【営業職の転職】転職活動の流れを徹底解説
営業職特化の転職エージェント 「SQiL Career Agent」 事業責任者の梅田翔五です。
私は、営業パーソンからキャリアや転職の相談を日々受けていますが、その中で
「転職活動は、今後どんな流れで進みますか?」
「●月入社を目指したいのですが、スケジュール的に間に合いますか?」
と、全体の流れやスケジュールについて、ご質問をよくいただきます。
転職活動は、就活と違って基本的に1人で行うものですし、就活のように大体の時期が決まってるものでもないので、先行きが見えない不安を抱えている方が多いのです。
また、特に初めて転職活動を行う方は、何から始めれば良いのかもわからないと思います。
そんな方々のために本記事では、営業職の方が転職活動をするにあたっての全体の流れやスケジュール感についてご紹介いたします。
細かい点については別記事でそれぞれ解説していますので、別記事も記事内のリンクから是非ご一読ください。
まずは全体感を把握することで、自分のやるべきことが見えてきて、具体的な行動に移せるようになりましょう。
著者 プロフィール | ||
株式会社セレブリックス 梅田 翔五 |
上智大学経済学部経営学科卒業。 大手製薬会社の営業、ダンススタジオ立ち上げ、大手人材紹介会社のCAマネージャー
ITスタートアップの営業マネージャーを経たのち、営業の総合支援会社であるセレブリックスに入社。
現在は SQiL Career Agent の事業責任者を務めている。
Twitter:@job_and_life
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目次[非表示]
- 1.転職活動スケジュールの目安
- 2.求人案件が増える時期
- 2.1.1~2月(4月入社)
- 2.2.8~9月(10月入社)
- 2.3.10~11月(1月入社)
- 3.転職活動の進め方
- 3.1.ステップ1 職務経歴書・履歴書作成
- 3.2.ステップ2 自己分析
- 3.3.ステップ3 企業探索・企業研究
- 3.4.ステップ4 求人応募
- 3.5.ステップ5 書類選考
- 3.6.ステップ6 面接
- 3.7.ステップ7 内定・オファー面談
- 3.8.ステップ8 退職交渉・退職
- 3.9.ステップ9 入社前・入社
- 4.最後に
転職活動スケジュールの目安
まずは転職活動の大枠のスケジュールについて。
もちろん人によって差がありますので、以下はあくまで目安です。
転職活動を開始してから、次の会社の入社日を迎えるまでの目安は、3ヶ月~5ヶ月程度です。
転職活動の流れは、
「事前準備」→「応募」→「選考」→「内定」→「内定承諾」→「退職交渉」→「退職」→「入社」
というステップで進みます。
もしこの日で退職したいという「退職希望日」がある場合は、その希望日から逆算したスケジュールを組みましょう。
個人差はもちろんあり、特に「事前準備」と「選考」に掛かる期間は、人によって大きく差が出ます。
「事前準備」については、具体的に転職活動をする前から自身のキャリアについて考えていたり、情報収集してあると、いざ動き始めた時に断然有利です。
少しでも転職が頭にチラついたら、まずは履歴書と職務経歴書の準備、簡単な自己分析くらいは始めてみることをオススメします。
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求人案件が増える時期
「求人案件が多い時期や月ってあるんですか?」
求職者から、よくこの質問もいただくので、ここで少し触れておきます。
一概には言いきれませんが、以下の時期に求人案件は増える傾向にあります。
1~2月(4月入社)
年度内の採用目標達成・採用予算の消化のため、求人が増える傾向にあります。
4月は新卒入社者と一緒に研修を受けることができる可能性もあるため、第二新卒の方は4月入社を目指すのがおすすめです。
8~9月(10月入社)
下期が始まるタイミングでの組織変更に合わせて採用活動を積極的に行う企業が多いです。
人事異動が多い時期にもなりますので、組織や人に馴染みやすいというメリットもあります。
