス・AI

請求書処理や経費精算、申請、債権管理、勤怠、給与などを横断して、AIでバックオフィス業務を支援します。

【参照元】

同じHorizontal SaaSでも、扱う業務は会計、人事、営業支援、セキュリティなどに分かれます。転職先を比較する際は企業名だけでなく、自分がどのような業務課題の解決に関わりたいかまで考えてみてください。

特定の業界・業種に特化したVertical SaaSの企業

Vertical SaaSは、特定業界の商習慣や業務工程を踏まえて設計されたサービスです。顧客の業務を理解したうえで提案や導入支援を行うため、対象となる業界で働いた経験が仕事に活かせる場合があります。

企業名

代表
サービス

事業領域

特徴

株式会社エス・エム・エス

カイポケ

介護・看護・障害福祉

記録と請求・帳票を連動させて事務作業を効率化し、事業所運営に必要な機能や経営支援サービスも提供します。

株式会社アンドパッド

ANDPAD

建設

施工管理や図面、写真、関係者との連絡などをクラウドで一元管理し、現場業務から経営管理までを支援します。

Ubie株式会社

ユビー メディカルナビ

医療

医療特化型AIを活用し、診療記録や文書作成、問診などの業務効率化と病院経営を支援します。

株式会社スマレジ

スマレジ

小売・店舗運営

会計や売上分析、在庫管理などに対応し、外部サービスとの連携や機能拡張もできるクラウドPOSレジを提供します。

イタンジ株式会社

ITANDI BB

不動産

空室情報をリアルタイムで更新する不動産業者間サイトを中心に、賃貸や売買に関する取引業務を支援します。

キャディ株式会社

CADDi

製造

図面や3D CAD、発注履歴などの製造データをつなぎ、設計や調達、品質管理などの業務を支援します。

株式会社Hacobu

MOVO

物流

トラック予約受付や動態管理などのクラウドサービスを提供し、物流データの可視化と業務改善を支援します。

【参照元】

Vertical SaaSでは、顧客の業務や現場を理解していることが、提案や導入支援の説得力につながります。介護や建設、医療、小売、不動産、製造、物流などで働いた経験がある方は、これまでに身に付けた業界知識を活かせる企業がないか確認するとよいでしょう。

海外の代表的なSaaS企業5選

海外には、SaaSを専業としているわけではないものの、世界中の企業や個人にクラウド型ソフトウェアを提供している企業があります。

中でも以下の5社は、顧客管理や文書作成、Web会議、クリエイティブ制作などで広く利用されるサービスを展開しています。

企業名

代表サービス

事業領域

特徴

Salesforce

Sales Cloud

顧客管理・営業支援

顧客情報や商談、営業活動を一元管理し、営業プロセスやワークフローの効率化を支援します。

Microsoft

Microsoft 365

オフィス業務・共同作業

WordやExcel、PowerPoint、Outlook、Teams、OneDriveなど、日常業務で利用するアプリやクラウドサービスをまとめて提供します。

Google

Google Workspace

グループウェア・共同作業

GmailやGoogle ドライブ、Google Meet、Google ドキュメントなどを統合し、クラウド上での情報共有や共同編集を支援します。

Zoom Video Communications

Zoom Meetings

Web会議・コミュニケーション

ビデオ会議を通じて、離れた場所にいる人同士のコミュニケーションや共同作業を支援します。

Adobe

Adobe Creative Cloud

デザイン・クリエイティブ制作

PhotoshopやIllustrator、Premiereなど、写真編集やデザイン、動画制作に使用するアプリを提供します。

海外企業のサービスは、顧客管理や文書作成、オンライン会議など、企業活動の基盤となる業務で利用されています。国内企業と比較することで、SaaSが対象とする業務領域の広さや、企業ごとの事業展開の違いをつかめるでしょう。

SaaS企業が成長している理由

SaaS企業が成長している背景には、企業のクラウド化と利用者の購買行動の変化があります。さらに、生成AIなどの技術が加わり、SaaSで対応できる業務も広がっています。

主な理由は以下の3つです。

  • 企業のDXやクラウド化によってSaaSの需要が拡大している
  • サブスクリプション型サービスが普及している
  • 生成AIやAIエージェントを活用するSaaSが増えている

ここからは、それぞれの変化がSaaS企業の成長につながる理由を見ていきましょう。

企業のDXやクラウド化によってSaaSの需要が拡大している

SaaS企業が成長している理由の1つは、企業が紙や手作業を減らし、業務をデジタル化していることです。経費精算や契約手続き、顧客情報の管理など、従来は人が行っていた業務にもSaaSが導入されています。

自社専用のシステムを一から作る場合は、数ヶ月もかけて業務フローを洗い出し、開発会社と何度も打ち合わせを重ねるため、数千万円の費用と1年以上の期間を要するケースも珍しくありません。一方でSaaSは、すでに完成しているシステムを月額制で提供するため、企業にとっては「大きな初期投資をせずに、すぐ使い始められる」というメリットがあります。

クラウドサービスの利用が一般的になるほど、SaaSが支援できる業務も増えていくでしょう。

サブスクリプション型サービスが普及している

月額や年額で利用するサブスクリプション型サービスが定着したことも、SaaS企業の成長を後押ししています。利用者は高額な費用を一括で支払わず、必要な期間だけサービスを契約できます。

提供する企業側としても、契約が続く限り毎月の利用料がベースとして残り続けるため、売上の予測が立てやすく経営が安定します。

営業職の視点で見ても、毎月のノルマがゼロにリセットされる売り切り型のビジネスと違い、自分の成果が会社の売上として積み上がっていくので、組織の成長に貢献している手応えを感じられるでしょう。

ただし、契約数が増えても、解約が相次げば収益は伸びません。そのため、SaaS企業では販売後の利用支援や契約継続まで重視されています。

生成AIやAIエージェントを活用するSaaSが増えている

生成AIやAIエージェントを既存のシステムへ組み込む動きも、SaaSの提供価値を広げています。文章の作成やデータ収集、問い合わせ対応などを支援することで、利用者の作業時間を減らせるためです。

従来のSaaSは、情報の記録や共有をするためのツールでしたが、これからはAIによって入力や確認の一部を自動化できるようになります。SaaSを導入する効果が高まれば、新たな企業が利用を検討するきっかけにもなるでしょう。

なお、「成長するSaaS業界で営業に挑戦したいものの、どの企業が自分に合うかわからない」という方は、SQiL Career Agentへご相談ください。

SaaS・IT営業に詳しいプロのキャリアアドバイザーが、これまでのあなたの経験や希望を確認し、求人選びから書類添削、面接対策まで一貫して支援しています。

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※まだ転職を決めていない段階でも相談できます。

SaaS企業の主な職種

SaaS企業では、見込み客を集めてから契約後の利用を支援するまで、工程ごとに役割を分けることがあります。この分業体制を「The Model」と呼び、各職種が顧客情報を共有しながら受注や契約継続を目指します。

代表的な職種は以下の4つです。

職種

役割

具体的な業務例

マーケティング

認知・集客

・認知度を上げるための広告の運用

・自社サイトへのアクセス分析

・興味を持ってもらうためのセミナー企画

インサイドセールス

顧客育成・商談設定

・興味を持ってくれた顧客への電話・メール

・現場の課題をヒアリング

・フィールドセールスへの商談の引き継ぎ

フィールドセールス

提案・受注

・設定された商談での製品デモや提案

・役員層や経営陣との価格・条件交渉

・受注・契約プロセスの進行

カスタマーサクセス

利用定着・契約拡大

・契約後の初期設定や使い方のレクチャー

・活用状況の分析と、使いこなすための提案

・契約更新の案内や、別製品の追加提案

ここからは、各職種の仕事内容と役割を詳しく解説します。

マーケティング

マーケティングは、自社サービスを知ってもらい、見込み客との接点をつくる職種です。

Web広告やイベントなどを通じて情報を発信し、サービスに関心を持つ企業を集めます。単に見込み客の数を増やすだけではなく、どのような顧客がサービスを必要としているかを考えることも仕事です。

市場や顧客の反応を分析し、商談につながる可能性がある見込み客をインサイドセールスへ引き継ぎます。

インサイドセールス

インサイドセールスは、電話やメールなどを使い、非対面で見込み客へ連絡する職種です。

顧客が抱えている課題や導入時期を聞き、自社サービスが役立つ可能性を確かめます。すぐに商談へ進まない顧客とも継続して接点を持ち、関心が高まった段階でフィールドセールスへ引き継ぎます。

アポイントの件数だけでなく、受注につながる商談をつくれるかが問われる仕事です。

インサイドセールスから目指せるキャリアや、選考で評価される経験を詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。志望動機の例文や職務経歴書のテンプレートもご活用ください。