10~11月(1月入社)
冬のボーナス後の年度末でキリ良く退職する人が多いため、この時期に求人を積極的に出す企業が多いです。
人員補填のため緊急度の高い求人が多いのも特徴です。
ただ求人案件が増えているからと言って、その時期に転職活動を進めることが有利になるかというと、必ずしもそうではありません。
求人案件が増える時期は、求職者も増える傾向にあるので、企業によっては倍率がむしろ高まる可能性もあります。
ですので私の個人的なアドバイスとしては、転職活動は自分にとって最適なタイミングで始めることが重要であり、あまり案件数が多い時期などは気にしなくて良いと思います。
たまに
「求人案件数が多い時期なので、今転職活動した方が良いですよ!」
「今は求職者が減る時期なので、チャンスですよ!」
と時期的なメリットを訴求し、転職活動することを強く勧めてくる転職エージェントの話を聞きますが、多くの場合はエージェント側のエゴなのでお気を付けください。
※不況などにより、社会的に求人案件数が一気に減るなんてこともあるので、そのような場合はまた話が変わってきます。
転職活動の進め方
ステップ1 職務経歴書・履歴書作成
👇 以下2点は、企業応募時に必ず提出する書類です。
- 履歴書:ご自身の経歴(職歴や学歴)をまとめた書類。
- 職務経歴書:これまで従事してきた業務の内容や実績を記載し、自身の経験やスキルをアピールする書類。営業職に例えるなら、職務経歴書はあなたという商材についてまとめた「顧客に渡す提案書」のようなものです。
履歴書・職務経歴書は、内容や書き方次第で、書類選考通過率に大きく差が出ます。
中には、履歴書・職務経歴書をちゃんと作り直したら、書類選考通過率が2倍以上になったなんて方もいたりします。
営業職の方の場合は、この履歴書・職務経歴書でドキュメント作成力や文章力もスキルの1つとして見られます。
誤字・脱字がある、文章がわかりずらい、全体の体裁が雑、内容が薄いなどは、ドキュメント作成力や文章力が低いと判断され、営業パーソンとしては減点対象になります。
また、履歴書・職務経歴書の作成に真剣に向き合うことで、この次のステップである自己分析の精度にも大きく差が出ます。特に職務経歴書はご自身の業務やスキルの棚卸になるため、しっかり時間を掛けて作成しましょう。
SQiL Career Agentでは営業職の転職に特化した職務経歴書のテンプレートをご用意しています。
キャリアアドバイザーとの30分の電話面談を実施した方に限定してお配りしていますので、希望される方はお気軽にお申込みください。
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ステップ2 自己分析
職務経歴書の作成の後は、自己分析を行いましょう。
自己分析は、転職活動において最も重要なステップとも言えますが、実際やってみるととても難しいです。
自己分析はやり方がいろいろありますが、有名なフレームワークの1つに Will・Can・Must というものがあります。
👇 Will・Can・Must
- Will(この先やりたいことやなりたい姿)
- Can(得意なこと、できること)
- Must(絶対条件、譲れない価値観、できるようにならなければいけないこと)
このフレームワークに取り組むにあたって、私が求職者によくお伝えするのは
「Willをいきなり考えようとすると難しいので、CanやMustから考えてみてください」
というアドバイス。
やりたいことや、なりたい姿があるならそれにこしたことはないですが、すぐに思いつかないのなら、まずは自身の得意なことや絶対に譲れない価値観などから考えてみると良いでしょう。
言い方を変えると、未来(Will)を考える前に、まずは過去~現在(Can・Must)の整理から始めてください。
また、自己分析を行う際は、必ず文字に起こしてください。
思考は言葉にすることで、整理が進むからです。
自己分析が上手な方は、以下のような項目をノートなどに全て書き出している方が多いです。
- 過去の自身の体験や、会ってきた人達について
- 夢中になれたもの
- 頑張れなかったもの
- 憧れた人・尊敬する人
- 反面教師にしたい人
- 体験や人について「なぜそう思ったのか」「なぜそう感じたのか」と深ぼる。 「なぜ」が大切。
- 上記から考えられる自身の価値基準や思考のクセ
繰り返しになりますが、転職活動を成功させるためには、自己分析はとても重要です。
あなたの人生や仕事選びにおける「優先順位」が決まるからです。
SQiL Career Agentでは、自己分析をはじめとした、キャリア・転職のお悩みを支援しております。自己分析の進め方に悩まれた際は、ぜひSQiL Career Agentにご相談ください。
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ステップ3 企業探索・企業研究
自己分析をし、自身の目指したい姿や強み、譲れない価値観がおぼろげながら見えてきたら、具体的に企業と求人案件を探してみましょう。
企業と求人案件を探す方法としては
- 転職エージェント
- 転職サイト
- スカウトサービス
- 検索エンジン
- ハローワーク
などが一般的です。
この段階で重要なことは、全く知らない会社や事業、職種も、まずは興味を持って調べてみることです。
人は今まで聞いたことがある会社や知っている事業にばかり興味を持つ傾向がありますが、それでは選択肢を大きく狭めてしまいます。
興味が持てる企業が見つかったら、次はその業界全体のことについても調べてみましょう。
- その業界は、他にどんな会社があるのか?
- その業界の今後の先行きは?
業界のことを調べていくと、また新たに興味が湧く企業が見つかったりするものです。また、どうしても自分で上手く探せない場合は、人に相談してみましょう。
相談する人は、
- 信用ができるビジネスパーソン
- 転職エージェントなど、転職や労働市場に詳しい人
あたりがオススメです。
ここで2つ注意点。
①親や家族、もしくは転職経験のない友人などに相談するのはオススメしません。
理由としては、転職や仕事選びというのは時代ごとのトレンドがあるため、世代があまりに離れていたり、転職経験のない方では正しい情報提供が難しい場合が多く、むしろ偏見や古い考えのまま間違ったアドバイスをもらうことも多いからです。
②興味が湧いた企業は、この時点ではまだ「興味がある」くらいに留めておくこと。
転職活動の難しいところは、企業を探すこと以上に受かることです。
まだ受かるかもわからない、受け始めてもいない企業の志望度を高め過ぎることは危険です。
自分自身を期待値調整しておき、選択肢の幅はこの時点では広く持っておきましょう。
より詳しい企業研究のやり方については、以下の記事を参考にしてください。
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ステップ4 求人応募
企業を選定したら、求人案件に応募をしていきましょう。
ここからが、転職活動の本番スタートと言えるかもしれません。
応募数に正解はないですが、個人的には10社前後まずは応募してみることをオススメしています。
書類選考通過率は高い人で70%超、低い人で10%未満と年齢や経歴、経験によって相当差がつきます。
仮に10社応募した場合、面接に進むのは多い人で7-8社、少ない人で0社。
7-8社程度までなら、面接前の準備時間がギリギリ取れる社数だと考えます。
たまに30社以上応募し15社くらい書類が通過してしまい、準備時間が全く取れないまま各社の面接に臨み、ことごとく面接で落ちてしまっている方にお会いしますが、これは転職活動としては最悪の進め方です。
本来準備をしていれば受かる可能性もあった企業に落ちてしまい、せっかくの選択肢を減らすことになりますし、連続して面接に落ちると自信もどんどん失ってしまうものです。
逆に10社応募しても書類が1社も通らなかった方は、目指している方向性が難しい可能性があります。その結果を踏まえて、方向性についてこのタイミングで再考してみても良いかもしれません。
重要なことなので繰り返し書いておきますが、応募数は面接の準備時間が取れる範囲内に留めることが大切です。
▼あわせて読みたい!職務経歴書提出前のチェックリスト
ステップ5 書類選考