関連記事:インサイドセールス特化のキャリアパス完全ガイド|転職先別の志望動機例文と職務経歴書テンプレート付き

フィールドセールス

フィールドセールスは、見込み客へサービスを提案し、契約まで担当する職種です。

訪問やWeb会議を通じて、顧客の業務を詳しく聞き、サービスの機能や導入効果を伝えます。顧客が感じている不安を解消するため、費用や導入後の運用についても丁寧に説明し、納得感を持ってもらうことが大切です。

そのため、サービスを紹介するだけではなく、顧客の課題と機能を結び付けて提案する力が求められます。

フィールドセールスのキャリアパスや、転職時に伝えたい経験を詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。志望動機の例文や職務経歴書のテンプレートもご活用ください。

関連記事:フィールドセールス特化のキャリアパス完全ガイド|転職先別の志望動機例文と職務経歴書テンプレート付き

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは、契約後の顧客がサービスを使い、期待した成果を得られるように支援する職種です。

初期設定や操作方法を案内するだけでなく、日常業務への定着に向けた提案も行います。継続的に利用できるように支援することで、顧客の満足度を高め、解約の防止につなげます。

近年は、解約を防ぐだけでなく、顧客単価の向上を担うケースも増えています。利用範囲の拡大や上位プラン、追加機能を提案するカスタマーセールスの要素が強まり、売上目標を担う分、仕事の難易度も高まる傾向にあります。

一方、カスタマーサクセスの業務内容は企業によって異なります。「未経験OK」の求人では、ツールや定型的な案内を活用し、多くの顧客を支援するテックタッチ型が中心になる場合もあります。

テックタッチ型とは
担当者が1社ずつ個別対応するのではなく、ツールやコンテンツを使って多くの顧客を効率的に支援する方法です。

そのため、顧客一社一社と深く関わりたい方は、入社後にギャップを感じるかもしれません。求人を選ぶ際は、担当社数や支援方法に加え、アップセルなどの売上目標を持つのかまで確認しましょう。

カスタマーサクセスから目指せるキャリアや、選考で評価される経験を詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。志望動機の例文や職務経歴書のテンプレートもご活用ください。

関連記事:カスタマーサクセス特化のキャリアパス完全ガイド|転職先別の志望動機例文と職務経歴書テンプレート付き

転職先としてSaaS企業を選ぶ6つのポイント

SaaS企業を選ぶ際は、知名度や年収だけでなく、プロダクトと事業の状態を確認する必要があります。同じ職種でも、成長フェーズや顧客層が変われば、担当する業務や求められる能力も異なるためです。

転職先を比較するときは、以下の6点を確認しましょう。

  • 企業の成長フェーズ
  • プロダクトが解決する課題と市場の成長性
  • 顧客層と競合サービスとの差別化
  • 導入社数・シェアなどの実績
  • ARR・チャーンレート・NRRなどの事業指標
  • 単一プロダクト・複数プロダクトなどの事業展開

ここからは、自分の働き方や営業経験と照らし合わせながら、各ポイントを確認しましょう。

企業の成長フェーズ

SaaS企業を選ぶときは、事業の成長段階に加え、社員数や配属先の人数も確認しましょう。人数規模によって、業務の進め方や組織の型化が進んでいる度合いは大きく異なります。

立ち上げ期や少人数の組織では、業務のルールや役割分担が決まっていない場合があります。担当領域を越えて働き、自分で仕組みをつくる経験を積める一方、状況に応じて役割や方針が変わることも少なくありません。

拡大期や人数の多い組織では、業務フローや役割分担が整い、担当分野で成果を求められる傾向にあります。ただし、組織が拡大している途中では、既存のルールを見直す仕事が発生する場合もあります。

どちらの環境が優れているというわけではありません。ゼロから仕組みをつくりたいのか、整った仕組みの中で成果を出したいのかを考え、自分の志向に合う成長フェーズを選びましょう。

プロダクトが解決する課題と市場の成長性

プロダクトが誰のどのような課題を解決するのかは、転職先を選ぶうえで欠かせません。自分自身が「これは良いサービスだ」と心から思えなければ、自信を持って顧客に勧めることができず、結果として再び転職を繰り返すことになりかねないからです。

あわせて、プロダクトが「Must have」なのか「Nice to have」なのかも確認しましょう。

Must haveは、顧客が業務を行ううえで欠かせない商材です。必要性が明確なため、導入する理由を説明しやすい特徴があります。

Nice to haveは、導入しなくても業務は続けられるものの、効率や成果の向上につながる商材です。顧客に費用を支払ってもらうには、導入後に得られる効果を具体的に伝える必要があります。

必要性の高い商材を提案したいのか、提案力によって新たな価値を伝えたいのかによって、向いているプロダクトは異なります。市場の成長性だけで判断せず、自分がどちらの商材を扱いたいかまで考えることで、入社後のミスマッチを防げるでしょう。

顧客層と競合サービスとの差別化

主要な顧客が大手企業なのか中小企業なのかによって、営業やカスタマーサクセスの働き方は異なります。

例えば、大手企業向けのSaaSは、導入までに何人もの承認が必要なため、数ヶ月にわたって顧客の社内調整に伴走するスキルが求められます。一方で、中小企業向けのSaaSは、決裁権を持つ経営者に直接提案できるため、その場で決断を促すスピード感が特徴です。

このように、どちらを対象にしているかで日々の営業スタイルが違うため、前職の経験から何を活かせるのかを見極めることが、SaaS企業への転職を成功させるために重要です。

また、競合サービスとの違いも確認が必要です。機能や価格、導入後の支援など、顧客がそのサービスを選ぶ理由を説明できる企業かも踏まえて決めましょう。

導入社数・シェアなどの実績

導入社数や市場シェアは、サービスがどの程度利用されているかを知る手がかりになります。導入実績が豊富であれば、営業時に具体的な事例を伝えやすく、顧客から信頼を得る材料にもなります。

ただし、導入社数だけで企業の成長性が決まるわけではありません。幅広い業界へ導入されているのか、特定の業界で支持されているのかによっても、数字の意味は変わります。

企業を比較する際は、数字の大きさだけではなく、どの顧客層で実績を伸ばしているかまで確認しましょう。

ARR・チャーンレート・NRRなどの事業指標

SaaS企業の事業状況を確認する際は、ARRやチャーンレート、NRRが参考になります。売上の大きさだけではわからない、継続収益の状態を確認できるためです。

指標

意味

確認できること

ARR(Annual Recurring Revenue)

年間で得られる継続的な収益

契約から得られる収益の規模や伸び

チャーンレート

解約によって顧客数または契約金額が減少した割合

顧客がサービスを継続しているか

NRR(Net Revenue Retention)

既存顧客から得られる収益の増減を示す指標

解約や契約縮小、追加契約を含めた既存顧客の収益状況

新規契約を獲得していても、解約が多ければ継続収益は伸びません。反対に、既存顧客が利用範囲を広げていれば、新規顧客だけに頼らず事業を成長させられます。

これらの指標が公開されている場合は、単独で判断せず、複数の数値を組み合わせて確認してみてください。

単一プロダクト・複数プロダクトなどの事業展開

SaaS企業を選ぶ際には、一つのプロダクトへ集中する企業か、複数のプロダクトを展開する企業かも確認しましょう。どちらを選ぶかによって、身に付く知識や顧客への提案方法が変わります。

単一プロダクトを扱う企業では、特定領域の専門性を深められます。一方、一つのサービスへ事業が集中するため、その市場やプロダクトの成長が会社全体へ与える影響も大きいです。

複数のプロダクトを展開する企業では、顧客の課題に合わせて複数のサービスを提案できます。既存顧客へ別のサービスを提案する機会もあるため、担当するプロダクトや部門間の連携方法を確認しておきましょう。

なお、「企業の事業内容を比較しても、自分の経験を活かせる転職先がわからない」という方は、SQiL Career Agentへご相談ください。

求職者一人ひとりの人生に徹底的に伴走するため、平均10.6回という丁寧な対話を重ねて、これまでの経験や潜在的な強みを深く掘り下げます。転職者の軸をすり合わせたうえで、求人を厳選して紹介しています。

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SaaS企業へ転職するならSQiL Career Agent

求人票だけでは、企業の成長フェーズや組織の雰囲気、実際に任される仕事まで把握するには限界があります。そのため、実際にSaaS企業を調べても、「自分の経験を活かせる職種や企業なのかわからない」と悩む人もいるでしょう。

SQiL Career Agentは、営業職に特化した転職エージェントです。営業職を「業界・顧客・役割・手法」の4つの軸で124種類に分類し、企業が求める経験と求職者の営業スタイルを照らし合わせます。

職歴や実績だけでなく、実務スキルや仕事への志向も確認する点が特徴です。平均10.6回の面談を通して、自分では気づきにくい強みや応募先で活かせる経験を言葉にしていきます。

紹介できる営業職の求人は46,000件以上です。営業支援会社のセレブリックスが蓄積した、1,400社・12,700サービスを超える支援データも企業選びや選考対策に活用しています。