企業によっては、この書類選考のタイミングで適性検査の受検などが求められることがありますので、各企業に合わせて対応してください。
書類選考の結果が返ってきて、通過だった場合は速やかに面接の日程調整をしましょう。
日程調整の返信があまりに遅かったりすると、企業側の心象が悪くなったりすることもありえるからです。
ステップ6 面接
面接については各記事にまとめていますので、ここでは詳細は割愛しますが、1つだけ注意点。
新卒時の面接とは、質問の内容は大きく異なると心得てください。
中途採用では、
- あなたがどんな仕事をしてきて
- どんなスキルやポテンシャルを持っており
- 自社で活躍できそうか
をシビアに判断されます。つまり、自身のアピールポイントを準備しておくことがとても大切です。
▼あわせて読みたい!面接お役立ちコンテンツ
- オンライン面接の極意
- 営業職で転職を目指すなら、志望動機は「業界」「職種」「企業」を軸に考えよう!志望動機作成の“3つ”の手順
- 営業転職の面接NG理由 よくある10パターンを徹底解説
- 面接で差をつけるための効果的な逆質問
ステップ7 内定・オファー面談
面接で合格し、採用が決定した場合は、内定通知・オファー面談が行われます。
内定通知の方法は企業により様々ですが、書面やデータで条件通知書が送られる場合と、オファー面談が行われる場合に分かれます。
オファー面談とは、内定者に対して企業が雇用の条件などを最終的に確認する面談の場のことで、採用担当や直属の上司になる予定の方から直接条件通知を受けることが多いです。
内定通知をいただいたのち、期日までに内定承諾書に署名をすると、内定承諾となり入社手続きが進んでいきます。
またここでも1つ注意点。
内定が出た場合、内定承諾をするか否かの期限は1週間、長くても2-3週間程度であることが多いです。
ですので、よくあるのが
「他社の選考もまだ受けたいが、内定が出た企業の承諾期限までに間に合わなくてどうしよう」
という問題です。
この場合、「内定を辞退して他社を受けるか」「内定を承諾し他社を諦めるか」の二択になります。
このような事態が発生しないように選考スケジュールは、上手く調整していきましょう。
ステップ8 退職交渉・退職
内定を承諾した場合は、今の会社との退職交渉が必要になります。
労働者は民法によって「退職の自由」が認められています。法的には「労働者は退職希望日の2週間前に退職意思を伝えれば労働契約は解除される」とされています。
ただし企業によっては、就業規則で「退職希望日の2ヵ月前には申告すること」と独自ルールを定めている場合もあります。この場合、法的には2週間前に口頭で退職の意思を伝えれば契約解除できるものの、会社になるべく迷惑をかけないよう就業規則に則った形で退職することをおすすめします。
また就業規則に記載がない場合も、退職希望日の1ヶ月前くらいに退職意思を伝えることが無難です。業務の引継ぎ期間などを考慮すると、1ヶ月間程度の猶予はあった方が良いからです。
退職届の提出時期や、有休休暇の消化などについては、上司とすり合わせをしながら進め、円満に退職ができるように努めましょう。
(会社によっては悪質な引き留めがあり、そのような場合は強行突破する以外の方法がないこともありますが)
ステップ9 入社前・入社
退職の手続きが完了したら、新しい職場への入社準備を進めましょう。
新しい職場でスタートダッシュを切るために、入社前から知識習得などに取り組むことを強くオススメします。
また、企業からの入社前案内や説明をよく読み、入社日や入社時に必要な書類、持参するものなどを確認しましょう。新しい職場でのルールやマナー、仕事の進め方なども事前に調べておくと良いでしょう。
最後に
以上が、転職活動のおおまかな流れになります。企業によって応募方法や選考方法が様々ですので、都度ご自身でご確認ください。
転職は、大きなライフイベントの1つ。
重要な意思決定であることをしっかり念頭に置いた上で、自分自身の強みや目指したいキャリアの方向性を整理し、万全の状態で転職活動に取り組みましょう。
SQiL Career Agentでは、転職活動の準備段階から内定フェーズまで、トータルでサポートしています。ぜひ、以下より気軽にご相談くださいませ!