書類添削や面接対策にも対応しているため、SaaS業界が未経験の方も、過去の経験を応募先でどう伝えるかを考えられます。

「自分の営業経験がSaaS企業でどう評価されるのかわからない」「企業選びや選考対策を相談したい」という方は、SQiL Career Agentへご相談ください。

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※キャリア相談のみでも利用できます。

実際に、書類選考で苦戦していた方が、2カ月で上場SaaS企業から内定を得た事例も公開されています。転職前の悩みや支援内容を知りたい方は、以下の事例をご覧ください。

転職事例:書類落ち90%から2カ月で上場SaaS企業へ転職した事例を見る

SaaS企業についてよくある質問

SaaS企業について調べる方が抱きやすい疑問は、以下の3つです。

  • SaaS企業とIT企業の違いは?
  • SaaS企業への転職は未経験でもできる?
  • SaaS企業への転職で評価されやすい経験・スキルは?

事前に、転職の不安を解消しておきましょう。

SaaS企業とIT企業の違いは?

SaaS企業もIT企業の一種です。IT企業という言葉が幅広い事業を含むのに対し、SaaS企業はインターネット経由でソフトウェアを継続提供する企業を指します。

受託開発を行うIT企業では、顧客ごとにシステムを開発して納品し、案件ごとに売上が発生します。SaaS企業では、共通するソフトウェアを複数の顧客へ提供し、月額や年額の利用料金を受け取る仕組みが一般的です。

販売後も顧客との関係が続くため、契約獲得だけでなく、導入後の利用定着や解約防止も事業の成長を左右します。

SaaS企業への転職は未経験でもできる?

SaaS業界での経験がなくても、前職で身に付けた能力を活かせる求人であれば、転職を目指せます。

たとえば、インサイドセールスなどでは、顧客への連絡やヒアリングの経験を応用できる場合があります。

ただし、未経験者向けの求人でも、入社後の業務内容は企業によってさまざまです。研修の内容や担当する顧客、独り立ちまでの流れを確認し、経験のない部分をどのように補えるか考えておきましょう。

未経験からSaaS営業を目指す際は、各職種の役割を理解し、前職の経験をどう活かせるか考えることが大切です。必要なスキルや転職活動の進め方は、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:未経験からSaaS営業を目指す方法|職種別の役割・必要スキル・キャリアパスと転職活動の進め方

SaaS企業への転職で評価されやすい経験・スキルは?

SaaS企業への転職では、無形商材の提案経験や顧客の課題を聞く力、目標から行動を逆算した経験などを伝えられます。前職の業界が異なっていても、応募する職種と共通する経験があれば評価されるでしょう。

たとえば、接客業で顧客の希望を聞いて商品を提案した経験は、インサイドセールスやフィールドセールスにもつながります。売上目標から日々の行動件数を決めていた経験も、数字をもとに行動できる根拠になるでしょう。

「コミュニケーション力があります」と伝えるだけでは、採用担当者は入社後の働き方を想像できません。誰にどのような提案を行い、結果につなげたのかまで説明することが大切です。

なお、「自分の営業経験をどのように言葉にすればよいかわからない」という方は、SQiL Career Agentにご相談ください。

SQiL Career Agentでは、独自のSales PRO-FIT™を用いて、これまでの経験や実績、実務スキル、仕事への志向を3つの階層から確認します。営業経験に詳しいキャリアアドバイザーと一緒に棚卸しを行い、自分では気づきにくい強みや営業職としての現在地を数字と言葉で可視化できます。

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※キャリア相談は無料です。

まとめ

SaaS企業は、インターネットを通じてソフトウェアを提供し、月額や年額の利用料金を得る企業です。対象とする市場によって、幅広い業界の共通業務を支援するHorizontal SaaSと、特定業界の課題を扱うVertical SaaSに分けられます。

転職先を選ぶ際は、企業名や知名度だけで判断しないことが大切です。プロダクトが解決する課題や顧客層、成長フェーズ、導入実績、ARRなどを確認すると、事業の特徴を比較できます。また、同じ職種名でも、担当範囲や顧客との関わり方は企業によって異なります。

「自分に合うSaaS企業を選べない」「求人票だけでは企業ごとの違いがわからない」という方は、SQiL Career Agentへご相談ください。

これまでの営業経験や今後の希望を確認し、強みを活かせる職種や企業を一緒に考えます。書類添削や面接対策も支援しており、SaaS業界が未経験の方も安心して転職活動を進められます。

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※まずは相談のみでも歓迎です。

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